日本フラワーデザイナー協会(NFD)が認定する、フラワーデザインの知識と技術を証明する全国規模の検定資格です。
フローラルデザインの技術力を客観的に証明でき、ブライダル・店舗装飾・講師活動などに活かせるため、プロを目指す人に人気の高い資格です。
資格の階級とステップ
NFD3級(初級)
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フラワーデザインの基本的な形や技術を学ぶ
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初心者向けの内容で、趣味からのスタートにも最適
NFD2級(中級)
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応用的なデザイン、配色や構成の理解が求められる
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商業デザインやブライダル業務にも活かせるレベル
NFD1級(上級)
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より高度な構成力と表現力を評価
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フラワーデザイナーとしてプロレベルの実力が問われる
目次
受験資格と難易度
受験資格
NFD3級(初級)
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誰でも受験可能
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年齢・性別・学歴・経験は一切不問
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ただし、ほとんどの受験者はNFD認定校で所定のカリキュラムを修了しています(独学での受験は推奨されません)
NFD2級(中級)
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NFD3級の合格者であることが必須条件
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一般的には、3級合格後に認定校で中級カリキュラムを受講し、受験します
NFD1級(上級)
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NFD2級の合格者であることが受験資格
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1級はプロレベルのスキルが求められるため、さらに深い実技指導を受けることが推奨されます
難易度
NFD3級(初級)
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難易度:★★☆☆☆(やや易しい)
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アレンジメントの基本的な型やテクニックを理解・再現できれば合格可能
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筆記も基本的な内容が中心で、真面目に学習すれば合格率は高め(70〜80%)
NFD2級(中級)
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難易度:★★★☆☆(標準)
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応用的な構成や表現力、花材のバランス感覚が問われる
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実技と筆記の両方で、やや高度な知識が必要
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合格率は60〜70%前後と言われています
NFD1級(上級)
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難易度:★★★★☆〜★★★★★(やや難しい〜難しい)
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デザイン理論の理解、創造性、構成力、完成度の高さが求められる
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筆記はなく、実技のみだが、作品の完成度とテーマ性が重視され、合格率は50%前後と低め
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プロのフラワーデザイナーとして通用するレベルの力が必要です
試験内容
試験の概要
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実技試験と筆記試験(1級は実技のみ)
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試験は各級ともテーマに沿ったフラワーアレンジメントの制作が中心
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制限時間内で作品を完成させ、審査基準に基づいて評価されます
NFD3級(初級)の試験内容
実技試験
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課題数:2課題
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内容例:
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ラウンド型アレンジメント(基本形)
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器を使ったアレンジなどの定番スタイル
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審査基準:
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技術の正確さ(フォームの使い方、ステムの挿し方など)
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花材の取り扱いと構成力
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制作時間内に完成しているか(60分程度)
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筆記試験
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選択式・記述式の混合(30〜40分程度)
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出題範囲:
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花材名と分類(例:バラ、カーネーションなど)
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フローラルデザインの基本用語
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色彩や構成に関する基礎知識
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フラワーアレンジのスタイルと特徴
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NFD2級(中級)の試験内容
実技試験
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課題数:2課題
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内容例:
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トライアンギュラー(正三角形型)、ホリゾンタル(横長型)など構成が複雑なアレンジ
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ブーケ制作(ラウンド・オーバル型など)
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審査基準:
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構成力・技術力・色彩感覚
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花材の調和、デザインテーマへの適応力
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制作時間内の正確な完成(60〜90分)
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筆記試験
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出題範囲:
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フラワーデザインの理論(空間構成、リズム、調和など)
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花材や資材の取り扱い
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スタイルの分類と特徴
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問題形式:
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選択問題+記述問題(作品解説や用語説明など)
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NFD1級(上級)の試験内容
実技試験
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課題数:2課題
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内容例:
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テーマに基づく自由アレンジメント
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花束またはブーケ(ウェディングブーケを含む)
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特徴:
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与えられたテーマや条件をもとに独自の表現力を発揮する
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花材選び・構成・色彩・バランスなどトータルでの完成度が重視される
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制作時間:各課題90分前後
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筆記試験
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なし(※ただし作品の設計やテーマ解釈についての資料提出を求められる場合があります)
試験対策
試験対策の基本方針
実技対策が最重要
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試験は実技が中心。筆記があるのは3級・2級のみ。
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制限時間内で正確に、完成度の高い作品を制作できることが合格のカギです。
認定校でのレッスン受講がおすすめ
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NFD認定校では試験課題に沿った実技練習や模擬試験が受けられます。
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合格に向けた添削やアドバイスも受けられるため、独学よりも安心・確実です。
NFD3級の試験対策
実技対策
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基本型(ラウンド、バーティカルなど)の反復練習
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スポンジの挿し方やステムの角度など、基礎技術を正確に習得
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制限時間(60分)内で丁寧に仕上げる力をつける
筆記対策
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テキストや配布プリントで基本用語・花材の名前・道具の名称を確認
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用語カードやまとめノートを作ると効果的
NFD2級の試験対策
実技対策
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応用型(ホリゾンタル、トライアンギュラーなど)の習得
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配色や空間構成に対する理解を深める
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デザイン意図を明確に表現する力を身につける
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作品をスマホで撮影し、客観的に見直す習慣をつける
筆記対策
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デザイン理論(調和・リズム・バランス・対比など)の基本を学ぶ
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模擬問題で**記述対策(作品の説明など)**も行う
NFD1級の試験対策
実技対策
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テーマ付き課題に対応する力を養う(例:「初夏の情景を表現」など)
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表現力を高めるため、自分のデザインの意図を言葉にしてみる
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配色の工夫、花材の質感・動き・配置にこだわる
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時間配分の練習を重ね、プレッシャー下での制作に慣れる
共通の対策ポイント
タイムトライアル(時間内制作の訓練)
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制限時間内で作品を完成できるよう、タイマーを使った練習を繰り返す
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「焦らず、丁寧に」作業できるリズムを体で覚える
花材・資材の準備
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試験では指定花材がある場合もあるので、練習時に同じ花材を使うと安心
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ハサミ・ナイフ・フローラルフォームなどの道具の扱いにも慣れておく
作品チェックリスト
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花材の向き・長さ・深さが適切か?
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花器と作品のバランスは整っているか?
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色彩の調和、構成の美しさがあるか?
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制限時間内に無理なく終えられたか?
模擬試験・過去課題の活用
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NFD認定校では本番と同様の模擬試験を実施していることが多いです
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過去の課題例を使って事前に対策するのが有効
取得後に出来ること
共通で取得後にできること
フラワーデザイナーとして活動できる
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花の知識とデザイン技術を証明する資格として、就職・転職に有利
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ブライダル、店舗装飾、イベント装花などの現場で即戦力として活躍可能
教室やサロンの開業が目指せる
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NFD認定資格を活かして、自宅でのフラワーアレンジメント教室やサロン開業も可能
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SNSや地域講座を通じた集客で、副業・独立の道も広がる
コンテスト・展示会に出展できる
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NFD主催のフラワーデザインコンテストや展示会に出展・受賞のチャンス
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作品発表の場が多く、活動実績を積みやすい
NFD会員としてネットワークに参加
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全国の会員との交流、情報共有、スキルアップの場に参加可能
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技術講習や勉強会、研修旅行などのイベントに参加できる
資格級別にできること
NFD3級取得後
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基本的なアレンジの技術がある証明となる
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趣味から一歩進んで、友人や地域イベントでの活動ができる
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将来的に2級・1級へのステップアップが可能
NFD2級取得後
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商業的な活動(ブライダル、店舗装花など)にも対応可能なレベル
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アシスタントとして花の現場に入るチャンスが増える
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小規模な教室運営、ワークショップ開催が可能
NFD1級取得後
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本格的なプロのフラワーデザイナーとしてフリーランスや企業契約も視野に
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フラワースクールの講師、専門学校での非常勤講師などの指導者的立場での活動も可能
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NFD講師資格(インストラクター)取得の道が開かれる
講師資格取得後にできること(別途資格)
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NFD認定校・教室の開設
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生徒を指導し、NFD検定の受験までサポートできる
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教える立場として、教育・育成に携わることが可能
活動事例
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ブライダル業界でウェディング装花を担当
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花屋やホテル装花の現場で即戦力として活躍
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自宅で月謝制の教室を開き、副業や独立を実現
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地元カルチャーセンターのフラワー講師に就任
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SNSやECサイトで作品の販売や集客を展開
活動の広がりと社会的評価
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NFD資格は全国で認知度が高く、信頼性がある
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「花のプロ」としての肩書を持ち、仕事の幅が広がる
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趣味を「形」にして、長く続けられる活動や仕事につなげることができます
その他資格一覧
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