レタリング技能検定

美しい文字を書く技術（レタリング）の能力を測定する検定試験 です。特に、POP広告や看板制作、デザイン業務に役立つスキルとして評価されています。

手書きの美しい文字表現や、レイアウト技術を磨くことで、販促・広告・デザイン業界での活躍の幅が広がります。

■主催
一般社団法人 日本技能教育開発センター（JEDIC）

受験資格と難易度

受験資格

レタリング技能検定は、受験資格の制限がなく、誰でも受験可能 です。
年齢・学歴・職歴に関係なく、初心者からプロまで幅広い層が受験できます。

• 3級からの受験が推奨（基礎を学んでからステップアップする方が効果的）
• 2級・1級も飛び級受験が可能（ただし、実技試験があるため事前の練習が必要）

難易度

レタリング技能検定は、手書きの美しさやバランスを評価する実技試験があるため、練習量が合格のカギ となります。級が上がるごとに、求められる技術やデザイン力のレベルが高くなります。

3級（基礎レベル）

• 難易度：やさしめ
• 試験内容：レタリングの基礎知識、基本的な書体の習得
• 合格率：比較的高い（初心者でも練習すれば合格可能）
• 対策：フォントの形を理解し、丁寧に文字を仕上げる練習をする

ポイント

• 初心者向けで、独学でも挑戦しやすい
• 罫線を引いて、均等な文字を書くことを意識すれば合格しやすい

2級（応用レベル）

• 難易度：やや難しい
• 試験内容：異なる書体の組み合わせ、デザインのバランスを考えたレイアウト作成
• 合格率：やや低め（基礎ができていないと難しい）
• 対策：複数のフォントを使い分け、配置や視認性を意識したレタリングを練習する

ポイント

• 文字を美しく書くだけでなく、「読みやすさ」や「デザイン性」が評価の対象
• POP広告や看板に応用できるスキルが求められる

1級（上級レベル）

• 難易度：難しい
• 試験内容：実際の広告制作を想定し、自由度の高いレタリング表現が求められる
• 合格率：低め（専門的なスキルが必要）
• 対策：レタリングだけでなく、レイアウト全体を考慮しながらデザインを仕上げる

ポイント

• 企業のロゴやポスター制作など、実践的なスキルが必要
• 独自のスタイルや創造性が求められるため、練習量が重要

試験内容

筆記試験と実技試験 の2つで構成されており、級が上がるごとに難易度が上がります。特に1級では高度なデザイン力や創造性が求められるため、十分な練習が必要です。

3級（基礎レベル）

試験形式

• 筆記試験（60分）：マークシート方式
• 実技試験（90分）：基本的なレタリングの制作

出題範囲

• レタリングの基礎知識（文字の構造、フォントの特徴）
• 基本的な手書きレタリング技術
• ゴシック体・明朝体など、基本書体の理解
• 罫線を活用したバランスの取れた文字表現

実技試験の内容

• 指定された文字をレタリングして提出
• 視認性の高い美しい文字を書くことが評価対象

2級（応用レベル）

試験形式

• 筆記試験（60分）：記述式とマークシート方式
• 実技試験（120分）：応用的なレタリングデザインの制作

出題範囲

• 書体の応用（異なるフォントの組み合わせ）
• レイアウトの基本（余白、視線誘導、バランス）
• デザインと販促の関係（広告・POP・看板での活用方法）
• 視認性の高いフォントの選び方

実技試験の内容

• 指定されたテーマに基づきレタリング作品を制作
• 文字の美しさだけでなく、視認性やデザイン性も評価の対象

1級（上級レベル）

試験形式

• 筆記試験（90分）：記述式中心
• 実技試験（180分）：高度なレタリングデザインの制作

出題範囲

• 高度なレイアウト技術（空間デザイン、フォントの変形・装飾）
• 企業ブランディングとレタリングの関係
• 創造的なフォントデザイン（手書きで独自の書体を作成）
• 立体的なレタリング表現

実技試験の内容

• 実際の広告制作を想定し、自由度の高いレタリング作品を制作
• 企業ロゴデザインやブランド広告タイトルのレタリング制作
• 手書きだけでなく、デジタル表現が求められる場合もある

試験対策

3級の試験対策

筆記試験対策

• 公式テキストや過去問を活用し、レタリングの基本知識を学ぶ
• 「フォントの種類」「文字の構造」「レイアウトの基本」など、基本的な理論を整理する
• マークシート方式なので、用語や基本ルールを確実に暗記する

実技試験対策

• 基本書体（ゴシック体・明朝体など）を丁寧に書く練習をする
• 罫線を引いて均等な文字を意識する（文字の高さ・幅を統一する）
• 見本をなぞりながら、書体の特徴をつかむ

ポイント

• 独学でも合格しやすいが、正確な文字を書く練習が必要
• バランスよく、読みやすい文字を書くことを意識する

2級の試験対策

筆記試験対策

• 3級の内容に加えて、書体の組み合わせやレイアウトの考え方を深く学ぶ
• 「販促効果のあるレタリングとは？」など、デザイン視点を意識する
• 記述式問題が出るため、要点をまとめて説明する練習をする

実技試験対策

• 異なる書体を組み合わせる練習をする（例：ゴシック体＋筆記体）
• ポスターやPOPで使われるレタリングデザインを研究する
• 短時間で整ったレタリングを仕上げる練習をする
• 余白や配置を考えたレイアウトを意識する

ポイント

• 独学も可能だが、レイアウトの知識がないと苦戦することがある
• 時間内にバランスの取れたレタリングを仕上げる練習が必要

1級の試験対策

筆記試験対策

• マーケティングや広告デザインの視点を取り入れた学習が必要
• ブランドロゴや広告におけるレタリングの役割を理解する
• 記述式問題の対策を行い、自分の考えを論理的にまとめる練習をする

実技試験対策

• 企業のロゴやブランドタイトルを模写・分析する
• 手書きだけでなく、デジタルツール（Illustratorなど）も活用する
• 視線誘導や装飾技術を取り入れ、表現の幅を広げる
• オリジナルの書体を考案し、独自性のあるレタリングを作る

ポイント

• 高度なデザインスキルと創造力が求められる
• 単なる文字の美しさだけでなく、コンセプトや訴求力も重要
• プロのデザイン現場で通用するレベルのスキルを目指す

おすすめの勉強法

1. 公式テキストと過去問を活用する

• 公式の参考書を購入し、基本知識をしっかり身につける
• 過去問を解いて出題傾向を把握する

2. 実技試験の練習を繰り返す

• 基本書体を何度も練習し、スピードとクオリティを向上させる
• SNSやYouTubeでレタリング技術のコツを学ぶ
• 時間制限を設け、本番を想定して練習する

3. 色彩やデザインの基礎を学ぶ

• 色彩検定の知識を活用し、配色のルールを理解する
• フォントの種類やデザイン理論を学ぶ

4. 実際の広告やロゴを分析する

• 街中の看板やポスターのレタリングを観察する
• どんな書体が使われているかを分析し、模写する

取得後に出来ること

1. 販売・接客業での活用

レタリングスキルを活かして、視認性の高いPOPやメニューを作成し、売上アップに貢献 できます。

具体的にできること

• 手書きPOPやブラックボードの作成（飲食店・雑貨店・スーパーなど）
• 目を引くメニューや価格表示の制作
• イベント告知のための店頭ボードや看板作成

活躍できる職種・業界

• 小売店（スーパー・コンビニ・ドラッグストア）
• 飲食店（カフェ・レストラン・バー）
• アパレル・雑貨店
• 百貨店・商業施設の販促担当

2. デザイン・広告業界で活躍

レタリング技術は、広告デザインやパッケージデザインにも応用できるため、デザイン業界でも役立つスキル となります。

具体的にできること

• ロゴやパッケージデザインに手書きレタリングを活かす
• 広告・ポスター・チラシにオリジナルのレタリングを採用
• 手書きイラストやタイポグラフィを活用したデザインの制作

活躍できる職種・業界

• グラフィックデザイナー
• 広告代理店のデザイン担当
• 印刷・出版業界（書籍や雑誌のタイトルデザイン）
• 看板制作会社

3. フリーランス・副業として活躍

レタリングのスキルを活かして、オーダーメイドの手書き作品を販売したり、SNSやYouTubeで発信しながら収益化 することも可能です。

具体的にできること

• 個人店舗向けの手書きPOPや看板制作の受注
• ウェディングボードやオリジナルポストカードの作成・販売
• YouTubeやSNSでレタリング技術を発信し、オンライン講座を開講
• ハンドメイドマーケット（minne・Creema）でレタリング作品を販売

活躍できるプラットフォーム

• SNS（Instagram・TikTok・Pinterest）
• YouTube（レタリングのチュートリアル動画）
• ハンドメイドECサイト（minne・Creema・BASE）
• クラウドソーシング（ココナラ・ランサーズ・クラウドワークス）

4. 他の資格と組み合わせてキャリアアップ

レタリング技能検定と相性の良い資格を取得すると、より専門的なスキルを活かせる仕事に挑戦 できます。

おすすめの組み合わせ資格

デザイン系資格一覧

POP広告クリエイター
レタリング技能検定
色彩検定
カラーコーディネーター検定試験
ＤＴＰ検定
クロスメディアエキスパート
マルチメディア検定
ＤＴＰエキスパート
IIIustratorクリエイター能力認定試験
Photoshopクリエイター能力認定試験
アドビ認定エキスパート（ＡＣＥ）
アドビ認定プロフェッショナル（ACP）
映像音響処理技術者資格認定
ＣＧクリエイター
インテリアプランナー
キッチンスペシャリスト
インテリアコーディネーター
インテリア設計士
家具検定
照明コンサルタント
商業施設士
エクステリアプランナー
ハウスクリーニング士
整理・収納・清掃コーディネーター
ライフスタイルプランナー
ＤＩＹアドバイザー
ボーカルインストラクター資格
美術検定
ラッピング・ディレクター
シューフィッター
靴デザイナー認定資格
椅子張り技能者
ジュエリーコーディネーター
GG（Graduate Gemologist）
デコレーター技能検定