AutoCAD・Revit・Fusion 360 などのAutodesk社のソフトウェアに関するスキルを証明する資格試験です。
世界的に通用する資格であり、建築・製造・土木・デザイン業界などでの就職・キャリアアップに有利です。
目次
認定試験の種類
Autodeskの認定試験は、スキルレベル別に3種類あります。
| 試験名 | レベル | 対象者 | 内容 |
|---|---|---|---|
| Autodesk Certified User（ACU） | 初級 | 学生・初心者 | 基本操作、簡単な作図・編集 |
| Autodesk Certified Associate（ACA） | 中級 | 実務経験者 | 業務レベルの機能・設計知識 |
| Autodesk Certified Professional（ACP） | 上級 | エキスパート | 高度な設計・モデリング・実務スキル |
試験対象ソフトウェア
- AutoCAD（2D・3D製図、建築・機械設計）
- Revit（BIM設計、建築・構造・設備）
- Fusion 360（3Dモデリング、製造設計）
- 3ds Max（3Dアニメーション、建築ビジュアライゼーション）
- Maya（3Dモデリング、VFX、アニメーション）
- Civil 3D（土木設計）
使用ソフトごとに試験があるため、自分の専門分野に適した試験を選択できます。
受験資格と難易度
受験資格
Autodesk認定試験は、**ACU（初級）・ACA（中級）・ACP（上級）**の3種類があり、それぞれ受験資格が異なります。
| 試験名 | 受験資格 | 対象者 |
|---|---|---|
| Autodesk Certified User（ACU） | 誰でも受験可能 | 初心者・学生・基本操作を学んだ人 |
| Autodesk Certified Associate（ACA） | 実務経験推奨 | CAD・BIM・3Dモデリングの実務経験者 |
| Autodesk Certified Professional（ACP） | 実務経験推奨 | 上級者・設計業務に関わるプロフェッショナル |
ACUは初心者向けで、誰でも受験可能。
ACA・ACPは実務レベルのスキルが必要なため、経験がないと難しい。
試験の難易度
| 試験 | 合格率 | 難易度 |
|---|---|---|
| ACU（初級） | 60〜80% | 易しい（基本操作を学べば合格可能） |
| ACA（中級） | 40〜60% | 普通（実務レベルのスキルが必要） |
| ACP（上級） | 30〜50% | 難しい（高度な設計・モデリングスキルが必要） |
ACU（Autodesk Certified User）
- 難易度：低い（基本的な操作ができれば合格可能）
- 試験範囲：ソフトの基本操作、簡単な作図・編集、基本的な設定
- 合格率：60〜80%（初心者でも十分合格できる）
ACA（Autodesk Certified Associate）
- 難易度：中程度（実務レベルの操作スキルが必要）
- 試験範囲：実務に必要な機能の理解・活用、設計知識
- 合格率：40〜60%（独学でも対策可能だが、経験があると有利）
ACP（Autodesk Certified Professional）
- 難易度：高い（上級者向け、設計者レベルのスキルが必要）
- 試験範囲：高度な機能の活用、3D設計、業務フローの理解
- 合格率：30〜50%（実務経験なしでは合格が難しい）
試験内容
試験概要
| 試験名 | レベル | 出題形式 | 試験時間 | 合格基準 |
|---|---|---|---|---|
| Autodesk Certified User（ACU） | 初級 | 選択問題＋実技 | 50〜60分 | 700/1000点以上 |
| Autodesk Certified Associate（ACA） | 中級 | 選択問題＋実技 | 60〜90分 | 700/1000点以上 |
| Autodesk Certified Professional（ACP） | 上級 | 実技中心 | 90〜120分 | 700/1000点以上 |
各試験の内容
1. Autodesk Certified User（ACU）【初級】
対象者：初心者・学生・基本操作を学んだ人
試験範囲：基本操作、簡単な作図・編集、基本設定
試験内容（AutoCADの例）
| 試験範囲 | 内容 |
|---|---|
| 基本操作 | インターフェースの理解、コマンドの使用方法 |
| 作図と編集 | 直線・円・ポリラインの作成、オブジェクトの編集 |
| レイヤー管理 | レイヤーの作成・設定 |
| ブロック・属性 | ブロックの作成・適用 |
| 寸法記入 | スマート寸法記入、尺度調整 |
| 印刷設定 | ペーパースペース、スケール設定 |
2. Autodesk Certified Associate（ACA）【中級】
対象者：CAD・BIM・3Dモデリングの実務経験者
試験範囲：実務レベルの機能の理解・活用、設計知識
試験内容（AutoCADの例）
| 試験範囲 | 内容 |
|---|---|
| 基本作図と編集 | 高度な作図コマンドの使用（配列複写・オフセット） |
| レイヤー管理 | レイヤープロパティの設定、フィルターの活用 |
| ブロックと属性 | ダイナミックブロックの作成・編集 |
| 外部参照 | 外部ファイルの挿入・管理 |
| 注釈と寸法 | 注釈スケールの設定、複数尺度の管理 |
| 印刷・出力 | CTB/STBの設定、レイアウトの管理 |
3. Autodesk Certified Professional（ACP）【上級】
対象者：上級者・設計業務に関わるプロフェッショナル
試験範囲：高度な機能の活用、3D設計、業務フローの理解
試験内容（AutoCADの例）
| 試験範囲 | 内容 |
|---|---|
| 高度な作図技術 | 3Dソリッド・サーフェス・メッシュの作成 |
| カスタマイズ | ツールパレット・マクロ・スクリプトの活用 |
| 外部参照とデータ管理 | 参照のクリッピング・パスの管理 |
| パラメトリック設計 | 制約条件の設定と管理 |
| 高度な印刷設定 | PDF出力・印刷品質の設定 |
他のソフトウェアの試験内容
Autodesk 認定試験は、AutoCAD以外にも以下のソフトで受験可能。
試験内容はソフトごとに異なる。
| ソフトウェア | 試験内容 |
|---|---|
| Revit（BIM設計） | 建築モデリング、パラメトリックデザイン、ファミリの作成 |
| Fusion 360（3Dモデリング） | ソリッド・サーフェスモデリング、アセンブリ設計 |
| 3ds Max（3Dアニメーション） | マテリアル設定、レンダリング、モデリング |
| Maya（3Dアニメーション） | キャラクターモデリング、アニメーションリグ |
難易度と合格率
| 試験 | 合格率 | 難易度 |
|---|---|---|
| ACU（初級） | 60〜80% | 易しい（基本操作ができれば合格可能） |
| ACA（中級） | 40〜60% | 普通（実務レベルのスキルが必要） |
| ACP（上級） | 30〜50% | 難しい（高度な設計スキルが必要） |
試験対策
試験は選択問題＋実技試験で構成されており、特に実技試験で正確かつ素早く操作できるかが重要です。
試験の基本対策
過去問・模擬試験を解く
- 試験の出題パターンを知るために、公式の模擬試験を受ける。
- 選択問題＋実技問題の両方に対応できるようにする。
- 制限時間内に解く練習を繰り返し、時間配分の感覚を掴む。
Autodesk公式トレーニングを活用
- Autodesk公式サイトでは、無料の学習教材やチュートリアルが提供されている。
- 公式ドキュメントを活用し、最新の機能や操作方法を学ぶ。
実技試験対策
- 試験で使用するソフトウェアを毎日操作し、基本操作を身体で覚える。
- ショートカットキーを活用し、作業スピードを上げる。
- 実際に試験形式の問題を解き、短時間で正確に作業できるようにする。
試験レベル別の対策
Autodesk Certified User（ACU）【初級】
- 基本的な操作を学び、簡単な作図・編集ができるようにする。
- 出題範囲をしっかり押さえ、JIS規格や基本的な製図ルールを理解する。
- AutoCAD・Revit・Fusion 360の公式チュートリアルを活用し、基本操作を確認する。
Autodesk Certified Associate（ACA）【中級】
- 実務レベルの操作を学び、図面作成の流れを理解する。
- CADソフトの高度な機能（レイヤー管理、外部参照、ブロック作成など）を活用できるようにする。
- 試験時間内に確実に解答できるよう、作業スピードを意識して練習する。
Autodesk Certified Professional（ACP）【上級】
- 実務での経験を活かし、高度な機能を素早く正確に使えるようにする。
- 3D設計・パラメトリック設計・アセンブリなどの応用機能を理解する。
- カスタマイズ機能（スクリプト・マクロ）を活用し、効率的な作業方法を身につける。
取得後に出来ること
Autodesk 認定資格の活用方法
① CADオペレーター・設計者として活躍
- 2D・3D設計スキルを証明し、建築・製造業界でのCADオペレーターとして就職・転職が有利になる。
- 企業の設計部門や建築事務所でのキャリアアップに役立つ。
- Fusion 360やRevitを活用したBIM設計・3Dモデリングの業務に関わることができる。
| 職種 | 期待される役割 |
|---|---|
| CADオペレーター | AutoCAD・Revitを使った2D・3D図面作成 |
| 設計補助（アシスタント） | 設計者のサポート、図面の修正・管理 |
| BIMオペレーター | Revitを使用した建築設計のモデリング業務 |
| 製造業の設計担当 | Fusion 360を活用した3Dモデリング・製品設計 |
② 転職・キャリアアップに有利
- 資格を持っていると、CADオペレーターや設計職の求人で優遇されることが多い。
- 経験＋資格があると、未経験からでもCAD業界への転職が可能。
- 企業によっては、ACP（上級）取得者には昇給や昇進のチャンスがある。
| 取得資格 | キャリアパス |
|---|---|
| ACU（初級） | CADオペレーターの基礎スキルを証明、転職の第一歩 |
| ACA（中級） | 実務レベルのCADスキルを証明、設計補助・エンジニア職へ |
| ACP（上級） | 高度な設計スキルを証明、プロフェッショナルとしてキャリアアップ |
③ フリーランス・副業として働く
- 在宅でのCAD業務が可能になり、フリーランスとして案件を受けられる。
- AutoCAD・Revit・Fusion 360のスキルを活かし、クラウドソーシングで仕事を獲得できる。
- 副業としてCAD設計や3Dモデリングの業務を請け負うことができる。
特にACP（上級）を取得すると、専門性の高い業務を受注しやすくなる。
④ 他の資格と組み合わせてさらに活躍
Autodesk認定試験の資格を活かし、他の資格と組み合わせることでキャリアの幅が広がる。
| 組み合わせる資格 | メリット |
|---|---|
| 建築士（1級・2級） | 設計＋CADスキルを兼ね備え、建築設計のプロとして活躍 |
| 機械設計技術者試験 | 機械設計分野での専門性アップ |
| 土木施工管理技士 | インフラ・土木業界でのCAD設計に携わる |
| インテリアコーディネーター | インテリア設計やリフォーム設計の仕事につなげる |
企業がAutodesk 認定資格を評価する理由
- 実務で必要な操作スキルを持っていることを証明できる。
- 採用時に即戦力として判断しやすくなる。
- BIM・3Dモデリングを導入する企業では、RevitやFusion 360のスキルを持つ人材を優先的に採用する傾向がある。
特に海外企業や大手企業では、Autodesk認定資格が評価されやすい。
建築系資格一覧
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二級建築士
木造建築士
構造設計一級建築士
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