働く人たちの心の不調の未然防止と活力ある職場づくりをめざして、職場内での役割に応じて必要なメンタルヘルスケアに関する知識、技術、態度を習得していただくものです。
■主催
大阪商工会議所
受験資格と難易度
メンタルヘルス・マネジメント検定とは?
働く人の「心の健康」を守る知識とスキルを証明する検定
この検定は、大阪商工会議所が主催する民間検定で、 職場のメンタルヘルス対策に関する正しい知識を身につけることを目的としています。 企業・公務員・医療・福祉・教育など、幅広い分野の人に支持されています。
3つの等級(コース)
等級 | 対象者・役割 | 難易度 |
---|---|---|
Ⅰ種(マスターコース) | 人事労務・産業保健スタッフなど、社内体制の構築・指導ができる人 | ★★★★☆(やや難しい) |
Ⅱ種(ラインケアコース) | 管理職、リーダー、上司など部下のメンタルケアを担う人 | ★★★☆☆(標準) |
Ⅲ種(セルフケアコース) | 一般社員・新入社員など、自分自身の心の健康を守りたい人 | ★★☆☆☆(やさしい) |
受験資格
- 誰でも受験可能(年齢・職歴・学歴など一切不問)
- いずれの等級も、単独での受験・飛び級OK(例:Ⅰ種からでも受験可)
試験内容
等級別 試験内容の比較
等級 | 対象者 | 試験時間 | 問題数 | 出題形式 |
---|---|---|---|---|
Ⅰ種(マスターコース) | 人事・労務・産業保健スタッフなど | 90分 | 30問 | 選択式+記述式 |
Ⅱ種(ラインケアコース) | 管理職・リーダー・上司 | 60分 | 30問 | 全問選択式 |
Ⅲ種(セルフケアコース) | 一般社員・新入社員 | 30分 | 20問 | 全問選択式 |
Ⅰ種(マスターコース)の出題内容
主なテーマ
- メンタルヘルス施策の計画・導入・評価
- 労働安全衛生法・労働基準法・判例知識
- 人事制度・職場環境改善との連携
- 産業保健スタッフとの連携・危機介入
問題構成
- 前半(選択式):法令知識・実務対応
- 後半(記述式):職場ケースへの対応方針の記述
Ⅱ種(ラインケアコース)の出題内容
主なテーマ
- 部下の不調の「早期発見」と「相談対応」
- 職場のストレス要因と環境改善
- メンタル不調者への配慮と対応方法
- 復職支援、ハラスメント対応
出題例(選択式)
- 部下が「最近ミスが増えた」とき、どう対応するべきか?
- 職場における「ラインケア」の定義とは?
Ⅲ種(セルフケアコース)の出題内容
主なテーマ
- ストレスの理解と自己管理
- 不調のサインとセルフチェック
- リラクセーション法・相談行動の重要性
- 働き方とメンタルバランス
出題例(選択式)
- ストレスを感じたときに有効な対応は?
- 相談をためらう「心の壁」は何か?
共通の出題傾向
- 【知識+ケース対応】を重視
- 「理論だけ」ではなく「現場でどう動くか」が問われる
- 職場の会話や状況から適切な行動を選ぶ実践問題が多い
合格の目安
- Ⅰ種:正答率70%+記述評価あり(合格率:約40〜50%)
- Ⅱ種:正答率70%以上(合格率:約60〜70%)
- Ⅲ種:正答率70%以上(合格率:約80%以上)
試験対策
等級別の学習難易度と対策のポイント
等級 | 難易度 | 対策期間(目安) | 勉強のポイント |
---|---|---|---|
Ⅰ種(マスターコース) | ★★★★☆(難) | 2〜3か月 | 記述対策と法制度・体制構築の理解 |
Ⅱ種(ラインケアコース) | ★★★☆☆(中) | 1〜2か月 | 部下対応・職場事例の読み取り |
Ⅲ種(セルフケアコース) | ★★☆☆☆(易) | 1〜2週間 | 用語・セルフチェック法の理解 |
共通の学習対策ポイント
1. 公式テキスト・問題集を活用
- 大阪商工会議所発行の公式テキスト+過去問題集は必須
- 過去問は繰り返し解いて、「出題傾向」と「ひっかけ選択肢」に慣れる
2. 用語・概念の正確な理解
- ストレス反応・セルフケア・ラインケア・EAPなどは頻出
- 似た用語(例:うつ病と燃え尽き症候群)を区別する
3. 実務的な場面をイメージ
- 単なる暗記ではなく、「職場で実際に起こりそうな事例」として考える
- 選択肢では「現実的に一番適切な対応」を選ぶ力が必要
等級別 試験対策のコツ
Ⅱ種(ラインケアコース)対策
学習時間:1日30分×4週間で合格レベル 対策ポイント: 上司としての「適切な部下対応」を中心に理解 ハラスメント、休職・復職対応、相談窓口の役割を整理 「やってはいけない対応(例:放置、説教)」を押さえておく
Ⅲ種(セルフケアコース)対策
学習時間:1日20分×1〜2週間でOK 対策ポイント: ストレスとは何か?メンタル不調の初期サインは?など セルフケア技法(リラクセーション、相談行動)を具体的に 難解な法令知識は出ないので、初学者でも安心
Ⅰ種(マスターコース)対策
学習時間:1日1時間×2〜3か月(記述対策含む) 対策ポイント: 労働安全衛生法・労働基準法などの法令の正確な理解 体制づくり、EAP、産業保健スタッフとの連携など幅広い知識が必要 記述式問題は「職場課題に対する具体的な改善提案」が求められる
取得後に出来ること
等級別:取得後にできること
等級 | 取得後にできること | 主な活用場面 |
---|---|---|
Ⅰ種(マスターコース) | ・企業内のメンタルヘルス体制構築 ・人事・労務・産業保健スタッフの中核として施策を企画・運用 ・社内研修や相談体制の設計・指導 |
・人事部門 ・産業医・保健師との連携 ・メンタルヘルス推進チーム |
Ⅱ種(ラインケアコース) | ・部下や同僚のメンタル不調の早期発見・対応 ・ハラスメント防止や相談対応の初期対応 ・職場環境の改善提案 |
・管理職・チームリーダー ・現場のマネジメント層 ・職場内メンター・相談窓口 |
Ⅲ種(セルフケアコース) | ・自分自身のストレスに気づき、対処する力が身につく ・メンタル不調の予防と早期対応ができる ・周囲の変化にも敏感になれる |
・すべての従業員 ・新人研修・社内教育プログラム ・育児・介護との両立を目指す人 |
共通して期待されること
- 職場のメンタルヘルス意識を高める「リーダー的存在」になれる
- ストレスチェック制度・相談窓口活用の推進役を担える
- 職場での信頼性が上がり、評価や昇進にもプラスになる場合あり
実際の活用事例
- 上司が検定を活かして「部下の変化」に気づき、早期対応 → 離職を防止
- 人事担当がⅠ種取得 → 社内に相談体制を整備し、社外EAPとも連携
- 一般社員がⅢ種取得 → ストレスとの付き合い方を学び、欠勤が減少
キャリアアップにも有利
- 公的資格(キャリアコンサルタント、産業カウンセラー)との併用で効果UP
- 福祉・介護・教育・医療現場での相談スキルの補助資格に
- メンタルヘルス研修の講師として活躍する人も
資格の有効性と信頼性
- 主催は「大阪商工会議所」で、ビジネス系の信頼性が高い
- 就職・転職の履歴書にも記載可能
- 企業・自治体・教育現場など、導入実績も多数
おすすめの講習・教材
教材
講座
その他医療系資格一覧
臨床心理士
精神対話士
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メンタルケア心理士認定試験
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メンタルヘルス・マネジメント検定試験
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