スポーツプログラマー

スポーツプログラマーは、個人やグループに対して運動プログラムを計画・実践・評価できる指導者です。 特に健康づくりや体力づくりを目的とした中高年・一般向けの運動指導に強みがあります。

この資格は、公益財団法人 日本スポーツ協会(JSPO)が認定する公的資格の一つです。 かつての「スポーツリーダー」「スポーツ指導員」資格の体系を整理した中で誕生した役割です。

主催
(財)日本体育協会

受験資格と難易度

受験資格

誰でも受けられる?

はい、特別な職歴や実技経験は不要で、基本的には以下の条件を満たしていれば受講・受験が可能です。

主な条件

  • 18歳以上

  • 高等学校卒業程度の学力

  • 日本スポーツ協会が実施・認定する養成講習会の全課程を修了していること

難易度

難しすぎない、でも真面目に学ぶ必要あり

スポーツプログラマーは、あくまでも「一般の方向けの健康づくり指導」が中心の資格です。
運動指導に関心がある方であれば、十分に合格が狙えるレベルです。

合格率の目安

  • 80〜90%(養成講習会をしっかり受けた人の多くが合格)
  • 筆記試験+講習の出席・実習への積極的参加が評価されます

試験内容(例)

項目 内容
試験形式 筆記(選択式・記述式)+講習内実技評価
主な内容 運動生理学、トレーニング理論、安全管理、運動処方、指導技術 など
合格基準 講義・実習の修了+筆記試験で一定以上の成績(目安7割以上)

講習のボリューム(参考)

  • 学科講習:約30時間前後(オンライン受講可能なケースもあり)
  • 実技・指導演習:約10〜15時間
  • 総合演習・指導計画作成 などを含め、数日〜2週間の集中スケジュールで実施

試験内容

試験の位置づけ

スポーツプログラマー資格は、養成講習会修了+筆記試験によって取得できます。 試験は講習会の内容を基にした理解度チェックであり、講義をしっかり受けていれば合格可能な構成です。

試験の概要

項目 内容
試験形式 筆記試験(マークシート式・一部記述)
出題数 約40〜60問(団体や年度により変動)
合格基準 概ね70%以上の正答+講習出席・課題提出の修了
試験時間 60〜90分

主な出題分野と内容

① スポーツ医科学(運動生理学・応急処置など)

  • 筋肉・心肺機能の基礎知識
  • 高齢者や生活習慣病予防に配慮した運動方法
  • けがの予防・応急処置(RICE処置)

② トレーニング理論

  • 筋力・持久力・柔軟性・調整力の各トレーニング法
  • 過負荷・漸進性・個別性の原則
  • ウォーミングアップ・クールダウンの目的と効果

③ 運動処方とプログラム作成

  • 個人の体力・目的に合わせた運動計画の立て方
  • 頻度・強度・時間・種類(FITT)の考え方
  • 効果の測定方法と評価・フィードバック

④ 安全管理・リスクマネジメント

  • 熱中症・事故の予防と対応
  • 対象者の特性に応じた安全配慮
  • 指導者としての倫理・責任

⑤ コミュニケーションと指導技術

  • 指導時の声かけ・動機づけの工夫
  • グループ指導・個別対応の基本
  • 高齢者・障がい者など多様な対象者への配慮

出題例(想定)

形式 出題例
選択式 「ウォーミングアップの主な目的として正しいものはどれか?」
(ア)心拍数を急激に上げる (イ)筋温を上げ関節の可動域を広げる など
記述式 「60歳の女性が初めて運動を始める場合、注意すべき点を2つ挙げなさい」

試験対策

試験対策の基本方針

スポーツプログラマー試験は、講習内容を正しく理解しているかを問う「理解度チェック型」の筆記試験です。 基礎知識+現場対応力を意識して学習すれば、合格は十分可能です。

対策の流れ|ステップ別

STEP 1:公式テキストを読み込む

  • 配布される養成講習テキストが試験範囲の中心
  • 「太字」「図表」「まとめコーナー」を重点的にチェック
  • 1日30分〜1時間の読解+メモで1週間ペースで全体を回す

STEP 2:出題分野ごとに理解を深める

分野 対策ポイント
運動生理学 筋肉の種類、エネルギー代謝、心肺機能の基本を整理
トレーニング理論 筋トレ・有酸素・柔軟性それぞれの効果・注意点を覚える
FITT原則 Frequency(頻度)、Intensity(強度)、Time(時間)、Type(種類)の意味と適用例
安全管理・応急処置 RICE処置、熱中症・心疾患の予防、対応手順
指導技術 個別対応、声かけ、継続支援の考え方をイメージで理解

STEP 3:過去問・模擬問題に取り組む

  • 講習で配布される問題集や確認問題を反復演習
  • 誤答の選択肢は「なぜ間違いなのか」まで確認
  • 記述式では「短く、具体的に」答える練習

STEP 4:実習内容とリンクして復習

講習中のグループワークや実技演習は、そのまま試験や実務に直結する内容です。

  • 運動指導の流れ(導入→実施→振り返り)を理解
  • 高齢者・生活習慣病対象者への指導上の配慮を確認
  • 実習内容とテキストの理論をつなげて学ぶ

直前チェックリスト

  • ウォーミングアップとクールダウンの違いを説明できるか
  • FITT原則に基づくプログラム作成がイメージできるか
  • RICE処置の意味を具体的に答えられるか
  • 安全管理・コミュニケーションの基本原則を押さえているか

取得後に出来ること

一般向けの運動プログラムを立案・指導できる

スポーツプログラマーは、個人やグループの体力・健康状態に合わせた運動プログラムの作成、実施、評価ができる専門家です。 特に「健康づくり」「体力づくり」「生活習慣病予防」などの非競技スポーツ分野に強みがあります。

  • 中高年向けのストレッチ・筋トレ・有酸素運動の指導
  • 企業や自治体の健康教室でのプログラム実施
  • 生活習慣病予防に向けた個別運動処方の立案

各種施設・団体で運動指導スタッフとして活動できる

取得後は、以下のような現場で指導者・健康支援スタッフとして活躍できます。

施設・団体 主な活動内容
スポーツクラブ・ジム 会員向けの運動プログラム作成・健康サポート
自治体・地域センター 健康づくり教室、シニア運動指導
企業・団体 職場の健康経営支援、メンタル・運動両面の指導
学校・教育機関 講義・実技講師、部活動支援など

健康運動指導士など上位資格へのステップアップ

スポーツプログラマー資格は、健康づくり分野の基礎資格として位置づけられています。 以下のような上位資格への挑戦にもつながります。

  • 健康運動実践指導者/健康運動指導士
  • NSCA-CPTやNESTAなどのトレーナー資格
  • 介護予防運動指導員やシニアフィットネス資格

公的資格として信頼性が高く、履歴書にも記載可能

日本スポーツ協会が認定する公認指導者資格のひとつであるため、就職・転職・キャリアアップにも有利です。 スポーツ・福祉・教育・医療など幅広い分野で評価されます。

地域貢献やボランティア活動にも活かせる

特に地域の健康づくり事業やスポーツボランティア活動において、運動指導・健康相談役としてのニーズが高まっています。

  • 地域包括支援センターとの連携
  • 子ども・高齢者・障がい者向けの運動教室
  • 災害支援時の健康維持・ストレスケア活動

その他資格一覧

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