「すしエンターティナー」は、株式会社喜代村が運営する寿司チェーン「すしざんまい」の職人養成機関「喜代村塾」が認定する民間資格です。
この資格は、寿司職人としての技術だけでなく、接客やエンターテイメント性も兼ね備えた人材を育成することを目的としています。
■主催
喜代村塾
目次
受験資格と難易度
受験資格
年齢制限
- 18歳以上40歳未満の男女が対象
雇用形態
- 正社員・アルバイト問わず応募可能
選考方法
- 面接および適性検査を実施
- 面接内容は非公開ですが、一般的な就職面接と同様の内容と考えられます
入塾条件
- 「すしざんまい」での就業を前提としており、入塾と同時に雇用契約が結ばれます
難易度
取得までの期間
- 講習期間:3か月通信制高校ナビ
- 店舗実習:1年9か月通信制高校ナビ+1通信制高校ナビ+1
- 合計:約2年間通信制高校ナビ+1通信制高校ナビ+1
カリキュラム内容
-
座学:
- 調理理論、食文化、栄養学、衛生学、接客応対、基礎英会話、エンターテイメントなど
-
実習:
- 包丁研ぎ、魚の捌き方、寿司の握り方、日本料理の基礎技術、店舗での実践訓練
難易度の評価
- 初心者でも習得可能なカリキュラムが組まれており、特別な資格や経験は不要です
- 実技に重点を置いた内容で、実践的な技術を身につけることが求められます
- 講習内容や実習指導に関して合格基準を満たしていれば、資格取得が可能です通信制高校ナビ
地理的な制約
- 講習および実習は主に東京で行われるため、地方在住者にとっては受講が難しい場合があります
試験内容
試験構成の概要
「すしエンターティナー」資格の取得には、以下の2部門からなる総合評価が行われます。- 知識部門(座学中心)
- 技能部門(実技中心)
知識部門(学科)
調理師養成指定科目(約80時間)
- 調理理論:加熱・冷却・保存などの原理と方法
- 食文化:和食の歴史や地域特性
- 食物栄養学:栄養バランスと食材の効能
- 衛生学:食中毒対策・衛生管理の基礎知識
エンターテイナー科目(約50時間)
- 接客応対:所作、言葉遣い、立ち居振る舞い
- 話題と会話:お客様との自然な会話力
- 基礎英会話:外国人対応のための実用英語
- エンターテイメント:笑顔・パフォーマンスの習得
技能部門(実技)
調理実習室での基礎実習(約170時間)
- 包丁研ぎ:正しい研ぎ方と管理法
- 魚の捌き方:三枚おろし、骨抜き、刺身の切り付け
- 寿司の握り方:酢飯の作り方、握りの基本フォーム
- 和食の基本技術:煮物、焼き物、揚げ物などの調理実習
店舗実習(約120時間)
- カウンターでの実践:本番環境での寿司握り・提供
- 接客技術:声の出し方・挨拶・サービスマナー
- レジ研修:精算業務・お客様対応
- 築地・豊洲市場研修:魚の目利きや仕入れの実習
評価方法と認定
評価形式
- 筆記試験:講習内容に基づいた理解度テスト
- 実技試験:寿司の握り・包丁技術・接客態度の評価
- 総合評価:講習・実習・勤務態度を加味して総合判定
合格のポイント
- 指導者による継続的な評価により進級・修了が判断される
- 特定の「一発試験」ではなく、日々の積み重ねが評価対象
- 合格後、認定証とともに「すしエンターティナー」の称号が与えられる
試験対策
試験の特徴を押さえる
- 一般的な筆記試験や一発試験ではなく、長期間にわたる講習・実習評価による総合認定型
- 評価対象は「知識」「技能」「接客対応力」「勤怠・姿勢」など、多面的な基準
知識部門の対策
基礎知識を確実に習得する
- 調理理論や衛生学などは、講義ノートを繰り返し復習
- 衛生管理(食中毒、手洗い、清掃)や食文化(四季の魚・和食の基本)など、実務に直結する項目を重点的に暗記
- 講義中に配布される資料・ワークシートは確認テストに直結するため、毎日復習する習慣をつける
英会話と接客のポイント
- 基本的な英語フレーズ(例:This is today’s special. / Do you have any allergies?)を暗記
- ジェスチャーや表情の練習も、日々の接客実習を通じて実戦力を養う
技能部門の対策
調理技術の習得
- 包丁研ぎ:毎日触る、習う、直されるの繰り返しで上達
- 魚のさばき方:スピードよりも正確さと丁寧さを優先
- 握り技術:シャリの量、握りの強さ、形の均一さが評価対象
店舗実習での接客・動作
- レジ・オーダー・声出しなどは、「元気・笑顔・正確さ」の3点を意識
- 特に大事なのは、「見られている意識」を持つこと
- カウンター対応時の姿勢・包丁さばき・会話のテンポも含めて、全体が評価対象になる
評価されやすい行動例
評価される行動 | 説明 |
---|---|
指示を即実行 | 上司の言葉を理解し、動作に移す早さ |
自発的な掃除・準備 | 開店前や閉店後の行動も評価対象 |
丁寧な言葉遣い | お客様・上司・同僚すべてに対して敬意ある対応 |
積極的な学びの姿勢 | 質問、復習、改善提案などの積極性 |
合格につながる習慣づけ
日々の取り組み
- ノートをとり、その日のうちに復習する
- 技術は動画で自分を撮影し、フォームとスピードを客観的に確認
- 先輩や指導者の動きを真似し、型をまず完全コピーしてから自己流を加える
実技記録の工夫
- 魚のさばき、握り練習、英会話練習など、自分用の練習ログ(例:練習回数・フィードバック)を記録して成長を見える化する
取得後に出来ること
1. 寿司職人として店舗で即戦力として活躍できる
すしざんまい各店舗での配属
- カウンターでの寿司の握りや魚のさばきに携わる
- 外国人観光客への対応や接客にも参加
- 高級店〜地方店まで、全国展開する「すしざんまい」グループ内で配属・異動可能
現場業務の中心となる力を習得
- シャリの仕込みからネタの管理、衛生管理、接客、発注業務までを一貫して担う
- 指導対象者として後輩の育成にも関与する機会が増える
2. 飲食業界でのキャリアアップが可能
昇進モデルの一例(年俸制)
職位 | 目安年収 |
---|---|
一般社員 | 360万円〜460万円 |
主任 | 約500万円〜 |
副店長 | 約600万円〜 |
店長 | 約650万円〜 |
ステップアップの条件
- 技術力に加え、接客・リーダーシップ・マネジメント力が評価対象
- 店舗運営スキルや数字管理(FLコスト・人件費管理)も実践で学べる
3. 海外展開・外国人対応のプロとしても活躍
インバウンド対応の中核人材へ
- 英会話対応スキル+パフォーマンス接客によって、訪日外国人の対応に強い
- 観光客向け店舗、空港・大型商業施設内のグローバル対応店舗への配属候補となる
海外出店・研修同行のチャンスも
- 海外進出拠点(アジア圏・北米など)での技術指導員として派遣される例あり
- 海外店舗での立ち上げ研修や現地スタッフ教育も担当可能
4. 独立開業や事業展開への足がかりに
開業に向けたスキルセットを獲得
- 技術・衛生・接客の総合スキルに加え、調理師免許取得のための実務経験も積める
- 自分の店舗で寿司+ライブパフォーマンスを融合させた新しい店づくりが可能
独立後のサポートの可能性
- 卒業生ネットワークやOB同士のつながりで店舗立ち上げ支援・出資相談ができる場合もある(※詳細は要確認)
5. 飲食業以外への応用・転職の強みにもなる
接客・ホスピタリティ人材としての評価
- 食の現場で鍛えた表現力・気配り・笑顔の接客技術は、ホテル・観光・販売業などにも応用可能
- 「すしざんまいブランドの技能証明」として、履歴書・面接でアピールできる
異業種転職で活かせるスキル
- イベント・ブライダル・フードプロデュースなど、食×エンタメ業界でも活躍事例あり
その他食品系資格一覧
食品衛生責任者
ふぐ調理師
すしエンターティナー
家庭料理技能検定
フードコーディネーター
カフェプランナー
雑貨カフェクリエイター
フードアナリスト
デザートクリエイター
惣菜管理士
ソムリエ
バーテンダー
ワインエキスパート
チーズプロフェッショナル
コーヒーコーディネーター
ティーインストラクター
ビアテイスター
紅茶コーディネーター
きき酒師
焼酎アドバイザー
日本茶インストラクター
中国茶認定初級インストラクター