家庭料理技能検定

“料検”正式名称「家庭料理技能検定」は昭和38年に女子栄養大学料理技術検定として始めて以来、46年間にわたり実施し、延べ5万人を超える受検者がいます。

食育基本法の施行により、今、食育が注目されておりますが、食生活に関する正しい知識が持てることと同時に、味がよく見た目にも美しく、栄養バランスのよい料理が作れるようになることがこの“料検”の目的でもあります。4級から1級まである。

主催
女子栄養大学

受験資格と難易度

受験資格について

誰でも受験可能

  • 年齢・性別・学歴に関係なく、どなたでも受験できます。
  • 初めてでも、希望する級から受験可能です。
  • 個人での申し込みも、学校などの団体での申し込みも可能です。

受験対象の例

  • 料理に興味がある一般の方
  • 食育・料理講師を目指す人
  • 栄養士・調理師を目指す学生
  • 主婦(夫)や高校生など、幅広い層が受験しています

難易度の目安(級別)

難易度 試験内容 実技試験の有無
4級 やさしい 調理の基本(米のとぎ方、包丁の持ち方など) なし
3級 基礎レベル 野菜の切り方、基本の和食など なし
2級 やや難しい 献立作成、限られた時間内の調理実技 あり
1級 難しい 応用的な家庭料理、栄養バランス、盛り付け あり(実技+筆記)

合格率の目安

  • 4級・3級:おおよそ90%前後
  • 2級:おおよそ70〜80%
  • 1級:おおよそ60%
しっかりと準備すれば合格できる内容です。特に4級・3級は初心者にも取り組みやすく、料理の学び始めにもぴったりです。

試験内容

4級(筆記のみ)

試験時間:約30分

出題形式:選択式(一部記述あり)

主な内容:

  • 米のとぎ方・炊き方
  • 食材の扱い方(洗う・むく・切るなど)
  • 調理器具の名前と使い方
  • 火加減や加熱方法(ゆでる・炒めるなど)
  • 食事のマナーや食器の基本
※主に家庭料理の「初歩の知識」を問う内容です。

3級(筆記のみ)

試験時間:約40分

出題形式:選択式+簡単な記述式

主な内容:

  • 献立の構成(主食・主菜・副菜のバランス)
  • 食材の栄養素の基礎知識(ビタミン、たんぱく質など)
  • 調味料の種類と使い方(さしすせそ)
  • だしの取り方(昆布・かつお節など)
  • 基本的な調理工程の流れと衛生管理

2級(筆記+実技)

筆記試験(約50分)

  • 栄養バランスの良い献立作成(制限付き)
  • 食品の栄養・機能、調理特性
  • 食品衛生の基礎知識
  • 調理法と段取りに関する知識
  • 調理器具・設備の使い方

実技試験(約60分)

  • 実際に調理を行う(例:主食+主菜+副菜など)
  • 献立に沿って調理し、盛り付けまで行う
  • 調理中の段取り・衛生・時間配分なども評価対象
  • 料理例:ご飯・味噌汁・焼き魚・和え物など

1級(筆記+実技)

筆記試験(約60分)

  • 健康的な食生活と栄養バランスの考え方
  • 食文化・行事食の知識
  • 食品表示、アレルギー、食中毒対策
  • 栄養価計算の基礎
  • 調理法の理論(煮る・蒸す・焼くなどの温度管理)

実技試験(約90分)

  • テーマに基づいた調理(例:季節の行事食、家庭の祝い膳など)
  • 栄養価、彩り、味付け、盛り付けのバランス
  • 調理工程の効率性、安全性の配慮
  • 作成した料理と献立表を合わせて評価

注意点(2級・1級)

  • 実技は個人ごとに評価され、制限時間内に調理を完了する必要があります。
  • エプロン、三角巾、ふきんなどは各自持参。
  • 食材や器具は会場によって用意されるものが異なります(事前案内あり)。

試験日・申込スケジュール

  • 試験:年1回(11月頃)
  • 申込:例年7月〜9月頃に受付
  • 会場:全国の大学、短大、専門学校など

試験対策

試験対策の基本

対策のポイント(全級共通)

  • 公式テキストと問題集の活用
  • 過去問題を繰り返し解く
  • 調理の手順・衛生・段取りを実際に練習
  • 実技は「制限時間内で」再現できるようにする

筆記試験対策

おすすめの勉強法

  1. 公式テキストを通読し、基礎知識を理解する
  2. 過去問題を解いて、出題傾向を把握
  3. 用語や調理法をノートにまとめて暗記
  4. 食材や栄養素、調味料などを実際に触れて覚える

使える教材(女子栄養大学出版部)

  • 『家庭料理技能検定公式テキスト(級別)』
  • 『家庭料理技能検定 過去問題集』
  • 『食べ物と健康の基礎知識(補助参考書)』

実技試験対策(2級・1級)

対策のステップ

  1. 過去の課題例を確認し、献立と調理の流れを理解
  2. 時間を測りながら、家で実際に調理して練習
  3. 盛り付け・彩り・片付けまでを一連の流れで行う
  4. 衛生管理(手洗い、まな板の使い分けなど)を徹底

よく出る課題の例(2級)

  • ごはん+味噌汁+主菜+副菜
  • 野菜中心の和食
  • 一汁三菜のバランスが問われる

よく出る課題の例(1級)

  • 季節の行事食(例:お正月、お花見など)
  • 栄養価を考慮した創作献立

実技試験のチェックリスト

  • 包丁の扱いに慣れているか
  • 材料の下ごしらえはスムーズにできるか
  • 調理中の動線や衛生管理に無駄がないか
  • 味付けや火加減にブレがないか
  • 盛り付けが美しく、食欲をそそるか

その他のおすすめ対策法

模擬試験を受ける

  • 一部の調理専門学校や料理教室では、検定対策講座を実施しています。

動画で学ぶ

  • 女子栄養大学の公式YouTubeチャンネルでは、調理の手順や検定の紹介動画も公開されています。

無料でできる学習方法

  • 図書館にある公式テキストを借りる
  • 自宅の料理を「制限時間内に作る」練習を日常的に行う
  • 食品や調味料のパッケージを使って栄養表示を読む習慣をつける

取得後に出来ること

家庭での料理力の「証明」になる

家庭料理のスキルを客観的に証明できる

  • 自分の料理レベルを「資格」として見える化できる
  • 家族や子どもへの食育にも自信を持って取り組める
  • 共働き・子育て家庭での効率的な食事づくりに役立つ

食育・料理講師としての活動に活用

教室や講座の信頼性を高められる

  • 料理教室や子ども向けの食育講座を開く際の「肩書き」として活用可能
  • 地域の公民館や教育機関での講師活動の実績作りに
  • 食や健康に関するワークショップなどにも応用可能

調理・栄養分野の進学や就職でアピール

志望理由書・履歴書での強みになる

  • 栄養士・管理栄養士・調理師などの専門学校や大学への進学時に有利
  • 飲食・調理・福祉施設などの就職活動でスキルアピールになる
  • 「料理ができる人」としての印象づけにも効果あり

他の資格との組み合わせで広がる可能性

  • 食生活アドバイザー®家庭料理技能検定と組み合わせることでより実践的な知識と技術が身につく
  • 将来的に「健康」「食事」「生活支援」分野での活動に強みを発揮

自己成長や趣味としてのやりがい

学ぶことが楽しくなる

  • 食材や栄養について「知る楽しさ」「作る楽しさ」が増える
  • 趣味の料理をさらに深めることができる
  • 資格取得が自信やモチベーションにつながる

その他食品系資格一覧

食品衛生責任者
ふぐ調理師
すしエンターティナー
家庭料理技能検定
フードコーディネーター
カフェプランナー
雑貨カフェクリエイター
フードアナリスト
デザートクリエイター
惣菜管理士
ソムリエ
バーテンダー
ワインエキスパート
チーズプロフェッショナル
コーヒーコーディネーター
ティーインストラクター
ビアテイスター
紅茶コーディネーター
きき酒師
焼酎アドバイザー
日本茶インストラクター
中国茶認定初級インストラクター

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