ITの基礎知識やプログラミングのスキルを証明する国家試験でITエンジニアの登竜門ともいわれ、IT業界への就職・転職やスキルアップに役立つ資格とされています。
■主催
独立行政法人 情報処理推進機構
受験資格と難易度
受験資格
基本情報技術者試験(FE試験)は、受験資格に制限がなく、誰でも受験可能です。
学生、社会人、IT未経験者でも受験できます。
受験におすすめの人
対象 |
メリット |
IT業界を目指す学生 |
IT企業への就職活動でアピールできる |
IT未経験の社会人 |
転職時にITスキルを証明できる |
エンジニアとしてスキルアップを目指す人 |
プログラミング・IT基礎の実力を向上できる |
公務員を目指す人 |
一部の自治体で加点対象になる |
未経験者の注意点
- IT未経験者にはやや難しく感じることがある(特に午後試験)
- プログラミング経験がないと、アルゴリズムや擬似言語の問題が難しい
- 「ITパスポート試験」を先に取得すると、基本情報の勉強がスムーズになる
難易度
基本情報技術者試験は、IT業界の入門資格として広く認知されているが、合格率は約25~30%と決して簡単ではない。
特に午後試験のアルゴリズムやプログラミング問題が難関とされている。
合格率
- 約25~30%(年度や受験者層によって変動)
- ITパスポート(約50%)より難しく、応用情報技術者試験(約20%)よりはやや簡単
試験 |
難易度 |
合格率 |
ITパスポート(IP) |
初級 |
約50% |
基本情報技術者試験(FE) |
初級~中級 |
約25~30% |
応用情報技術者試験(AP) |
中級 |
約20~25% |
試験の難しさ(午前・午後の違い)
試験 |
特徴 |
難易度 |
午前試験(択一式・80問) |
ITの基礎知識を問う問題(過去問演習が有効) |
普通 |
午後試験(択一式・20問) |
実践的な問題(アルゴリズム・擬似言語あり) |
やや難しい |
午後試験が難しい理由
- アルゴリズム・プログラミング問題がある
- 擬似言語を用いたプログラムの流れを理解する必要がある
- プログラミング未経験者にはハードルが高い
- 試験時間が長く、時間配分が重要
- 1問あたりの時間を適切に管理しないと、時間切れになることがある
- 応用的なIT知識が必要
- セキュリティ、ネットワーク、データベース、ソフトウェア設計の知識が求められ
試験内容
1. 試験概要
試験区分 |
試験時間 |
出題形式 |
配点 |
合格基準 |
午前試験 |
150分 |
多肢選択式(四肢択一)80問 |
100点満点 |
60点以上 |
午後試験 |
150分 |
多肢選択式(四肢択一)20問 |
100点満点 |
60点以上 |
- 午前試験・午後試験の両方で60点以上を取ると合格
- 2023年4月からCBT方式(随時受験可能)に移行
2. 試験内容
午前試験(80問・四肢択一)
- ITの基礎知識を問う問題が中心
- 過去問の類似問題が多いため、過去問演習が有効
① テクノロジ系(50問)
分野 |
主な出題内容 |
基礎理論 |
アルゴリズム、データ構造、計算理論 |
コンピュータシステム |
CPU、メモリ、OS、ファイル管理 |
ソフトウェア |
ソフトウェア設計、プログラミング、オブジェクト指向 |
ネットワーク |
TCP/IP、ルーティング、LAN・WAN |
データベース |
SQL、正規化、トランザクション管理 |
セキュリティ |
暗号化技術、認証、脆弱性、サイバー攻撃 |
② マネジメント系(10問)
分野 |
主な出題内容 |
プロジェクトマネジメント |
WBS、ガントチャート、EVM |
サービスマネジメント |
ITIL、SLA、インシデント管理 |
③ ストラテジ系(20問)
分野 |
主な出題内容 |
企業と法務 |
知的財産権、個人情報保護法、労働関連法 |
経営戦略 |
SWOT分析、マーケティング、DX推進 |
システム戦略 |
IT投資評価、業務プロセス改善 |
午後試験(20問・四肢択一)
- より実践的な問題が出題され、アルゴリズム・プログラミング問題がある
- 試験時間が長いため、時間配分が重要
① 必須問題(情報セキュリティ)
分野 |
主な出題内容 |
セキュリティ |
サイバー攻撃の種類と対策、暗号技術、認証方式 |
② 選択問題(19問中19問を解答)
分野 |
主な出題内容 |
ソフトウェア設計 |
モジュール分割、オブジェクト指向設計 |
データベース |
正規化、SQL、トランザクション制御 |
ネットワーク |
IPアドレス、ルーティング、通信プロトコル |
アルゴリズム・プログラミング |
擬似言語(疑似コード)によるプログラム設計 |
システム開発 |
要件定義、開発手法(ウォーターフォール、アジャイル) |
3. まとめ
項目 |
内容 |
試験形式 |
CBT方式、四肢択一(午前80問・午後20問) |
午前試験の内容 |
IT基礎(ネットワーク、セキュリティ、アルゴリズム、データベースなど) |
午後試験の内容 |
実践的な問題(情報セキュリティ、アルゴリズム、SQL、システム開発) |
難しいポイント |
午後試験のアルゴリズム・プログラミング問題 |
試験対策 |
過去問演習、アルゴリズム学習、用語理解 |
試験対策
1. 試験全体の対策ポイント
試験区分 |
試験形式 |
重要度 |
対策ポイント |
午前試験(80問) |
四肢択一 |
中 |
過去問演習を徹底し、IT用語を理解 |
午後試験(20問) |
四肢択一 |
高 |
アルゴリズム・擬似言語の学習、時間配分を意識 |
2. 午前試験対策
対策ポイント
- 過去問演習を徹底する(CBT方式でも過去問からの出題が多い)
- IT用語を理解する(ネットワーク、セキュリティ、OSなど)
- スキマ時間を活用し、用語集やアプリで学習する
重点分野と学習方法
分野 |
重要度 |
学習方法 |
ネットワーク |
★★★★★ |
TCP/IP、LAN・WANの基本を押さえる |
セキュリティ |
★★★★★ |
暗号技術、認証、脆弱性対策を理解 |
アルゴリズム・データ構造 |
★★★★☆ |
ソート・探索アルゴリズムの動作を学ぶ |
データベース |
★★★★☆ |
SQLの基本構文を習得 |
OS・コンピュータシステム |
★★★☆☆ |
メモリ管理、プロセス管理を学ぶ |
おすすめの勉強法
- 5年分の過去問を繰り返し解く(IPA公式サイトの過去問を活用)
- 間違えた問題をノートにまとめる(弱点を克服)
- IT用語集を作成し、短時間で復習できるようにする
3. 午後試験対策
対策ポイント
- アルゴリズム・擬似言語(疑似コード)の学習を最優先
- SQLやネットワーク問題の演習を積む
- 時間配分を意識し、模試形式で問題を解く
午後試験の重点分野
分野 |
重要度 |
学習方法 |
情報セキュリティ(必須) |
★★★★★ |
サイバー攻撃対策、暗号技術を理解 |
アルゴリズム・プログラミング |
★★★★★ |
擬似言語(疑似コード)の理解、プログラムの流れを学習 |
データベース |
★★★★☆ |
SQLの記述・正規化を練習 |
ネットワーク |
★★★★☆ |
通信プロトコル、IPアドレスの理解 |
システム開発 |
★★★☆☆ |
要件定義、開発手法を理解 |
アルゴリズム対策
- 「擬似言語(疑似コード)」の書き方を理解する
- 基本的なアルゴリズム(ソート・探索)を手書きで実装する練習をする
- フローチャートを描いて処理の流れを視覚化する
おすすめの学習方法
- 過去問を解きながら、擬似言語の書き方を理解する
- PythonやC言語を使い、簡単なプログラムを書いてアルゴリズムの動作を確認する
- 時間を計って、試験本番を意識した演習を行う
4. 効果的な学習スケジュール
期間 |
学習内容 |
試験3ヶ月前 |
午前試験の過去問演習、午後試験の出題傾向を分析 |
試験2ヶ月前 |
午後試験の重点分野を学習(アルゴリズム、データベース、ネットワーク) |
試験1ヶ月前 |
午前試験の用語暗記、午後試験の記述練習を強化 |
試験2週間前 |
模試や時間を測った演習を行い、実戦形式で対策 |
試験前日 |
重要ポイントの復習、体調を整える |
5. おすすめの参考書・教材
書籍 |
特徴 |
基本情報技術者試験対策テキスト&過去問題集 |
午前・午後試験の両方をカバー |
基本情報技術者 午後試験対策 アルゴリズム&擬似言語入門 |
擬似言語の理解に特化 |
スッキリわかる 基本情報技術者試験 |
わかりやすい解説で基礎を固める |
徹底攻略 基本情報技術者試験 問題集 |
実践的な問題演習ができる |
取得後に出来ること
1. ITエンジニアとしてのスキル証明
基本情報技術者試験に合格すると、以下のスキルを持っていることの証明になります。
証明できるスキル
分野 |
スキルの内容 |
プログラミング |
アルゴリズムの理解、擬似言語の読解 |
ネットワーク |
TCP/IP、ルーティング、LAN・WANの基礎 |
セキュリティ |
暗号技術、認証方式、脆弱性対策 |
データベース |
SQLの基本、正規化、トランザクション制御 |
システム開発 |
要件定義、ウォーターフォール・アジャイル開発手法 |
プロジェクト管理 |
WBS、ガントチャート、ITILの基礎 |
特に、IT未経験者にとっては、基本情報技術者試験の合格が「IT知識を持っている」ことの強力な証明になります。
2. 転職・就職で有利
基本情報技術者試験の合格は、IT業界への就職・転職において大きなアドバンテージになります。
評価される職種
職種 |
期待されるスキル |
プログラマー(PG) |
アルゴリズムの理解、コーディングスキル |
システムエンジニア(SE) |
設計・要件定義の知識 |
ネットワークエンジニア |
通信プロトコル、IPアドレスの理解 |
データベースエンジニア |
SQLの記述、データベース設計 |
ITサポート・ヘルプデスク |
OS・セキュリティの知識 |
評価される業界
業界 |
基本情報技術者試験の活用ポイント |
IT企業(システム開発) |
システム開発・プログラミングスキルの証明 |
通信・ネットワーク企業 |
ネットワークの基礎知識の証明 |
メーカー(製造業) |
社内システム管理、IoT開発への応用 |
金融・保険業界 |
データベース・セキュリティ知識の活用 |
公務員・自治体 |
IT系職種の採用時に加点対象になることがある |
就職・転職のメリット
- ITエンジニア職に応募しやすくなる
- 未経験からIT業界への転職で評価されやすい
- 一部の企業では新卒採用の評価基準として扱われる
3. 資格手当・昇進に有利
資格手当がもらえる可能性
企業によっては、基本情報技術者試験の合格者に資格手当を支給する場合があります。
企業の資格制度 |
支給額の例 |
資格手当(月額) |
5,000円~10,000円 |
報奨金(取得時の一時金) |
10,000円~50,000円 |
※支給の有無や金額は企業によって異なるため、社内の資格制度を確認するのがおすすめです。
昇進・キャリアアップに有利
- IT部門への異動や昇進の要件となることがある
- 基本情報技術者試験を取得していると、上位資格(応用情報技術者試験)取得が求められる職種に挑戦しやすくなる
4. 応用情報技術者試験(AP)へのステップアップ
基本情報技術者試験に合格すると、次のステップとして**応用情報技術者試験(AP)**に挑戦するのがおすすめです。
応用情報技術者試験(AP)との違い
項目 |
基本情報技術者試験(FE) |
応用情報技術者試験(AP) |
難易度 |
初級~中級 |
中級~上級 |
試験内容 |
IT基礎、プログラミング |
IT戦略、システム設計、マネジメント |
合格率 |
約25~30% |
約20~25% |
応用情報技術者試験に挑戦するメリット
- ITエンジニアとしての評価がさらに高まる
- プロジェクトマネージャーやITコンサルタントなど、上位職種に進みやすくなる
- 一部の高度情報処理技術者試験の午前試験が免除される(PM、NW、DBなど)
5. 大学の単位認定・入試優遇
基本情報技術者試験を取得すると、一部の大学・専門学校で単位認定や入試優遇を受けられる場合があります。
単位認定の例
学校 |
認定内容 |
情報系大学・専門学校 |
「情報処理」の単位として認定される場合がある |
大学院(MBA・IT系) |
入試の際に書類審査で評価されることがある |
※詳細は各大学の制度を確認する必要があります。
6. フリーランス・副業に活かせる
基本情報技術者試験を取得すると、フリーランスのITエンジニアや副業案件に挑戦しやすくなります。
活かせる仕事
仕事の種類 |
具体的な業務 |
プログラミング案件 |
Webアプリ開発、ゲーム開発 |
ITサポート・ヘルプデスク |
IT機器のトラブル対応、マニュアル作成 |
データベース管理 |
SQLを使ったデータ分析、レポート作成 |
ネットワーク構築 |
小規模LANの設計、Wi-Fi環境の最適化 |
副業のメリット
- クラウドソーシングサイトでの案件獲得がしやすくなる(例:Lancers、CrowdWorks)
- 副業を通じて実務経験を積み、転職・独立の準備ができる
おすすめの講習、教材
教材
講座
コンピューター系資格一覧
応用情報技術者試験
基本情報技術者
エンベデッドシステムスペシャリスト試験
ITストラテジスト試験
システムアーキテクト試験
システム監査技術者
ITサービスマネージャ試験
ITパスポート試験
ネットワークスペシャリスト試験
プロジェクトマネージャ
情報処理安全確保支援士試験(RISS)
データベーススペシャリスト試験
Accessビジネスデータベース技能認定試験
Excel表計算処理技能認定試験
Word文書処理技能認定試験
PowerPointプレゼンテーション技能認定試験
Javaプログラミング能力認定試験
COBOLプログラミング能力認定試験
パソコン検定(P検)
C言語プログラミング能力認定試験
情報処理技術者能力認定試験
VisualBasicプログラミング能力認定試験
マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
VBAエキスパート
IC3
ワードプロセッサ技能認定試験
パソコン技能検定Ⅱ種試験
EC(電子商取引)実践能力検定
OracleApplication認定コンサルタント
CAD利用技術者試験
ORACLE MASTER(オラクルマスター)
会計ソフト実務能力試験
Server+
A+
コンピュータサービス技能評価試験
J検(情報検定)
Linux+
Network+
UBA能力検定
マイクロソフト認定トレーナー(MCT)
マイクロソフト認定資格プログラム
Linux技術者認定試験
情報セキュリティ検定試験
UMLモデリング技能認定試験
Oracle Certified Java Programmer(OCJP)
CGエンジニア検定
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情報ネットワーク施工プロフェッショナル(INIP)
Zend PHP 5 Certification
商PC検定試験