日本フードコーディネーター協会(JFCA)が認定する民間資格で食の知識だけでなく、企画力・演出力・プロデュース力を総合的に身につけることを目的としています。
飲食業界やメディア、商品開発、地域活性化の現場などで活躍が期待されます。
目次
受験資格と難易度
受験資格
3級(基礎レベル)
- 誰でも受験可能(年齢・学歴・職歴など一切不問)
- 初学者や食の分野に興味がある方に最適
2級(実践レベル)
- 3級合格者のみ受験可能
- 食に関する実務経験は不要
- 企画・プレゼン力が問われるため、準備が必要
1級(プロフェッショナルレベル)
-
2級合格者かつ、一定の実務経験が必要
- 実務経験の目安:フード関連の仕事に3年以上関わっていることなど
- 書類審査・面接などによって適格性が判断される
難易度(合格率)
3級
- 合格率:約70~80%
- 難易度:★★☆☆☆(やさしめ)
- 対策:公式テキストの学習+過去問で十分合格可能
2級
- 合格率:約40~50%
- 難易度:★★★☆☆(中程度)
- 対策:企画書作成・プレゼンの実践力が求められる
1級
- 合格率:非公開(選抜制)
- 難易度:★★★★☆〜★★★★★(高難度)
- 対策:論文・企画書・面接など多面的評価。実務経験の深さも評価対象
試験内容
3級(基礎レベル)
試験形式
-
筆記試験のみ
- マークシート方式(四肢択一)
- 一部記述式問題あり
出題科目(5分野)
-
食の歴史と文化
- 日本・世界の食文化、食習慣、伝統行事など
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調理・栄養・衛生
- 栄養素、調理法、食品衛生など
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食の商品と流通
- 食品業界、商品開発、食品流通の基礎知識
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フードコーディネート概論
- フードスタイリング、空間演出、写真撮影の基礎
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食のビジネスと情報
- 飲食ビジネスの基礎、マーケティング、情報発信など
試験時間
- 約90分
合格基準
- 正答率60%以上(分野別の基準もある可能性あり)
2級(実践レベル)
試験形式
-
書類審査
- 企画書の提出(テーマに沿った食関連企画を作成)
- 例:新商品開発、地域食材を使ったPRイベントの企画など
-
プレゼンテーション審査
- 提出した企画を元にプレゼンテーションを実施
- 内容の論理性、独創性、表現力、実現性などが評価される
評価基準
- 企画内容の完成度
- 表現力・プレゼン力
- 食の専門知識の応用力
試験時間(プレゼン)
- 発表:約10分
- 質疑応答:約10分(場合により変動)
1級(プロフェッショナルレベル)
試験形式(3ステップ)
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書類審査
- 実務経歴書・活動実績の提出
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論文・企画書提出
- 指定テーマに基づく専門的な論文または企画書を作成
- 例:食による地域創生プロジェクトの提案、フードビジネス戦略など
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プレゼンテーションおよび面接審査
- 論文や企画書のプレゼン実施
- 食と社会のつながり、リーダーシップ、将来性など多面的に評価
評価基準
- 専門知識の深さと広さ
- 社会的な視点、食の課題に対する提案力
- 経験と実績に基づく説得力ある表現
試験対策
3級(基礎レベル)
対策ポイント
- 幅広い基礎知識を満遍なく習得することが重要
- 暗記ではなく「なぜそうなるか」を理解することが合格の鍵
具体的な対策法
-
公式テキストの熟読
- 協会指定の「フードコーディネーター教本」が最重要教材
-
過去問題集を繰り返し解く
- 出題傾向を把握し、苦手分野を把握
-
関連書籍やサイトで補足学習
- 食文化、調理技術、食品衛生など、参考書で知識を補完
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勉強期間の目安
- 約1か月(1日30分〜1時間程度の学習でOK)
2級(実践レベル)
対策ポイント
- 企画力とプレゼン力のトレーニングが必須
- 実際のフード関連企画や商品開発に関心を持ち、現実感ある提案を考える
具体的な対策法
-
過去の出題テーマを研究
- 例:「地域の特産品を活かした飲食店企画」など
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企画書の書き方を学ぶ
- 構成力、説得力のある文章作成を心がける
- 内容だけでなく「見せ方」も評価対象
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模擬プレゼンの練習
- 本番と同様に時間を計って練習し、話すスピードや視線もチェック
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プレゼン資料(スライド)の工夫
- 写真・図・レイアウトの工夫で視覚的にわかりやすく
-
勉強期間の目安
- 約2~3か月(準備やリサーチ込み)
1級(プロフェッショナルレベル)
対策ポイント
- 専門知識+社会的視点+提案力が求められる
- 「食×社会課題」「食×地域振興」など複合的なテーマに対応できる力が必要
具体的な対策法
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過去の論文テーマ・課題を確認
- 社会性・将来性を重視した提案が多い
-
業界動向のリサーチ
- 食品ロス、地産地消、フードテックなどの最新トピックを研究
-
論文・企画書の構成力強化
- 起承転結+データ+ビジュアル資料で読みやすさと説得力を意識
-
模擬面接・質疑応答対策
- 想定質問をリストアップし、的確に答える練習をする
-
勉強・準備期間の目安
- 3〜6か月(業務と並行しながら進める方が多い)
共通のおすすめ学習ツール
テキスト・問題集
- 協会公式「フードコーディネーター教本」(最新版)
- 3級過去問題集(書店・オンラインで購入可能)
スクール・通信講座
- ヒューマンアカデミー:対策講座あり(3級〜2級向け)
- キャリカレ、ユーキャンなどの通信講座
その他の対策
- 実際の食品展示会や業界イベントに参加して現場感を掴む
- 食に関する企画書・メニュー開発などの模擬課題を自主的に作成
取得後に出来ること
食のプロデュース・企画の仕事に関われる
飲食業界での企画・開発職
- メニュー開発、コンセプト設計、店舗立ち上げなどに関われる
- カフェやレストランで「食の演出」「食空間デザイン」を担当できる
食品メーカー・百貨店などでの商品企画
- 新商品のコンセプト設計やプロモーションに携わる
- 地域食材を使った企画や催事のプロデュースなど
メディア・出版・広告業界での活動
料理撮影や雑誌特集のコーディネート
- 料理本や雑誌のフードスタイリング、レシピ提案など
- 撮影現場での料理の見せ方、配置、光の使い方などを担当
テレビ・動画コンテンツでの料理演出
- 料理番組・Web動画での食の演出、構成・セットデザイン
- YouTubeやSNSでのレシピ動画制作にも活用できる
地域活性化や食育の分野でも活躍
地産地消や観光PRの食イベント企画
- 地元の農産物や特産品を使った地域活性化イベントを企画
- フードフェスやマルシェの開催・運営に参加できる
学校・自治体との連携による食育活動
- 子ども向けの食育ワークショップ、講演活動
- 食文化の継承や健康的な食生活の提案
独立・起業の道も広がる
自分のカフェや料理教室の開業
- メニュー設計、内装、ブランドコンセプトまでトータルプロデュースが可能に
- 自分の世界観を表現した「食空間」の創出がしやすくなる
フリーランスとして活動
- 企画・スタイリング・執筆・講師など、多方面で受注可能
- SNSやブログを活用したセルフブランディングも効果的
資格取得による信頼性・差別化
履歴書やポートフォリオに記載可能
- 食関連の求人応募時にスキルや意欲を証明できる
- キャリアチェンジや副業スタートにも有利
プロの証としての「名刺の肩書き」にも
- 「フードコーディネーター(〇級)」と表記し、専門家として信頼性アップ
- クライアントや顧客に安心感を与えやすくなる
資格取得後のステップアップ
上位資格へのチャレンジ
- 3級取得後 → 2級へ
- 2級取得後 → 1級へ(プロとして独立を目指す人におすすめ)
関連資格との併用でキャリアの幅が広がる
- 調理師、製菓衛生師、野菜ソムリエ、カラーコーディネーターなどと組み合わせ可能
- 「食と+α」の視点での活躍が可能に
その他食品系資格一覧
食品衛生責任者
ふぐ調理師
すしエンターティナー
家庭料理技能検定
フードコーディネーター
カフェプランナー
雑貨カフェクリエイター
フードアナリスト
デザートクリエイター
惣菜管理士
ソムリエ
バーテンダー
ワインエキスパート
チーズプロフェッショナル
コーヒーコーディネーター
ティーインストラクター
ビアテイスター
紅茶コーディネーター
きき酒師
焼酎アドバイザー
日本茶インストラクター
中国茶認定初級インストラクター