中国茶を「知る・淹れる・伝える」人を育てる資格で初級インストラクターは、中国茶の基礎的な分類・歴史・作法・抽出法などを体系的に理解し中国茶の基本知識と茶藝(淹れ方・所作)を教えられる人材の育成が目的とされた資格です。
ご家庭での中国茶の楽しみはもちろん、サロン・イベントなどで基礎的な指導が可能になります。
■主催
日本中国茶普及協会
目次
受験資格と難易度
受験資格(受講資格)
年齢・学歴・経験の制限なし
- 中国茶に興味がある方なら誰でも受講可能
- 茶道・中国語・飲食の経験は不要
- 男女問わず、初心者から講師志望まで幅広く対応
こんな方におすすめ
- 中国茶を基礎からしっかり学びたい方
- 将来的に教室・イベントを開いてみたい方
- 日本茶や紅茶の経験を生かして、新たなジャンルに挑戦したい方
難易度(合格率の目安)
やさしめの内容で、学習すればほぼ合格可能
試験項目 | 内容 | 難易度(5段階) | 合格率の目安 |
---|---|---|---|
筆記試験 | 用語・分類・製法の選択&記述 | ★★☆☆☆ | 約90%以上(推定) |
実技試験 | 基本の淹れ方・所作 | ★★☆☆☆ | 丁寧に学べば問題なし |
総合評価 | 出席+理解度+所作 | ★★☆☆☆ | ほとんどの方が合格 |
難しさより「丁寧さ・継続」が評価される
- 知識の正確さよりも、「茶藝に対する姿勢」や「落ち着いた所作」を重視
- 実技で失敗しても、努力と理解が伝われば合格できるケースが多い
試験内容
試験の全体構成
試験は「筆記試験+実技試験」の2部構成
- 講座の最終日に実施されることが多い
- 一般的な筆記テストのような堅い形式ではなく、受講生の理解と姿勢を確認するもの
筆記試験の内容
出題形式
- 選択式+簡単な記述問題(計10〜20問程度)
- 時間:約30〜40分(会場により異なる)
主な出題範囲
- 中国茶の六大分類と特徴
- 緑茶・青茶(烏龍茶)・紅茶・白茶・黄茶・黒茶
- 発酵度・色・香り・代表的な茶葉名など
- 製法と発酵の理解
- 各茶種の製造工程
- 揉捻・殺青・乾燥などの用語解説
- 茶器の名称と使い方
- 蓋碗・急須・茶海・聞香杯などの名称と役割
- 中国茶の文化と歴史
- 中国茶の起源、茶藝の意味、地域性(福建省、広東省など)
- 適切な淹れ方の理論
- 湯温・茶葉量・抽出時間の目安とその理由
評価ポイント
- 基礎知識がしっかり身についているか
- 理解の深さよりも、**「講座内容をきちんと復習しているか」**が重視される
実技試験の内容
試験形式
- 指導者の前での個別実技/またはグループ実技形式
- 試験時間:一人5〜10分程度(講座によって異なる)
主な評価項目
- 基本的な中国茶の淹れ方
- 蓋碗または急須を使った抽出手順
- 適切な湯温、茶器の取り扱い、茶葉の計量、抽出時間の管理
- 茶藝(所作)
- お茶の提供時の動作の美しさや流れ(茶杯の持ち方・お湯の注ぎ方など)
- 清潔感、落ち着き、丁寧な姿勢
- お客様へのひとこと説明(任意)
- お茶の種類や味の特徴を簡潔に伝える練習(講師が求めた場合)
評価ポイント
- 所作の正確さ・美しさ・基本の理解
- 「上手さ」よりも、茶への敬意と丁寧さが重視される
合格基準
項目 | 評価方法 | 基準 |
---|---|---|
筆記試験 | 正答率+記述の表現力 | 概ね70〜80%以上の理解度 |
実技試験 | 実技の流れ・所作の丁寧さ | 安定した動作・茶器の正確な扱い |
出席・態度 | 出席率・受講態度 | 約80%以上出席・真摯な学びの姿勢 |
試験対策
筆記試験対策
対策のポイント
- 出題範囲はすべて講座内で学ぶ内容から出題
- 暗記よりも、理解しながら覚えることが重要
学習方法
-
六大茶類の分類をしっかり整理する
- 緑茶/青茶(烏龍茶)/白茶/黄茶/紅茶/黒茶
- 製法・発酵度・代表的な銘柄を対応させて覚える(例:鉄観音=青茶)
-
製法の流れは図解で覚える
- 揉捻、殺青、乾燥などの工程を流れで整理
- 同じような工程が多いので、違いを比べて暗記
-
茶器の名前と使い方も要チェック
- 蓋碗、茶壺(急須)、茶海、聞香杯など
- 写真と用途をセットで覚えるのがおすすめ
テスト対策ノートの活用
- 1ページに1茶類+茶葉の特徴や淹れ方を書いてまとめる
- 中国茶の地図(福建省・雲南省など)も描いておくと理解が深まる
実技試験対策
対策のポイント
- 「上手さ」よりも丁寧さ・所作の美しさ・落ち着きが評価される
- 練習回数よりも1つ1つの動きに意味を込める意識が大切
練習方法
-
基本の淹れ方を動画で見て繰り返し練習
- 湯の温度・茶葉量・時間などを正確に
- 流れるような手順を意識する(蓋碗の持ち方・湯の注ぎ方)
-
所作をスマホで撮影し、自分で確認
- 手の動き、姿勢、茶器の置き方を客観視すると改善点が見つかりやすい
-
聞香杯や茶杯の扱いも練習する
- 湯の移し方や「茶を通じておもてなしする気持ち」が伝わるように
実技の前に確認しておきたいこと
- 茶器の位置は正しいか(動線がスムーズか)
- 試験前に茶器を拭いてあるか(清潔感があるか)
- 緊張しても呼吸を整え、笑顔を忘れずに
試験直前の対策ポイント
知識の整理
-
自分なりの「中国茶マトリックス」を作る
例)緑茶=不発酵・茶葉を開いて楽しむ・甘みが強い - テキスト巻末の用語集や小テストで復習する
実技の最終チェック
- 茶葉・湯量・時間を一度ノートに書き出す
- 練習は「ゆっくり・丁寧・静かに」が基本
取得後に出来ること
基礎知識と茶藝を活かして「教える・伝える」活動ができる
お茶会・サロンの開催が可能に
- 自宅やカフェで、ミニ中国茶会・入門体験会などを開催
- 友人や地域の集まりで、中国茶の楽しみ方を紹介できるようになる
初級講師としての登壇の第一歩に
- 公民館、カルチャースクール、ママサロンなどで
「中国茶って何?」「淹れ方の基本」などの入門講座を担当する機会が広がる
日常のティータイムが“文化的なおもてなし”に変わる
家庭での中国茶がより美しく、楽しくなる
- 来客時に茶藝を取り入れたおもてなしができる
- 茶器・茶葉選び・所作などに自信が持てるようになる
茶葉や茶器の知識を深めて選べるようになる
- お店やオンラインで、中国茶のラベル・種類を正しく理解して購入・提案できる
- 家庭での「日常茶」から「特別な茶藝」まで、シーンに合わせた楽しみ方が可能に
資格名を活かして自己PRができる
SNS・ブログ・YouTubeでの発信に信頼感が加わる
- 中国茶のレビュー、淹れ方動画、茶会レポートなどに
「初級インストラクター資格取得」の肩書きがあると説得力UP
名刺やプロフィールに記載可能
- フリー講師・サロンオーナー・イベントスタッフとして活動する際にも有利
上位資格へのステップアップがしやすくなる
中級・上級インストラクター資格への道が開かれる
- 中級では、教室運営や応用茶藝(聞香杯の活用など)が学べる
- 上級では、中国茶の文化背景・専門講師・講座監修などの高度な活動が可能
海外(中国・台湾)との茶交流への基礎づくりに
- 現地の茶館訪問や茶旅でのコミュニケーションに役立つ
- 「中国茶を知っている」日本人として尊重されやすい
活かせる場面と職種の一例
活動分野 | 活かせること |
---|---|
教育・地域活動 | 茶会・文化講座の講師・企画運営 |
カフェ・飲食 | 茶器選定・中国茶メニューの監修 |
執筆・発信 | 茶コラム・ブログ・SNSでの情報発信 |
商品開発・販売 | 茶葉・茶器の販売サポート・セレクト業務 |
海外交流 | 中国・台湾への茶旅や交流イベント参加 |
こんな方におすすめの資格活用
- 「人に中国茶を伝えてみたい」と思った方
- お茶会や教室を開いてみたい方
- 日々のティータイムをもっと奥深く楽しみたい方
その他食品系資格一覧
食品衛生責任者
ふぐ調理師
すしエンターティナー
家庭料理技能検定
フードコーディネーター
カフェプランナー
雑貨カフェクリエイター
フードアナリスト
デザートクリエイター
惣菜管理士
ソムリエ
バーテンダー
ワインエキスパート
チーズプロフェッショナル
コーヒーコーディネーター
ティーインストラクター
ビアテイスター
紅茶コーディネーター
きき酒師
焼酎アドバイザー
日本茶インストラクター
中国茶認定初級インストラクター