ドイツ語技能検定試験

日本ドイツ語教育振興協会が主催する日本国内向けのドイツ語検定試験です。
初心者から上級者まで受験できる6つのレベル(5級~1級) があり、特に日本国内の大学受験・就職・留学 などでのドイツ語能力証明として活用できます。

特徴

  • 6段階(1級~5級・準1級) の試験があり、初心者から上級者まで対応。
  • 日本国内で最も認知度の高いドイツ語試験 であり、ドイツ留学や仕事に役立つ。
  • リスニング・筆記試験が全級で実施される。
  • 1級・準1級は口頭試験(スピーキング試験)も実施。

主催
(財)ドイツ語学文学振興会

受験資格と難易度

受験資格

独検には受験資格の制限はなく、誰でも受験可能です。
学歴・年齢・職歴などの制限はなく、初心者から上級者まで自由に受験 できます。

また、どの級からでも受験できるため、必ず5級から受ける必要はありません。
自分のドイツ語レベルや目的に合わせて受験級を選択できます。

難易度(各級のレベルと目安)

独検は 5級~1級の6段階 に分かれており、級が上がるほど難易度が高くなります。
1級・準1級はスピーキング試験(口頭試験)もあり、特に難易度が高い です。

独検の難易度とCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)対応表

CEFRレベル 想定されるドイツ語力 合格率(目安) 受験対象者
1級 C1~C2 高度なドイツ語運用能力(ビジネス・学術レベル) 約10~15%(最難関) 通訳者、翻訳者、ドイツ語を日常的に使う人
準1級 B2~C1 実務レベルのドイツ語運用能力(流暢な会話・作文が可能) 約20~30% ドイツ語圏での留学・仕事を考えている人
2級 B1~B2 旅行・仕事で使える実用レベルのドイツ語 約40~50% ドイツ語学習者(中級)、仕事でドイツ語を使いたい人
3級 A2~B1 日常会話の基本レベル、簡単なコミュニケーションが可能 約50~60% ドイツ語学習を1年以上続けた人
4級 A1 簡単な日常会話・基礎文法を理解 約70~80% 初学者向け(ドイツ語の基本を学んだ人)
5級 A1未満 ごく簡単な単語やフレーズを理解 約80~90%(初学者向け) ドイツ語を初めて学ぶ人
  • 1級は最難関 で、ビジネスや大学の学術論文を扱えるレベル。
  • 準1級は日常業務・留学レベルのドイツ語力 が求められる。
  • 2級はドイツ語での実務対応が可能なレベル
  • 3級以下は日常会話や旅行に役立つドイツ語力

試験内容

試験の構成

独検は リスニング・筆記(読解・文法)・面接(1級・準1級のみ) の3つの要素で構成されています。
級が上がるほど、リスニングの速度や語彙・文法の難易度が高くなります。

1級・準1級はスピーキング(口頭試験)があり、特に難易度が高い です。

各級の試験詳細

リスニング 筆記(読解・文法・作文) 面接(口頭試験)
1級 高度なドイツ語ニュースや講演を聞き取る 仏作文・要約・長文読解 ドイツ語での自由ディスカッション
準1級 長めの会話・ニュースの聞き取り 仏作文・複雑な読解問題 質問に対する応答(テーマ指定)
2級 旅行・ビジネスレベルのリスニング 文章読解・基礎的な作文 なし
3級 簡単な会話・アナウンスの聞き取り 短文読解・基本文法 なし
4級 短い日常会話・買い物などのやり取り 基礎的な読解・動詞活用 なし
5級 単語や簡単なフレーズの聞き取り 基礎的な単語・挨拶表現 なし

各級の試験内容(詳細)

1級(最難関)

想定レベル: CEFR C1~C2 / TestDaF 4相当
対象: 通訳・翻訳者、ドイツ語を日常的に使う人

試験内容
  1. リスニング(約40分)

    • ドイツ語のニュース・講演・ディスカッションを聞き、要点を理解する。
    • 高速で流れる音声を聞き、長文の選択問題に回答する。
  2. 筆記(約90分)

    • 長文読解:
      • ドイツの新聞・雑誌記事、学術論文の読解。
      • 内容理解や要点把握問題。
    • 作文:
      • 200語以上の仏作文(環境問題・国際情勢など)。
    • 要約問題:
      • 長文を要約し、短いドイツ語の文章にまとめる。
  3. 面接(口頭試験)

    • 試験官と自由なディスカッション(例:「AI技術の発展についてどう思いますか?」)
    • 試験官の質問に対して論理的に答える能力が求められる。

準1級(上級レベル)

想定レベル: CEFR B2~C1 / TestDaF 3~4相当
対象: ドイツ語を仕事や留学で使いたい人

試験内容
  1. リスニング(約30分)

    • 長めの会話・ニュース・ビジネス会話を聞いて内容を把握。
    • 話者の意図やニュアンスを読み取る問題あり。
  2. 筆記(約90分)

    • 長文読解:
      • 新聞・時事問題の記事を読んで質問に答える。
    • 作文:
      • 150語程度のエッセイを書く(例:「あなたが最近読んだ本について説明しなさい」)。
  3. 面接(口頭試験)

    • テーマに関する短いスピーチ
    • 試験官からの質問に答える(例:「ドイツの教育制度についてどう思いますか?」)

2級(中級レベル)

想定レベル: CEFR B1~B2 / Goethe-Zertifikat B1相当
対象: 実用的なドイツ語を身につけたい人

試験内容
  1. リスニング(約25分)

    • 旅行や日常会話レベルのリスニング。
    • インタビューや短いニュースの内容理解。
  2. 筆記(約70分)

    • 短文読解:
      • 観光案内、レストランのメニューなどの簡単な文書を読む。
    • 作文:
      • 100語程度の短文を書く(例:「自己紹介を書きなさい」)。

3級(初級レベル)

想定レベル: CEFR A2~B1 / Goethe-Zertifikat A2相当
対象: ドイツ語の基礎ができている人

試験内容
  1. リスニング(約20分)

    • 短い日常会話・買い物などのやり取りを聞く。
  2. 筆記(約60分)

    • 短文読解:
      • 観光案内、レストランメニュー、メールの文章を読む。
    • 文法問題:
      • 基本的な動詞活用(現在形・過去形)を問う。

4級(入門レベル)

想定レベル: CEFR A1 / Goethe-Zertifikat A1相当
対象: ドイツ語の基本を学んだ人

試験内容
  1. リスニング(約15分)

    • 単語や簡単なフレーズの聞き取り。
  2. 筆記(約50分)

    • 短文問題:
      • 基礎的なドイツ語の読解。

5級(超入門レベル)

想定レベル: CEFR A1未満
対象: ドイツ語初心者

試験内容
  1. リスニング(約10分)

    • ごく簡単な単語の聞き取り。
  2. 筆記(約40分)

    • アルファベット・基本単語・簡単な文法問題。

試験対策

試験対策の基本方針

独検は リスニング・筆記(読解・文法・作文)・面接(1級・準1級のみ) の3つのセクションで構成されており、
特に 2級以上では作文力、1級・準1級ではスピーキング能力 が求められます。

そのため、各技能(リスニング・読解・文法・作文・スピーキング)に特化した学習方法を組み合わせることが重要 です。

受験級別の学習計画

リスニング対策 読解・文法対策 スピーキング・作文対策
1級 ドイツ語ニュース・講演の聞き取り 専門的な文献・新聞記事の読解、作文(200語以上) 口頭試験対策(ディスカッション練習)
準1級 長めの会話・ニュースの聞き取り 新聞・時事問題の記事の読解、作文(150語程度) 口頭試験対策(スピーチ練習)
2級 旅行・ビジネスレベルのリスニング 文章読解・基礎的な作文(100語程度) 短文作成練習
3級 簡単な会話・アナウンスの聞き取り 短文読解・基本文法 なし
4級 基礎的なリスニング 初歩的な文法・短文問題 なし
5級 ごく簡単な単語の聞き取り 基礎単語・挨拶表現 なし

試験対策(分野別)

(1) リスニング対策

共通の対策

  • ディクテーション(書き取り練習)

    • 短いフレーズを聞いて書き取ることで、リスニング力が向上。
    • 初心者: 簡単な会話文から
    • 中級以上: ニュース記事を活用
  • シャドーイング(音声を真似る)

    • ドイツ語の音声を聞きながら、少し遅れて発話。
    • アクセント・リズムを習得するのに効果的。

級別の具体的な練習方法

対策教材・方法
1級 Deutsche Welle(ドイツ国際放送)、ARDのニュースを聞く
準1級 Spiegel Online、ZDF(ドイツのニュースサイト)で長めの会話を聞く
2級 ドイツの観光案内・ビジネス会話を聞く
3級以下 基礎的なドイツ語教材(「独検対策リスニングCD」)を使用

(2) 読解・文法対策

共通の対策

  • 基本的なドイツ語の構造を理解する

    • 主語+動詞+目的語(SVO) の基本構造を意識。
    • 文法ルールを整理し、例文を使って理解を深める。
  • 読解練習(長文・短文)

    • 初心者: 簡単な記事やパンフレットを読む。
    • 上級者: ドイツの新聞・文学作品を読む。

級別の具体的な練習方法

対策教材・方法
1級 Süddeutsche Zeitung(南ドイツ新聞)を読む
準1級 Die Zeit(ドイツの週刊新聞)やエッセイをドイツ語で読む
2級 ドイツ語の観光パンフレットやニュース記事を読む
3級以下 短いダイアログを繰り返し読む(例:「独検公式問題集」)

(3) スピーキング・作文対策(1級・準1級・2級)

共通の対策

  • ドイツ語日記を書く

    • 毎日1つのトピックについて 100語程度 の文章を書く。
    • 例:「今日の出来事」「好きな食べ物について」「旅行の思い出」
  • オンラインドイツ語レッスンを受講

    • ItalkiやHelloTalkでドイツ語ネイティブと会話練習。

級別の具体的な練習方法

対策教材・方法
1級 ドイツ語でディスカッション練習(政治・社会問題など)
準1級 指定テーマに関するスピーチ練習
2級 ドイツ語で簡単な日常会話を練習
準2級以下 ドイツ語で自己紹介・簡単な表現を練習

取得後に出来ること

ドイツ語を活かしたキャリアアップ

独検は 日本国内で最も認知度の高いドイツ語検定 であり、特に2級以上の取得 は就職・転職においてドイツ語能力の証明として有効です。

活用できる職種

職種 具体的な業務内容 有利な級
通訳・翻訳 ドイツ語のビジネス文書の翻訳、会議や商談の通訳 1級・準1級
旅行会社スタッフ ドイツ語圏の旅行企画、ツアー手配、ガイド 2級以上
ホテル・宿泊業 海外ゲストの接客・案内、予約対応 2級以上
航空業界(CA・グランドスタッフ) 空港でのドイツ語対応、機内アナウンス 2級以上
外資系企業(商社・メーカー) ドイツ語圏の取引先対応、交渉、契約書作成 1級・準1級
貿易・物流 ドイツ語での輸出入手続き、書類作成 2級以上
在日ドイツ大使館・文化機関 文化交流イベントの運営、ドイツ企業との折衝 1級・準1級
教育関係(ドイツ語講師) ドイツ語の指導、教材作成 1級・準1級
ドイツ企業での就職 ドイツ企業の日本支社やドイツ現地採用 2級以上

ドイツ留学・移住での活用

ドイツ語圏の大学・専門学校に留学する場合、独検はドイツ語能力の証明として役立ちます。

留学での活用

活用シーン 必要な級
ドイツの大学に進学 1級・準1級
ドイツの専門学校に入学 2級以上
語学留学 3級以上
ドイツのワーキングホリデー申請 2級以上

多くのドイツの大学では Goethe-Zertifikat(ゲーテ検定)B2以上TestDaF のスコアが求められますが、独検2級以上を持っていると、ドイツ語学習歴の証明として役立つ場合があります。

外資系・ドイツ系企業への就職

ドイツ語を公用語とする企業や外資系企業では、独検取得が評価される場合があります。

求められるドイツ語レベル

業界・業種 必要な独検レベル
外資系商社・メーカー 準1級以上
在日ドイツ企業(BASF、BMW、SAPなど) 2級以上
ドイツ企業の日本支社(Bosch、Siemensなど) 2級以上
ドイツ語を使うカスタマーサポート 2級以上
国際機関(UNESCO、OECDなど) 1級

通訳案内士(ドイツ語)の受験

独検1級・準1級を取得していると、「全国通訳案内士(ドイツ語)」の試験対策 に役立ちます。

通訳案内士とは?

  • 国家資格 を持ち、外国人観光客向けに有償で観光案内ができる
  • ドイツ語での歴史・文化の知識が必要
  • 1級レベルのドイツ語力が求められる

観光・ホテル業界での活用

観光業界では、独検2級以上を持っていると、ドイツ語圏の観光客対応がスムーズになるため、ホテルや旅行会社での採用に有利 になります。

具体的な活用シーン

シチュエーション 活用できるドイツ語スキル
ホテルのフロント業務 「Willkommen im Hotel.(ようこそホテルへ)」
空港での対応 「Brauchen Sie Hilfe?(お手伝いしましょうか?)」
ツアーガイド 「Wir besuchen heute Schloss Neuschwanstein.(今日はノイシュヴァンシュタイン城を訪れます)」

ドイツ語教育・講師業務

独検1級・準1級を取得すると、ドイツ語教師・講師 としての仕事ができるようになります。

ドイツ語教育の活用

業種・職種 必要な級
ドイツ語講師(大学・専門学校) 1級・準1級
ドイツ語スクールの講師 2級以上
家庭教師・個人レッスン 2級以上

日本国内のドイツ語学校やオンラインレッスンで講師の求人があり、独検の資格を持っていると採用されやすくなります。

ドイツ語圏でのボランティア活動

ドイツ語が話せると、国際イベント・文化交流のボランティア に参加する機会が増えます。
特に 2級以上を取得 していると、ドイツ語を話す観光客への案内などが可能になります。

ボランティア活動の例

活動 必要な独検レベル
ドイツ語での観光案内 2級以上
国際イベントの案内スタッフ(万博・オリンピック) 2級以上
留学生支援・ドイツ人向け日本文化紹介 準2級以上

海外旅行での活用

独検3級以上を取得すると、海外旅行時のドイツ語でのコミュニケーションがスムーズ になります。
特にドイツ、オーストリア、スイスなどのドイツ語圏では、現地の人と直接会話ができると、より充実した旅行が楽しめます。

旅行先で役立つフレーズ

シチュエーション 使えるフレーズ
レストランでの注文 「Ich hätte gerne ein Bier, bitte.(ビールをください)」
道を尋ねる 「Wo ist die nächste U-Bahn-Station?(最寄りの地下鉄駅はどこですか?)」
ホテルでのチェックイン 「Ich habe eine Reservierung auf den Namen Tanaka.(田中という名前で予約しています)」

ドイツ語の文化・趣味を深める

独検の学習を通じて、ドイツの映画・文学・音楽などをドイツ語の原文で楽しむことが可能 になります。

  • 映画: ドイツ映画を字幕なしで鑑賞
  • 文学: ドイツの小説や新聞を読めるようになる
  • 音楽: ドイツ語の歌詞を理解できる

語学系資格一覧

通訳案内士
翻訳実務士資格
JTFほんやく検定
知的財産翻訳検定
TOEIC Bridge
TOEIC
TOEIC Speaking & Writing
ケンブリッジESOL英語検定試験
TOPEC
工業英語能力検定試験
SST(スタンダードスピーキングテスト)
TSST
TEP TEST
TOEFL
ACT
SAT
GRE
GMAT
IELTS
全養協日本語教師検定
J-SHINE(小学校英語指導者資格)
日本語教育能力検定試験
中国語検定
ビジネス中国語検定
スコア式ビジネス中国語検定試験
新HSK(漢語水平考試)
世界韓国語認証試験(KLPT)
インドネシア語技能検定試験
タイ語検定試験(TAEC)
ハングル能力検定
実用タイ語検定試験
実用イタリア語検定
スペイン語技能検定
DELE(スペイン文部省認定証)
ドイツ語技能検定試験
フランス語能力認定試験(TEF)
実用フランス語技能検定
ロシア語能力検定
観光英語検定試験

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