Oracle社が提供するJavaプログラミングの認定資格で、Javaの基礎から応用までの知識やスキルを証明する資格です。
Javaのバージョンごとに試験が提供されており、最新のJava技術を学ぶことができます。
受験資格と難易度
受験資格
OCJPの受験には特別な受験資格は不要です。誰でも受験可能ですが、レベルごとに適したスキルが求められます。
-
OCAJP(Oracle Certified Associate, Java Programmer)
- Javaの基本を学んだ初心者向け
- プログラミング初心者でも挑戦可能
- OCAJPを取得しなくても、OCPJPの受験は可能
-
OCPJP(Oracle Certified Professional, Java Programmer)
- 実務経験が1~2年以上ある人向け
- Javaの基礎をしっかり理解している必要がある
- OCAJPを取得していなくても受験可能だが、OCAJPを先に取るのが一般的
難易度
OCJPの難易度は、受験するバージョンやレベルによって異なります。
1. OCAJPの難易度(初級レベル)
- 難易度: ★★☆☆☆(初心者向け)
2. OCPJPの難易度(上級レベル)
- 難易度: ★★★★☆(中~上級者向け)
合格率と合格基準
- OCAJP: 合格率 約65~70%(比較的高め)
- OCPJP: 合格率 約60~65%(難易度が高め)
- 合格ライン: 約65~70%の正解率が必要(バージョンにより異なる)
試験内容
OCAJP(Oracle Certified Associate, Java SE Programmer)
OCAJPはJavaの基本的な文法やオブジェクト指向の概念を問う試験です。
主な試験範囲
分野 | 内容 |
---|---|
Javaの基本 | データ型、変数、演算子、キーワード |
制御フロー | if文、switch文、ループ(for, while, do-while) |
メソッドとカプセル化 | メソッドの作成、オーバーロード、アクセス修飾子 |
オブジェクト指向プログラミング(OOP) | クラスの継承、ポリモーフィズム、抽象クラス、インターフェース |
例外処理 | try-catch、throws、finally、例外の種類 |
APIの基礎 | 文字列(String, StringBuilder)、ラッパークラス、ArrayList |
OCAJPの試験形式
- 試験時間: 90分
- 問題数: 70問前後
- 合格ライン: 約65~70%
- 問題形式: 選択式(Multiple Choice)
OCAJPは比較的基礎的な問題が中心ですが、Javaの文法をしっかり理解していないと間違いやすい引っかけ問題も多いです。
OCPJP(Oracle Certified Professional, Java SE Programmer)
OCPJPはJavaの実務レベルの知識を問う試験で、OCAJPよりも難易度が高くなります。
主な試験範囲(Java SE 8 / 11 / 17)
分野 | 内容 |
オブジェクト指向プログラミング(OOP) | 継承、ポリモーフィズム、抽象クラス、インターフェース |
ラムダ式と関数型インターフェース | Predicate<T>、Consumer<T> など |
ストリームAPI(Stream API) | map(), filter(), collect() など |
例外処理 | try-with-resources、カスタム例外、マルチキャッチ |
コレクションAPI | ArrayList, HashSet, HashMap, TreeSet |
マルチスレッド | Thread クラス、Runnable インターフェース、synchronized |
ファイルI/O(NIO.2) | Paths, Files, BufferedReader |
モジュールシステム(Java 9以降) | module-info.java の使い方 |
JDBC(データベースアクセス) | Connection, Statement, ResultSet |
OCPJPの試験形式
- 試験時間: 150分
- 問題数: 80問前後
- 合格ライン: 約65~70%
- 問題形式: 選択式(Multiple Choice)
OCPJPは引っかけ問題や細かい仕様を問う問題が多く、しっかりとした理解と実践的な知識が必要です。
バージョンごとの違い(Java SE 8 / 11 / 17)
OCJPはJavaのバージョンごとに試験範囲が少し異なります。
試験 | Java SE 8 | Java SE 11 | Java SE 17 |
---|---|---|---|
OCAJP | あり | なし(OCA試験はJava 11以降廃止) | なし |
OCPJP | あり | あり | あり |
主な違い | ラムダ式、ストリームAPIが追加 | モジュールシステムが試験範囲に追加 | 最新の機能が反映される(Sealed classesなど) |
Java 11以降はOCAJP試験が廃止され、最初からOCPJPを受験する形になります。
試験対策
効率的な試験対策
① 学習教材の選定
以下の教材が試験対策におすすめです。
書籍
- 『OCA Java SE 8 Programmer I Study Guide (Exam 1Z0-808)』(Jeanne Boyarsky、Scott Selikoff)
- 『OCP Java SE 8 Programmer II Study Guide (Exam 1Z0-809)』(Jeanne Boyarsky、Scott Selikoff)
- 日本語版の試験対策書もありますが、試験問題の英語表現に慣れるために、英語の書籍を使うのがおすすめです。
② 学習の進め方
Javaの基本をしっかり押さえる(特に1Z0-808の場合)
試験範囲に沿って基礎を固めましょう。
模擬試験を解いて試験慣れする
- 公式の模擬試験(EnthuwareやWhizlabs)を活用
- 試験直前は、時間を計って模擬試験を解く
試験の特徴を理解する
- 問題はひっかけが多い
- APIの詳細を問う問題が多いため、公式ドキュメントも確認
ラムダ式やStream APIに慣れる
- Java SE 8以降では、関数型プログラミングが重要
- Stream APIの動作を理解する
取得後に出来ること
就職・転職に有利になる
OCJPは、Javaプログラマーとしての知識を証明できる資格のため、新卒・中途採用の際に評価されることが多いです。特に、以下のような企業で有利になります。
- SIer(システムインテグレーター)
- Web系企業(Javaを使用した開発がある企業)
- 金融・保険・公共システムを扱う企業(Javaは業務システムで広く使用されている)
また、未経験からのエンジニア転職を目指す場合でも、OCJPの取得はアピール材料になります。
Javaを扱う開発案件に参加しやすくなる
OCJPを取得することで、Javaの基礎知識を理解している証明になるため、実務での開発案件にアサインされやすくなります。特に、以下のような業務に関わるチャンスが広がります。
Webシステム開発
- Javaを使ったWebアプリケーション開発(Spring Frameworkなど)
- サーバーサイドプログラミング(REST APIの開発など)
業務系アプリケーション開発
- 金融・保険・物流 などの業務システム(Javaは企業システムで多く利用される)
- ERP(Enterprise Resource Planning)システムのカスタマイズ
Androidアプリ開発
- JavaはAndroid開発の主要言語の一つ(Kotlinが主流になりつつあるが、Javaも重要)
上位資格の取得につながる
OCJPを取得した後、さらに専門性を高めたい場合は、Java関連の上位資格に挑戦することができます。
OCP(Oracle Certified Professional)Java SE 11/17
- Javaの高度な知識(モジュールシステム、並行処理、セキュリティなど)
- より実践的な問題が出題される
OCM(Oracle Certified Master)Java
- Java技術者の最高レベルの資格
- Javaアーキテクチャ設計やパフォーマンスチューニングの知識が必要
また、Javaの知識を活かして、AWS認定(AWS Certified Developer – Associate) や Spring Frameworkの認定資格 に挑戦するのも良い選択です。
フリーランスとして案件を受けやすくなる
Javaの案件はフリーランス市場でも多く、OCJPを取得しておくとクライアントへのアピールになります。特に、以下のような案件に関われる可能性があります。
- 企業向けのJavaシステム開発(Spring Bootを使ったWebアプリなど)
- Javaを活用したAPI開発
- 既存システムの保守・運用
フリーランスエージェント(レバテックフリーランス、Midworksなど)では、Javaエンジニア向けの案件が多く、単価は月50万〜100万円程度のものもあります。
チーム開発での貢献度が上がる
OCJPの取得を通じて、Javaの基礎をしっかり理解していることが証明されるため、プロジェクト内での以下のような貢献がしやすくなります。
- 後輩の指導やコードレビューができるようになる
- 設計やアーキテクチャの理解が深まり、より良いコードを書くことができる
- プログラムのバグを見つけやすくなる(例外処理やメモリ管理の知識が強化される)
特に、OCJP II(1Z0-809)まで取得すると、実践的な知識が強化されるため、より高度な開発に携わることが可能になります。
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