計算に関する実務的なスキルを測る資格試験です。主に商業や経理の分野で役立つ、電卓や簿記の基本的な計算スキルを証明するための検定です。
■主催
(社)全国経理教育協会
目次
受験資格と難易度
受験資格
計算実務能力検定には 受験資格の制限はありません。
誰でも受験可能であり、特に以下のような人に適しています。
- 商業高校生や専門学校生
- 事務・経理職を目指す社会人
- 計算スキルを向上させたい人
難易度(級別のレベル)
級 | 難易度 | 内容・出題範囲 | 目安レベル |
---|---|---|---|
1級 | 難しい | 実務レベルの高度な計算(利益率、税計算、割引計算など) | 事務・経理のプロ向け |
2級 | 普通 | 商業計算の基礎、電卓を使った税計算・帳票処理 | 簿記3級レベル、事務職を目指す人向け |
3級 | やさしい | 四則演算、簡単な割引計算など | 商業高校生・事務初心者向け |
難易度の目安
- 3級:電卓操作に慣れていれば比較的簡単
- 2級:ある程度の実務知識が必要、独学でも対策可能
- 1級:計算スピードや正確性が求められ、実務経験があると有利
試験内容
出題範囲
試験では、以下のような計算問題が出題されます。
1. 電卓計算
- 四則演算(足し算・引き算・掛け算・割り算)
- 連続計算
- メモリー機能を活用した計算
- パーセント計算(割引率・利益率など)
2. 商業計算
- 売買損益計算(仕入れ価格・売上価格・利益率)
- 割引計算(掛け値・値引き後の価格)
- 取引に関する計算(売掛・買掛など)
3. 税計算
- 消費税の計算(内税・外税の計算)
- 所得税や法人税の基本的な計算(主に概算レベル)
4. 伝票処理
- 複数の取引をもとにした計算問題
- 伝票の記入や集計
級別の試験内容
級 | 試験時間 | 出題範囲 | 難易度 |
---|---|---|---|
1級 | 約60分 | 実務レベルの高度な計算(利益率、税計算、割引計算、帳票処理など) | 難しい |
2級 | 約50分 | 商業計算の基礎(電卓を使った税計算・帳票処理) | 普通 |
3級 | 約40分 | 四則演算、基本的な商業計算(割引計算など) | やさしい |
試験形式
- 筆記試験(電卓使用可)
- 記述式問題(計算過程を求められることもある)
- 合格基準は正答率(70%~80%程度が目安)
試験対策
計算実務能力検定に合格するためには、電卓操作のスピードと正確性を高めること が重要です。
電卓操作の習熟
計算実務能力検定では 電卓の効率的な操作 が求められるため、次のポイントを意識して練習しましょう。
- キーの打ち間違いを減らす
- 目で確認しながら入力せず、手元を見ずに操作する練習をする
- メモリー機能を活用する
- M+(加算)、M-(減算)、MR(メモリー呼び出し)を使いこなす
- パーセント計算を素早く行う
- 割引率、利益率、税率の計算をスムーズにできるようにする
計算問題の練習
過去問や練習問題を解き、問題のパターンに慣れることが重要です。
- 基本的な四則演算をスピーディに解く練習
- 商業計算(売上・利益・割引計算など)を重点的に学習
- 税計算(消費税の内税・外税計算)を確実にマスターする
実践形式の模擬試験を解く
試験時間内に問題を解き終えるためには、本番と同じ形式で模擬試験を実施する ことが有効です。
- 時間を計りながら問題を解き、解答のスピードを上げる
- 計算ミスを減らすために、計算過程を見直す習慣をつける
- 苦手な分野を重点的に復習する
商業計算の知識を深める
計算問題だけでなく、売買計算や帳票処理の知識 も必要になるため、以下の内容を学習しておくと良いでしょう。
- 原価・売価・利益の関係
- 割引率や値引き後の価格の求め方
- 伝票処理に関する基本的な知識
取得後に出来ること
取得すると、事務・経理分野での計算スキルを証明できる ため、仕事や学業で役立ちます。
事務・経理職での活用
計算実務能力検定は、特に 経理や事務職 を目指す人にとって有利な資格です。
- 会計・経理業務 の基本的な計算をスムーズにこなせる
- 伝票処理や帳簿作成 などの実務に役立つ
- 正確な電卓操作 を活かし、素早く数値を処理できる
商業・販売業での活用
- 売上管理や利益計算を正確に行うことができる
- 仕入れ・販売価格の計算がスムーズになる
- レジ業務や店舗経営での数値管理に役立つ
簿記や会計の学習に役立つ
- 簿記3級・2級の計算問題に対応できるスキルが身につく
- 税務計算や仕訳処理の基礎が理解しやすくなる
- 将来的に 日商簿記検定 や 会計関連の資格取得 へのステップアップが可能
就職・転職活動でのアピール
- 経理・事務職を希望する際に 計算スキルの証明 になる
- 商業系の学校を卒業する学生にとって 履歴書に記載できる資格 となる
- 企業の事務職・会計部門などでの評価が上がる
日常生活での活用
- 税込み・税抜き価格を素早く計算できる
- 家計管理や収支計算の精度が向上する
- ローン計算や割引率の計算など、生活の中で役立つ
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