コンクリート技士

日本コンクリート工学会(JCI)が認定する資格で、コンクリートに関する知識や技術を有することを証明するものです。

主に、コンクリートの製造・施工・管理に関わる技術者を対象としており、特に建設業やコンクリート関連の仕事に従事する人にとって有益な資格です。

資格のレベルと種類

JCIが認定する資格には、以下の2つのレベルがあります。

  1. コンクリート技士
    • 基本的なコンクリートの知識や施工・品質管理に関する技術を持つことを証明する資格。
    • 建設業界でコンクリートに関わる技術者や管理者に適した資格。
  2. コンクリート主任技士
    • より高度な知識や実務経験を持ち、品質管理や技術指導ができる技術者向けの資格。
    • コンクリート技士よりも上級の資格で、一定の実務経験が必要。

主催
日本コンクリート工学協会

受験資格と難易度

受験資格

コンクリート技士の試験は、受験資格の制限がなく、誰でも受験可能です。学歴や職歴に関係なく、コンクリートに関する知識を証明したい人なら誰でも挑戦できます。

一方、コンクリート主任技士の試験には、以下の受験資格があります。

  • コンクリート技士の資格を取得していること
  • コンクリート技士資格取得後、4年以上の実務経験があること

主任技士は、技士資格を取得したうえで、一定の実務経験を積んでから受験する必要があります。

難易度(合格率)

資格名 合格率 難易度(目安)
コンクリート技士 40~50% 中程度(独学でも合格可能)
コンクリート主任技士 20~30% やや難しい(実務経験+試験対策が必要)

コンクリート技士の試験は、適切な試験対策をすれば独学でも合格可能です。

一方、コンクリート主任技士の試験は、実務経験を活かした理解が求められるため、十分な試験対策と経験の積み重ねが必要です。

試験内容

試験形式

  • 四肢択一式(マークシート方式)
  • 問題数:約100問
  • 試験時間:2時間30分

試験は、コンクリートに関する基礎知識や実務に役立つ技術的な内容が出題されます。

出題分野と詳細

1. コンクリートの材料

  • セメントの種類と特性(普通ポルトランドセメント、高炉セメントなど)
  • 骨材の種類と品質(粗骨材・細骨材、含水率、粒度分布など)
  • 混和材料(混和剤・混和材の種類と使用目的)
  • 水の影響(水質基準、単位水量とワーカビリティ)

2. コンクリートの配合と製造

  • コンクリートの配合設計(水セメント比、単位水量、スランプの調整)
  • フレッシュコンクリートの性質(ワーカビリティ、コンシステンシー、ブリーディング)
  • コンクリートの調合(工場製造、現場練り、レディーミクストコンクリート)
  • コンクリートの輸送方法(アジテータ車、バケット運搬、ポンプ圧送)

3. コンクリートの施工と管理

  • 打設方法と締固め(振動機の使用、打重ね時間の管理)
  • 養生方法と温度管理(湿潤養生、断熱養生、寒中・暑中コンクリート)
  • 型枠と支保工(型枠の保持期間、取り外し時期)
  • コンクリートの打継ぎ(継ぎ目処理、打継ぎ面の処理)

4. コンクリートの強度と耐久性

  • コンクリートの圧縮強度試験(供試体の作成・養生・試験方法)
  • 長期強度と時間依存性(クリープ、収縮、アルカリシリカ反応)
  • 耐久性に影響を与える要因(凍害、中性化、塩害、化学的劣化)
  • コンクリートの補修・補強技術(表面処理、ひび割れ補修)

5. コンクリートの品質管理と試験方法

  • スランプ試験、空気量試験、塩分含有量試験
  • JIS規格に基づく品質管理(試験方法・試験頻度)
  • 配合管理と強度保証の考え方

6. 関連法規・基準

  • JIS(日本工業規格)、JASS(建築工事標準仕様書)、土木学会基準
  • 建築基準法や道路橋示方書に関するコンクリートの規定

試験対策

効果的な勉強法

過去問を解く(7割以上の正答率を目指す)

  • 過去問を3~5年分解くことで、出題傾向を把握する。
  • 間違えた問題はノートにまとめ、解説を読んで理解する。
  • 重要な数値や公式(水セメント比・スランプ値など)は暗記する。

頻出分野を重点的に学習する

試験では、以下の分野が特に頻出するため、重点的に学習する。

  • コンクリートの材料(セメント・骨材・混和剤の特性)
  • コンクリートの施工方法(打設・締固め・養生の管理)
  • 品質管理と試験方法(スランプ試験・圧縮強度試験など)
  • 耐久性・劣化のメカニズム(中性化・塩害・凍害・アルカリシリカ反応)
  • JIS規格と基準(特にJIS A 5308「レディーミクストコンクリート」)

計算問題の対策をする

試験では、コンクリートの配合設計や単位水量の計算問題が出題されることがある。

  • 公式を理解し、手を動かして解く練習をする。
  • 単位水量、セメント量、スランプ値の関係を理解する。

模擬試験を実施する(試験1ヶ月前)

  • 本番と同じ制限時間で模擬試験を解き、時間配分を身につける。
  • 試験後、間違えた問題の解説をしっかり確認する。

試験直前のポイント

暗記すべき数値や規格を最終確認する

  • 水セメント比、スランプ値、JIS規格など、重要な数値を覚えておく。

過去問で間違えた問題を復習する

  • 「なぜ間違えたのか?」を理解し、同じミスを防ぐ。

体調管理を徹底する

  • 試験前日はしっかり睡眠をとり、万全の状態で試験に臨む。

取得後に出来ること

活躍できる職種・業務

施工管理(建設現場)

コンクリート技士の資格を持つことで、コンクリート工事の管理業務に従事しやすくなります。

  • コンクリートの配合設計の確認
  • 打設作業の監督・品質管理
  • 適切な養生・締固め方法の指導
  • 強度試験や耐久性試験の結果の評価

品質管理(工場・試験場)

レディーミクストコンクリート(生コン)工場や建設会社の品質管理部門で、コンクリートの品質をチェックする業務を担当できます。

  • コンクリートの試験(スランプ試験・空気量試験・強度試験など)
  • 配合設計の調整・最適化
  • 工場の生産工程の監視・管理
  • JIS規格や建築基準法に基づいた品質保証

技術営業(コンクリート製品メーカー・建材会社)

コンクリート技士の資格を活かして、建設会社や設計事務所向けの技術営業に携わることもできます。

  • コンクリート製品(プレキャストコンクリート、特殊混和剤など)の提案
  • 建設現場での技術サポート・アドバイス
  • 品質向上やコスト削減のための提案

研究・開発(建設会社・材料メーカー)

コンクリートの改良や新しい施工方法の開発など、技術開発や研究業務に携わることも可能です。

  • 高強度・高耐久コンクリートの研究
  • 環境負荷の少ないコンクリート材料の開発
  • 劣化・耐久性の試験と評価

キャリアアップの可能性

コンクリート主任技士の取得

コンクリート技士資格を取得した後、4年以上の実務経験を積むことで「コンクリート主任技士」の試験を受験できます。
主任技士を取得すると、より高度な技術指導や管理業務に携わることができます。

1級・2級土木施工管理技士との併用

建設業界では、1級・2級土木施工管理技士の資格と併せて取得することで、さらに業務の幅が広がるため、技術者としての価値が高まります。

コンクリート診断士へのステップアップ

さらに専門性を高めたい場合は、「コンクリート診断士」の資格を取得することで、コンクリート構造物の診断や補修計画の立案など、専門的な業務に携わることができます。

資格取得のメリット

  • 転職・昇進が有利に(建設会社やコンクリート工場での評価が向上)
  • 資格手当がつく場合がある(企業によっては月5,000円~20,000円の手当が支給)
  • 専門知識を活かして業務の幅を広げられる(品質管理、施工管理、研究開発など)
  • 主任技士・診断士などの上位資格へのステップアップが可能

建築系資格一覧

一級建築士
二級建築士
木造建築士
構造設計一級建築士
設備設計一級建築士
建築施工管理技士
建築図面製作技能士
土木施工管理技士
ビル経営管理士
不動産鑑定士
測量士
宅地建物取引主任者
管理業務主任者
マンション管理士
土地家屋調査士
玉掛技能講習
環境計量士
管工事施工管理技士
建設機械施工技士
建築設備士
建築業経理士
コンクリート技士
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CADトレース技能審査
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Autodesk認定試験
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マンション維持修繕技術者
REセールスパーソンライセンス

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