ダッソー・システムズ社が開発した3D CADソフトウェアで、航空宇宙・自動車・製造業・建築業界で幅広く使用されているハイエンド3D CADツールです。
ダッソー・システムズは、CATIAのスキルを証明する公式認定資格を提供しており、設計者やエンジニアの専門能力を証明するのに役立ちます。
目次
CATIA 認定資格の種類
ダッソー・システムズのCATIA資格には、スキルレベル別に2種類の認定資格があります。
資格レベル | 対象者 | 取得メリット |
---|---|---|
CATIA Associate | 初級者・基本操作を習得した人 | CATIAの基本操作と3Dモデリングスキルを証明 |
CATIA Specialist | 実務経験者・上級者 | 高度な3D設計・解析・アセンブリスキルを証明 |
CATIA Specialist は、より専門的なスキルを証明する資格で、実務経験が推奨されます。
■主催
PearsonVUE
受験資格と難易度
受験資格
ダッソー・システムズのCATIA認定資格は、「Associate(初級)」と「Specialist(上級)」の2種類があり、それぞれ受験資格が異なります。
試験レベル | 受験資格 | 対象者 |
---|---|---|
CATIA Associate | 誰でも受験可能 | 初心者・基本操作を学んだ人 |
CATIA Specialist | 実務経験推奨 | CADオペレーター・設計者・エンジニア |
CATIA Associate は初心者でも受験可能ですが、CATIA Specialist は実務経験が推奨されており、基礎知識だけでは合格が難しいです。
試験の難易度
試験レベル | 合格率(目安) | 難易度 |
---|---|---|
CATIA Associate | 60〜80% | 易しい(基本操作ができれば合格可能) |
CATIA Specialist | 30〜50% | 難しい(実務レベルのスキルが必要) |
CATIA Associate(初級)
- 難易度:低い(基本的な操作ができれば合格可能)
- 試験範囲:スケッチ作成・3Dモデリング・アセンブリ・2D図面作成
- 合格率:60〜80%(独学でも対策すれば合格可能)
CATIA Specialist(上級)
- 難易度:高い(実務レベルのスキルが必要)
- 試験範囲:高度なモデリング・アセンブリ設計・解析・製図
- 合格率:30〜50%(実務経験がないと難しく、独学では合格が難しい)
試験内容
試験概要
試験レベル | 試験形式 | 試験時間 | 出題範囲 | 合格基準 |
---|---|---|---|---|
CATIA Associate | 選択問題+実技試験 | 60〜90分 | 基本的な3Dモデリング・アセンブリ・製図 | 70%以上 |
CATIA Specialist | 選択問題+実技試験 | 90〜120分 | 高度なモデリング・アセンブリ設計・解析・最適化 | 70%以上 |
試験は「選択問題+実技試験」の2部構成で、実技試験ではCATIAを実際に操作する必要があります。
試験内容(レベル別詳細)
CATIA Associate(初級)
対象者:CATIAの基本操作を習得した人
試験形式:選択問題+実技試験(3Dモデリング・アセンブリ)
出題内容
試験範囲 | 内容 |
---|---|
基本操作 | CATIAのインターフェース・基本コマンドの理解 |
スケッチ作成 | 2Dスケッチの作成・拘束条件の適用 |
3Dモデリング | 押し出し・回転・フィレット・パターン作成 |
アセンブリ設計 | 部品の組み立て・拘束設定 |
2D図面作成 | 3Dモデルからの図面作成・寸法記入 |
- 基本的な3Dモデリングとアセンブリができれば合格可能。
- 実技試験では、時間内に正確な3Dモデルを作成するスキルが求められる。
CATIA Specialist(上級)
対象者:実務経験者・CATIAの高度なスキルを習得した人
試験形式:選択問題+実技試験(高度な3Dモデリング・解析・製図)
出題内容
試験範囲 | 内容 |
---|---|
高度な3Dモデリング | マルチボディ設計・パラメトリック設計・サーフェスモデリング |
アセンブリ設計 | 大規模アセンブリの管理・干渉チェック |
形状最適化 | モデルの軽量化・データ最適化 |
解析(CAE) | 応力解析・動作検証 |
高度な図面作成 | JIS・ISO規格に基づいた製図 |
- 実務レベルの設計知識と高度な3D CADスキルが求められる。
- 時間制限内に正確なモデリング・アセンブリ・解析を行う必要がある。
各試験の出題形式
試験形式 | 出題内容 |
---|---|
選択問題(知識試験) | CATIAの操作・設計概念・データ管理・JIS規格に関する問題 |
実技試験(操作試験) | 実際にCATIAを操作し、3Dモデルやアセンブリを作成 |
実技試験では、指示に従い短時間で正確なモデリングを行うことが求められる。
特に Specialist 試験では、時間配分を意識し、効率よく設計を進める能力が必要。
難易度と合格率
試験レベル | 合格率(目安) | 難易度 |
---|---|---|
CATIA Associate | 60〜80% | 易しい(基本操作ができれば合格可能) |
CATIA Specialist | 30〜50% | 難しい(実務レベルのスキルが必要) |
- CATIA Associate は初心者でも合格しやすいが、Specialist は高度なスキルが求められる。
- 実技試験があるため、試験前にCATIAの操作に十分慣れておく必要がある。
試験対策
試験対策の基本方針
CATIAの基本操作を習得
- 試験本番と同じバージョンのCATIAを使用して練習する。
- インターフェースの基本操作、スケッチ、パーツモデリング、アセンブリをスムーズに行えるようにする。
過去問・模擬試験を解く
- 公式の模擬試験を受け、試験形式に慣れる。
- 選択問題・実技試験の両方に対応できるようにする。
- 時間制限を意識して、試験と同じ条件で問題を解く。
実技試験対策
- スケッチ作成 → 3Dモデリング → アセンブリの流れを短時間で行う練習をする。
- フィレット・パターン・拘束条件など、試験でよく出る機能を重点的に学習。
- モデリングを効率的に行うため、ショートカットキーやツールの活用方法を習得。
試験レベル別の対策
CATIA Associate(初級)対策
試験範囲:基本的な3Dモデリング・アセンブリ・製図
対策ポイント
- スケッチ作成の基本(拘束条件・寸法設定)をマスターする。
- 押し出し・回転・フィレット・パターンの使い方を練習する。
- アセンブリ(複数の部品を組み合わせる)の基本操作を学ぶ。
- 3Dモデルから2D図面を作成し、正しく寸法記入できるようにする。
重点的に学習する機能
機能 | 重要ポイント |
---|---|
スケッチ作成 | 拘束条件・寸法設定・プロファイル作成 |
パーツモデリング | 押し出し・回転・フィレット・パターン |
アセンブリ | 部品の挿入・拘束の適用 |
2D製図 | 3Dモデルからの図面作成・寸法記入 |
- 基礎をしっかり学べば合格しやすいが、実技試験では時間配分を意識することが重要。
CATIA Specialist(上級)対策
試験範囲:高度なモデリング・アセンブリ設計・解析・最適化
対策ポイント
- 複雑な3Dモデルの作成方法を学び、短時間で作成できるようにする。
- マルチボディ設計・パラメトリックモデリングの理解を深める。
- 大規模アセンブリの管理、干渉チェックの方法を習得する。
- 形状最適化・応力解析(CAE)の基礎知識を学ぶ。
重点的に学習する機能
機能 | 重要ポイント |
---|---|
高度な3Dモデリング | サーフェスモデリング・パラメトリック設計 |
アセンブリ設計 | 部品の拘束設定・干渉チェック |
解析(CAE) | 応力解析・動作検証 |
最適化 | データ軽量化・モデリング効率化 |
- 実務レベルのスキルが求められるため、実際に設計業務を経験しておくことが重要。
- 試験時間が限られているため、作業の流れを事前に整理し、素早く対応できるようにする。
取得後に出来ること
3D CADオペレーター・設計者として活躍
- 製造業・自動車・航空宇宙業界での3Dモデリング・設計業務に携わる。
- 2D図面を3Dモデル化し、設計者のサポートを行う。
- 製品の試作・開発において、CATIAを活用した設計業務を担当できる。
- BIM(Building Information Modeling)やCAE(Computer-Aided Engineering)にも対応可能。
職種 | 期待される役割 |
---|---|
3D CADオペレーター | CATIAを用いた3Dモデル作成・設計補助 |
設計エンジニア | 部品設計・アセンブリ設計・製造用データ作成 |
BIMオペレーター | 建築・土木分野の3Dモデリング |
CAE解析エンジニア | 応力解析・流体解析・モーション解析 |
転職・キャリアアップに有利
- CATIAのスキルを証明でき、転職市場での評価が向上する。
- 特に航空宇宙・自動車・重工業など、CATIAを標準採用している業界では高く評価される。
- 企業によっては、資格取得により給与アップや昇進のチャンスがある。
取得資格 | キャリアパス |
---|---|
CATIA Associate(初級) | 3D CADオペレーター、設計補助 |
CATIA Specialist(上級) | 設計エンジニア、プロジェクトリーダー、技術指導者 |
フリーランス・副業での活用
- クラウドソーシングサイトで3Dモデリングや設計の案件を受注できる。
- 3Dプリンター向けの設計業務や、建築・インテリア設計のモデリング業務を請け負うことが可能。
- 企業の設計業務のアウトソーシングとして、在宅でのCAD業務を行うこともできる。
特に Specialist(上級)を取得すると、高単価の案件を受注しやすくなる。
他の資格と組み合わせてさらに活躍
CATIA 認定資格を活かし、他の資格と組み合わせることで、より専門性の高いキャリアを築くことが可能です。
組み合わせる資格 | メリット |
---|---|
機械設計技術者試験 | 機械設計の知識を証明し、エンジニアとしての評価を高める |
建築士(1級・2級) | 建築分野でのBIM設計・3Dモデリングに活用可能 |
3Dプリンター活用技術検定 | 3Dプリンター向けの設計業務を受注できる |
CAE解析技術者試験 | CAE(応力解析・流体解析)を活用した高度な設計業務が可能 |
企業がCATIA 認定資格を評価する理由
- 3D CADの実務スキルを持つことを証明できる。
- 設計部門で即戦力として活躍できる人材を採用しやすくなる。
- 航空・自動車・製造業では、CATIAを標準採用している企業が多いため、資格取得者は高く評価される。
特に Specialist(上級)取得者は、設計リーダーやプロジェクトマネージャーとしてのキャリアアップが期待される。
建築系資格一覧
一級建築士
二級建築士
木造建築士
構造設計一級建築士
設備設計一級建築士
建築施工管理技士
建築図面製作技能士
土木施工管理技士
ビル経営管理士
不動産鑑定士
測量士
宅地建物取引主任者
管理業務主任者
マンション管理士
土地家屋調査士
玉掛技能講習
環境計量士
管工事施工管理技士
建設機械施工技士
建築設備士
建築業経理士
コンクリート技士
CAD実務キャリア認定制度
CADトレース技能審査
建築CAD検定試験
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3次元CAD利用技術者試験
マンションリフォームマネージャー
ダッソー・システムズ CATIA 認定資格
マンション維持修繕技術者
REセールスパーソンライセンス