日本プロボウリング協会(JPBA)が認定するプロボウラー資格は、国内で唯一の「プロボウリング選手」として活動するための公式資格です。 毎年開催されるプロテスト(資格認定試験)に合格することで、プロボウラーとして登録されます。
主催団体
- 公益社団法人 日本プロボウリング協会(JPBA)
- 設立:1967年
- 男子・女子の両カテゴリーでプロ選手を育成・認定
プロボウラー資格の目的
プロボウラーは、競技だけでなくボウリングの普及・指導・マナーの向上などにも貢献する役割があります。 資格を取得することで、公式プロトーナメントへの出場権が得られます。
受験資格と難易度
受験資格
誰でもチャレンジ可能|経験と技術が求められる
プロボウラー資格の受験には、特別な学歴や職歴は不要です。 ただし、以下の基本条件を満たしている必要があります。
主な受験条件:
- 満16歳以上(高校1年生以上)
- アマチュアボウラーであること(受験後はプロ登録)
- 日本国内に在住していること
- ボウリングのルール・マナーに精通し、人間性も重視される
ジュニアから社会人まで、幅広い層の受験者がいます。特に県大会や全日本クラスの実績がある人が多く受験します。
難易度
難関ではあるが、準備次第で十分合格可能
プロボウラー資格は、競技力+知識+人間性を総合的に評価されるため、一定の難易度があります。 ただし、しっかりと準備すれば学生・社会人問わず合格可能です。
合格率(目安):
- 男子:約30〜40%
- 女子:約40〜50%
毎年100名以上が受験し、20〜40名前後が合格するのが一般的です。
合格のための目安(実技)
種別 | アベレージの目安 |
---|---|
男子 | 200点以上(予選・決勝あわせて40ゲーム前後) |
女子 | 190点以上(同上) |
試験内容
JPBAプロテストは、「技能(実技)」「知識(筆記)」「人格(面接)」の3つの観点で実施される総合試験です。 プロ選手としての実力だけでなく、マナー・モラル・指導者としての資質も評価対象となります。
① 実技試験(スコアアベレージ評価)
内容:
- 複数日にわたり合計40ゲーム前後を投球
- 使用オイルパターンは毎年異なる(事前に公表)
- ボールの選択、ライン取り、スペア精度などが問われる
評価基準の目安:
区分 | 必要アベレージ(参考) |
---|---|
男子 | 平均200点以上 |
女子 | 平均190点以上 |
合格の可否は、全体の順位+基準点到達で判断されます。順位だけでなく、スコアの安定性も重視されます。
② 筆記試験
内容:
- ボウリングに関するルール・マナー・歴史・用語
- フォーム理論・レーンやピンの構造・用具知識
- プロとしての心構えや倫理観に関する設問
形式:
- 選択式(〇×/4択)+記述式問題
- 出題数:30〜40問前後(年度による)
出題例(想定):
- 「レーンの長さは何フィートか?」
- 「パーフェクトゲームとは何点か?」
- 「バックスイングで意識すべきポイントを簡潔に述べよ」
③ 面接試験
内容:
- プロとしての考え方、協調性、社会性などを評価
- 志望動機、過去のボウリング経験、将来の展望などを問われる
- 1〜3名の審査員による個別面接形式
評価されるポイント:
- 誠実さ・責任感
- 言葉遣い・態度・表現力
- 指導者・広報活動としての適性
試験スケジュール(モデル)
日程 | 内容 |
---|---|
1〜3日目 | 実技(予選ゲーム) |
4日目 | 実技(決勝ゲーム)+筆記試験 |
5日目 | 面接試験+合否判定 |
合格のポイント
- 高スコアの持続力と、ミスを引きずらないメンタル
- 基本ルールとマナーの理解(競技者+指導者として)
- 礼儀正しい受け答え・プロとしてのビジョンを持つ
試験対策
1. 実技試験対策(最重要)
目標:男子アベレージ200点/女子190点以上を安定して出す
実技試験は40ゲーム前後の長丁場。スコアの安定性とコンディション対応力が合否を左右します。
対策のポイント:
- 週2〜3回以上の定期練習で投球のリズムとフォームを固める
- 10ゲーム以上の連続投球に慣れる(集中力と体力を養う)
- オイルパターンへの対応練習(ハウス・スポーツ・ロング/ショート)
- スペア率を意識し、10フレーム中8〜9本は安定カバーできるように
おすすめ練習メニュー:
- ターゲットピン狙い(10番・7番など)を集中的に繰り返す
- 1ゲームあたりのストライク率とスペア率を記録する
- 1日10ゲーム × 週2回ペースを2ヶ月キープ
2. 筆記試験対策
出題傾向:
- ルール・用語(例:トルク、スプリット、リージョナル)
- ボウリングの歴史・JPBAの理念
- マナー・安全指導・フォーム理論
学習方法:
- JPBA公式ガイドブック・プロテスト受験要項を熟読
- ルールブック(JBCなど)で基礎用語・反則例を確認
- ネットや書籍で「レーン構造」「ピン配置」などの図解理解を強化
暗記のポイント:
- レーンの長さ:60フィート(約18.3m)
- ピンの数:10本、配置:三角形
- パーフェクトゲーム:300点(12連続ストライク)
3. 面接試験対策
よくある質問例:
- 「なぜプロボウラーを目指したのですか?」
- 「プロとしてどんな活動をしていきたいですか?」
- 「あなたにとってボウリングとは何ですか?」
対策ポイント:
- 自分の競技歴・実績・将来のビジョンを1〜2分で話せるように
- 明るく、誠実な態度・言葉遣いを意識
- 「プロ=社会的責任」も意識した発言を
取得後に出来ること
1. プロトーナメントに出場できる
JPBA認定のプロ資格を取得すると、プロトーナメントへの出場権が与えられます。 公式戦(男子:PBAツアー、女子:JLBC主催大会など)をはじめ、以下のような試合に参加可能です。
- JPBA公式戦(ジャパンオープン、六甲クイーンズなど)
- プロアマオープン大会(招待制・スポンサー付き)
- ボウリングイベント・エキシビション試合
2. ボウリング場に所属してプロ活動ができる
プロ資格取得後は、全国のボウリング場に「所属プロ」として登録し、以下のような業務が可能になります。
- ボウリング教室・スクールの講師
- お客様向けのワンポイントアドバイス
- チャレンジマッチやイベント大会の主役として集客活動
3. スポンサー契約や用具メーカーとの提携が可能
成績や発信力が認められると、ボウリング用品メーカー(ボール・シューズ・バッグ等)や地元企業とスポンサー契約を結ぶことも可能です。
- 用具の提供・個人契約料の支給
- ユニフォームにロゴを入れて試合に出場
- YouTube・SNS等でのPR活動
4. ボウリング普及・教育活動に貢献できる
プロボウラーは、競技力だけでなくボウリングの普及と啓発にも重要な役割を担います。
- 子ども向け教室・ジュニア育成活動
- 高齢者向けの健康ボウリング指導
- 地域スポーツ振興イベントへの参加
5. メディア出演・動画配信など多方面での活動
最近では、プロボウラーがYouTube・TikTok・テレビ・雑誌などにも出演し、ボウリングの魅力を発信する機会が増えています。
- ボウリング技術解説・トリックショット披露
- イベントリポーターや解説者
- 自主大会・クラウドファンディングの主催
6. 海外大会へのチャレンジも可能
JPBAのプロ資格を持つことで、海外のオープン大会やPBA(米国プロボウリング協会)の一部イベントにも出場できるチャンスがあります。
- アジア・ヨーロッパの国際オープン大会
- 海外選手との交流・技術向上の場として活用
その他スポーツ系資格一覧
スポーツプログラマー
(FTP認定)ピラティスインストラクター
(BASI認定)ピラティスインストラクター
ヨガインストラクター
エアロビックダンスエクササイズ
プロボウラー
アスレティックトレーナー
公認スポーツ指導者
プロ野球審判員
JAF公認審判員
日本ラグビーフットボール協会公認レフリー
陸上競技審判員
健康運動実践指導者