MBAレベルの交渉学の知識と技術を備えた交渉の実践者を認定するものです。この資格は、1級、補(ほ)、2級、3級の4つのグレードに分かれています。
交渉アナリスト2級(知識課程):交渉学の理論知識を体系的に修得した方に認定されます。取得方法として、通信講座、オンデマンド講座、通学ゼミ土日集中講座の3つがあります。
交渉アナリスト補(技術課程):実践的な交渉技術を身につけた方に認定されます。2日間の実技研修を受講し、合格基準に達することで資格が授与されます。
交渉アナリスト1級:交渉理論の知識と実践的技術を兼ね備え、指導的役割を担うことが期待される方に認定されます。受験資格として、2級と補の資格取得が必要です。試験は課題レポート、面接試験、交渉学記述テスト、交渉ケース分析テストで構成され、総合的に評価されます。
■主催
NPO法人日本交渉学会
目次
受験資格と難易度
受験資格
交渉アナリスト資格は4つのグレードに分かれており、それぞれの受験資格は以下の通りです。
-
交渉アナリスト3級(エントリーレベル)
- 受験資格: なし(誰でも受験可能)
- 内容: 交渉学の基本理論や基礎知識を学ぶ
- 難易度: ★☆☆☆☆(初心者向け)
-
交渉アナリスト2級(知識課程)
- 受験資格: なし(誰でも受験可能)
- 内容: 交渉理論の体系的な学習
- 取得方法:
- 通信講座
- オンデマンド講座
- 通学ゼミ(短期集中講座)
- 難易度: ★★☆☆☆(一般的なビジネスパーソン向け)
-
交渉アナリスト補(技術課程)
- 受験資格: 2級合格者
- 内容: 実践的な交渉技術の習得
- 取得方法: 2日間の実技研修+合格基準クリア
- 難易度: ★★★☆☆(実践重視のためやや難しい)
-
交渉アナリスト1級
- 受験資格:
- 2級 + 補 の資格取得者
- 内容: 高度な交渉スキルの証明、指導的立場での交渉能力
- 試験:
- 課題レポート
- 面接試験
- 交渉学記述テスト
- 交渉ケース分析テスト
- 難易度: ★★★★★(MBAレベルの知識・経験が求められる)
- 受験資格:
試験内容
交渉アナリスト3級
- 対象:交渉学の基本を学びたい方
- 試験内容:交渉学の基礎理論や基本的なスキルに関する筆記試験
- 備考:詳細な試験内容や受験方法については、公式サイトをご確認ください。
交渉アナリスト2級(知識課程)
- 対象:交渉理論を体系的に学びたい方
- 取得方法:以下の3つの方法があります。
- 通信講座:
- 内容:公式テキストを用いた自宅学習
- 試験:3回の添削レポート提出(各100点満点)
- 合格基準:各レポートで60点以上、合計200点以上
- オンデマンド講座:
- 内容:全10回のオンライン講義
- 試験:各回のワークブック学習レポート提出
- 合格基準:全講義受講とレポート内容が十分であること
- 通学ゼミ土日集中講座:
- 内容:2日間の対面講義
- 試験:講義内での筆記試験と交渉分析力診断テスト
- 合格基準:筆記試験で60点以上、診断テストの受験
- 通信講座:
詳細な出題範囲や合格基準については、公式サイトをご参照ください。
交渉アナリスト補(技術課程)
- 対象:実践的な交渉技術を習得したい方
- 受験資格:交渉アナリスト2級取得者
- 内容:2日間の実技研修
- 試験:研修内での実技評価
- 合格基準:研修内容の理解度と実技パフォーマンスが基準を満たすこと
交渉アナリスト1級
- 対象:高度な交渉スキルと理論を兼ね備え、指導的役割を目指す方
- 受験資格:交渉アナリスト2級および補の資格取得者
- 試験内容:
- 課題レポート:
- 内容:指定されたテーマに基づく詳細なレポート作成
- 備考:提出期限までに作成・提出が必要
- 面接試験:
- 内容:課題レポートや履歴書・職務経歴書に基づく口頭試問
- 目的:交渉アナリストとしての適性評価
- 交渉学記述テスト:
- 内容:交渉学の重要概念や用語に関する記述式試験
- 制限時間:60分
- 備考:テキストや参考書籍の持ち込み不可
- 免除条件:「交渉戦略研修」を受講修了した場合、免除申請が可能
- 交渉ケース分析テスト:
- 内容:提示された交渉事例に対する分析と設問への回答
- 制限時間:60分
- 備考:テキストや参考書籍、電卓の持ち込み可
- 免除条件:「交渉アナリスト通信講座」「交渉アナリスト土日集中講座」「交渉アナリストオンデマンド講座」の中から2つ以上を受講修了した場合、免除申請が可能
- 課題レポート:
試験対策
交渉アナリスト3級 対策
試験内容
- 交渉学の基礎理論や基本スキルに関する筆記試験
対策ポイント
- 公式テキストを熟読する
- 交渉学の基本概念、交渉のプロセス、戦略・戦術などを理解する。
- 過去問や模擬試験を解く
- 交渉学の理論問題に慣れ、用語を正しく理解する。
- 基礎的な交渉ケースを分析
- 交渉の成功例・失敗例を研究し、どのような理論が適用できるか考える。
おすすめ教材
- 公式テキスト(日本交渉協会提供)
- 『ネゴシエーションの理論と実践』(交渉学の基本を学べる書籍)
交渉アナリスト2級(知識課程)対策
試験内容
- 知識課程として、交渉理論の体系的な学習
- 取得方法
- 通信講座(レポート提出)
- オンデマンド講座(ワークブック学習)
- 通学ゼミ(筆記試験+交渉分析テスト)
対策ポイント
- 交渉理論を体系的に学ぶ
- 交渉戦略(統合型 vs. 分配型交渉)
- BATNA(最善の代替案)
- ZOPA(合意可能範囲)
- アンカリング効果、フレーミング効果など心理学的要素
- レポート・ワークブックの質を上げる
- 通信・オンデマンド講座の場合、レポートの内容が評価対象となるため、論理的かつ具体的に記述する練習をする。
- 模擬問題を活用
- 筆記試験がある場合は、交渉理論に関する記述・選択問題を想定して解答練習を行う。
おすすめ教材
- 『交渉学入門』
- 日本交渉協会の公式講座資料
交渉アナリスト補(技術課程)対策
試験内容
- 2日間の実技研修
- 実技評価による試験
対策ポイント
- ケーススタディを分析
- 実際の交渉事例を研究し、どの戦略・戦術が有効だったか分析する。
- ロールプレイの実践
- 実際に交渉のシナリオを設定し、相手と交渉を行う練習をする(友人・同僚・講師と)。
- 交渉のプロセスを体得
- 交渉の準備(情報収集・戦略策定)
- 交渉の開始(関係構築・アンカリング)
- 交渉の展開(譲歩・合意形成)
- 交渉の終了(合意・フォローアップ)
おすすめ教材
- 『ネゴシエーションの実践』
- 実践型の交渉セミナー参加
交渉アナリスト1級 対策
試験内容
- 課題レポート(交渉理論に基づいた分析)
- 面接試験(実践的な交渉スキル評価)
- 交渉学記述テスト(理論問題)
- 交渉ケース分析テスト(実際のケースを分析)
対策ポイント
- 高度な交渉理論を深く理解
- 行動経済学(プロスペクト理論)
- ゲーム理論(ナッシュ均衡)
- 文化的要因(国際交渉の違い)
- 高度な交渉戦略(影響力、説得術)
- 課題レポートは論理的に
- 具体的な交渉事例を用いて、理論と実践の結びつきを明確にする。
- 提示する戦略が合理的であることを説明する。
- 模擬面接で対策
- 面接では「どのような交渉経験があるか」「どんな戦略を使ったか」などの質問に論理的に答える必要がある。
- フィードバックを受けながら実践練習を行う。
- 過去の交渉ケース分析を行う
- 実際の交渉事例を研究し、自分ならどのように交渉を進めるか考える。
おすすめ教材
- 『ネゴシエーション・ケーススタディ』
- Harvard Business Review の交渉関連記事
共通のおすすめ勉強法
フレームワークを活用
- 交渉プロセスをフレームワーク化(準備→提案→合意形成→フォロー)
日常で練習
- 仕事やプライベートで意識的に交渉スキルを試す(価格交渉、会議の交渉など)
他の受験者とディスカッション
- オンラインコミュニティや勉強会で情報交換をする
セミナー参加
- 日本交渉協会が主催するワークショップやセミナーに参加し、実践的なスキルを高める
取得後に出来ること
1. ビジネスシーンでの交渉力向上
- 営業・商談
- クライアントとの価格交渉や契約締結が有利に進められる。
- 取引条件の最適化や長期的な関係構築ができる。
- 社内交渉
- 上司や同僚との意見調整やプロジェクトのリーダーシップに活かせる。
- 部署間の利害調整を円滑に進めることができる。
- 採用・人事交渉
- 給与交渉や採用条件の調整がスムーズに行える。
- 労働条件の交渉を行い、双方にとって最適な結果を導ける。
2. キャリアアップ・転職に有利
- 資格としての評価
- 交渉力を客観的に証明する資格として履歴書に記載できる。
- コンサルティング、営業、マーケティング、法務などの職種で特に評価される。
- 昇進・管理職へのステップアップ
- 交渉能力を備えた人材として、マネジメント職への昇進に有利。
- チームの利害調整や意思決定を円滑に行うリーダーシップスキルを強化できる。
3. コンサルタント・講師活動
- 企業向け交渉トレーニングの講師
- 企業研修の講師として、交渉スキルを教える仕事ができる。
- 交渉学を活かしたワークショップやセミナーの企画・運営が可能。
- フリーランスの交渉アドバイザー
- 企業や個人向けに交渉戦略のアドバイスを行う。
- 海外取引や契約交渉のコンサルティング業務に携われる。
4. 国際交渉や海外ビジネスでの活用
- 国際ビジネス交渉
- 文化の違いを考慮した交渉戦略を立案できる。
- 英語や多国間交渉での戦略的アプローチができる。
- 外資系企業への転職
- グローバルな環境での交渉経験を積み、外資系企業でも活躍できる。
5. 交渉アナリストのコミュニティ参加
- 定例勉強会(燮会)
- 1級合格者は、日本交渉協会主催の勉強会に参加し、スキル向上が可能。
- ネゴシエーション研究フォーラム
- 交渉学の最新研究や実践事例を学ぶ機会が得られる。
まとめ
交渉アナリスト資格を取得することで、ビジネスの交渉力向上、キャリアアップ、講師・コンサル活動、国際交渉への適応力向上 など、多方面での活用が可能になります。
財務・経営系資格一覧
公認会計士
税理士
中小企業診断士
簿記検定
ファイナンシャル・プランニング技能士
証券アナリスト
簿記能力検定
建設業経理検定
経営士
ファイナンシャル・プランナー
実用数学技能検定
DCプランナー
DCアドバイザー
マーケティング・ビジネス実務検定
MBA
不動産証券化協会認定マスター
モーゲージプランナー
銀行業務検定試験
BATIC(国際会計検定)
CPA(米国公認会計士)
米国公認管理会計士
米国税理士(EA)
PMP試験
CISA(公認情報システム監査人)
CIRP(サーティファイド・IRプランナー)
シニアリスクコンサルタント
ITコーディネータ資格認定制度
ファイナンシャル・リスクマネージャ
アクチュアリー資格試験
二種外務員資格試験
CIA(公認内部監査人)
CFA(CFA協会認定証券アナリスト)
ホスピタリティ検定試験
イベント業務管理者
ファシリティマネージャー
PRプランナー資格認定制度
プロジェクトマネジメント資格
VEリーダー認定試験
販売士検定
セールススキル検定試験
セールスレップ資格認定制度
販路コーディネータ資格認定制度
交渉アナリスト
CISM(公認情報セキュリティマネージャー)