実用フランス語技能検定

日本フランス語教育振興協会が主催するフランス語の技能試験です。入門者から上級者まで幅広いレベル を対象としており、日本国内で最も認知度の高いフランス語資格の一つです。
大学受験や就職・昇進の際の資格としても活用 できます。

特徴

  • 5つの級(1級~5級) に分かれており、フランス語初心者から上級者まで受験可能。
  • CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠) に基づいた試験内容。
  • リスニング・筆記試験が全級で実施 され、上級では面接試験(口頭試験) もある。

主催
(財)フランス語教育振興協会

受験資格と難易度

受験資格

仏検には受験資格の制限はなく、誰でも受験可能です。
学歴・年齢・職歴などの制限はなく、フランス語を学び始めた初心者から、プロフェッショナルレベルを目指す人まで幅広く受験できます。

また、どの級からでも受験可能 であり、5級から順番に受ける必要はありません。自分のフランス語レベルに合った級を選択して受験できます。

難易度(各級のレベルと目安)

仏検は 5級~1級の6段階 でレベル分けされています。級が上がるほど難易度が高くなり、上級ではスピーキング(口頭試験)も課されます。

CEFRレベル 想定されるフランス語力 合格率(目安) 受験対象者
1級 C1 高度なフランス語運用能力(ビジネス・学術レベル) 約10~15% 通訳者、翻訳者、フランス語を日常的に使う人
準1級 B2 実務レベルのフランス語運用能力(流暢な会話・作文が可能) 約20~30% フランス語を仕事で使う人、フランス留学を考えている人
2級 B1 旅行・仕事で使える実用レベルのフランス語 約40~50% フランス語学習者(中級)、仕事でフランス語を使いたい人
準2級 A2 日常会話の基本レベル、簡単なコミュニケーションが可能 約50~60% フランス語学習を1年以上続けた人
3級 A1 簡単な日常会話・基礎文法を理解 約60~70% 初学者向け(フランス語の基本を学んだ人)
4級 A1未満 フランス語の初歩(単語・挨拶・簡単な会話) 約70~80% フランス語を学び始めたばかりの人
5級 A1未満 ごく簡単な単語やフレーズを理解 約80~90% フランス語を初めて学ぶ人

試験内容

試験の概要

仏検は 5級~1級(6段階) に分かれており、リスニング・筆記(読解・文法)・面接(1級・準1級のみ) の3つの要素で構成されています。

級が上がるほど、リスニング速度や語彙の難易度が上がり、1級・準1級ではスピーキング試験もあります。

級別の試験構成

リスニング 筆記(読解・文法) 面接(口頭試験)
1級 高度なフランス語ニュースや講演のリスニング 仏作文・要約・長文読解 フランス語での自由ディスカッション
準1級 長めの会話・ニュースの聞き取り 仏作文・複雑な読解問題 質問に対する応答(テーマ指定)
2級 旅行・ビジネスレベルのリスニング 文章読解・基礎的な仏作文 なし
準2級 簡単な会話・アナウンスの聞き取り 短文読解・基本文法 なし
3級 日常会話レベルのリスニング 簡単な文章読解・動詞活用 なし
4級 単語や簡単なフレーズの聞き取り 短文問題・基礎文法 なし
5級 ごく簡単な単語の聞き取り 基礎単語・挨拶表現 なし

各級の試験詳細

1級(最難関)

想定レベル: CEFR C1 / DALF C1相当
対象: 通訳・翻訳者、フランス語を日常的に使う人

試験内容
  1. リスニング(40分)

    • フランス語ニュース・講演・ディスカッションを聞き、要点を理解
    • 高速で流れる音声を聞き、長文の選択問題に回答
  2. 筆記(90分)

    • 長文読解: フランスの時事問題・文化・歴史に関する長文を読み、内容理解
    • 仏作文: 指定テーマに沿ってエッセイを書く(約200語)
    • 要約問題: 仏文を簡潔にまとめる(要約力が必要)
  3. 面接(口頭試験)

    • フランス語の文章を読んだ後、その内容についての質疑応答
    • 試験官と自由なディスカッション(例: 「フランスの観光業についてどう思いますか?」)

準1級(上級)

想定レベル: CEFR B2 / DELF B2相当
対象: フランス語を仕事・留学で使いたい人

試験内容
  1. リスニング(30分)

    • 日常会話・ニュース・ビジネス会話を聞いて内容を把握
    • 話者の意図やニュアンスを読み取る問題あり
  2. 筆記(90分)

    • 長文読解: 時事問題や社会問題に関する文章の読解
    • 仏作文: 指定されたテーマについて150語程度のエッセイを書く
  3. 面接(口頭試験)

    • テーマに関する短いスピーチ
    • 試験官からの質問に答える

2級(中級)

想定レベル: CEFR B1 / DELF B1相当
対象: 日常的なフランス語を使いたい人

試験内容
  1. リスニング(25分)

    • 旅行・日常生活に関する会話の聞き取り
    • インタビューや短いニュースの内容理解
  2. 筆記(70分)

    • 短文読解: 観光案内、レストランメニューなどの簡単な文書を読む
    • 仏作文: 100語程度の短文を書く(例: 「自己紹介を書きなさい」)

準2級(初中級)

想定レベル: CEFR A2 / DELF A2相当
対象: フランス語の基礎ができている人

試験内容
  1. リスニング(20分)

    • 短い会話・簡単な案内を聞いて理解
  2. 筆記(60分)

    • 短文読解: シンプルなフレーズの理解
    • 文法問題: 基本的な動詞活用(現在形・過去形)を問う

3級(初級)

想定レベル: CEFR A1 / DELF A1相当
対象: フランス語の基本を学んだ人

試験内容
  1. リスニング(15分)
    • 短い日常会話の聞き取り
  2. 筆記(50分)
    • 簡単な読解・基礎的な動詞活用

4級(入門)

想定レベル: CEFR A1未満
対象: フランス語を学び始めた人

試験内容
  1. リスニング(10分)
    • 単語や簡単なフレーズの聞き取り
  2. 筆記(40分)
    • 短文問題・基礎的な文法

5級(超入門)

想定レベル: CEFR A1未満
対象: フランス語初心者

試験内容
  1. リスニング(10分)
    • ごく簡単な単語の聞き取り
  2. 筆記(30分)
    • 単語・基礎的な挨拶表現

試験対策

試験対策の基本方針

仏検は リスニング・筆記(読解・文法)・面接(1級・準1級のみ) の3つの要素で構成されています。

そのため、各技能に特化した学習方法を組み合わせることが重要 です。

また、2級以上ではフランス語で文章を書けることが求められる ため、作文練習も必要です。

1級・準1級を受験する場合は、スピーキング対策としてフランス語での発話練習が必須になります。

受験級別の学習計画

リスニング対策 読解・文法対策 スピーキング・作文対策
1級 フランス語ニュース・講演の聞き取り 仏作文・要約・専門的な読解 フランス語でのディスカッション練習
準1級 長めの会話・ニュースの聞き取り 仏作文・長文読解 指定テーマに関するスピーチ練習
2級 旅行・ビジネスレベルのリスニング 仏作文・短文読解 短文作成練習
準2級 簡単な会話・アナウンスの聞き取り 文法問題・短文読解 なし
3級 日常会話レベルのリスニング 簡単な読解・動詞活用 なし
4級 基礎的なリスニング 初歩的な文法・短文問題 なし
5級 ごく簡単な単語の聞き取り 基礎単語・挨拶表現 なし

試験対策(分野別)

(1) リスニング対策

  • ディクテーション(書き取り練習)

    • 短いフレーズを聞いて書き取ることで、リスニング力が向上
    • 初級者は簡単な会話文から、中級以上はニュース記事を活用
  • シャドーイング(音声を真似る)

    • フランス語の音声を聞きながら、少し遅れて発話
    • アクセント・リズムを習得するのに効果的

級別の具体的な練習方法

対策教材・方法
1級 RFI(フランス国際放送)、Le Monde(フランスの新聞)を聞く
準1級 TV5MONDE(フランスのニュースサイト)で長めの会話を聞く
2級 フランスの観光案内・旅行英会話を聞く
準2級 NHKワールドのフランス語ニュースを活用
3級以下 フランス語の基本会話教材を使用(例:「仏検対策リスニングCD」)

(2) 読解・文法対策

  • 基本的なフランス語の構造を理解する

    • 主語+動詞+目的語(SVO) の基本構造を意識
    • 文法ルールを整理し、例文を使って理解を深める
  • 読解練習(長文・短文)

    • 初心者: 簡単な記事やパンフレットを読む
    • 上級者: フランスの新聞・文学作品を読む

級別の具体的な練習方法

対策教材・方法
1級 フランスの新聞(Le Monde, Le Figaro)を読む
準1級 小説やエッセイをフランス語で読む
2級 フランス語の観光パンフレットやニュース記事を読む
準2級 簡単なフランス語のブログや記事を読む
3級以下 短いダイアログを繰り返し読む(例:「仏検公式問題集」)

(3) スピーキング・作文対策(1級・準1級・2級)

  • フランス語日記を書く

    • 毎日1つのトピックについて 100語程度 の文章を書く
    • 例:「今日の出来事」「好きな食べ物について」「旅行の思い出」
  • オンラインフランス語レッスンを受講

    • ItalkiやHelloTalkでフランス語ネイティブと会話練習

級別の具体的な練習方法

対策教材・方法
1級 フランス語でディスカッション練習(政治・社会問題など)
準1級 指定テーマに関するスピーチ練習
2級 フランス語で簡単な日常会話を練習
準2級以下 フランス語で自己紹介・簡単な表現を練習

取得後に出来ること

フランス語を活かしたキャリアアップ

仏検は日本で最も認知度の高いフランス語検定の一つであり、特に2級以上の取得 は就職・転職においてフランス語能力の証明として有効です。

活用できる職種

職種 具体的な業務内容 有利な級
通訳・翻訳 フランス語文書の翻訳、商談の通訳 1級・準1級
旅行会社スタッフ フランス語圏の旅行企画、海外ツアーの手配 2級以上
ホテル・宿泊業 海外ゲストの接客・案内 2級以上
航空業界(CA・グランドスタッフ) 空港でのフランス語対応、機内アナウンス 2級以上
外資系企業(商社・メーカー) フランス語圏の取引先対応、交渉 1級・準1級
貿易・物流 フランス語での輸出入手続き、書類作成 2級以上
在日フランス大使館・文化機関 文化交流・イベント運営 1級・準1級
教育関係(フランス語講師) フランス語の指導・カリキュラム作成 1級・準1級
フランス企業での就職 フランス企業の日本支社やフランス現地採用 2級以上

フランス留学・移住での活用

フランス語圏の大学・専門学校に留学する場合、仏検はフランス語能力の証明として役立ちます。

留学での活用

活用シーン 必要な級
フランスの大学に進学 1級・準1級
フランスの専門学校に入学 2級以上
語学留学 3級以上
フランスのワーキングホリデー申請 2級以上

多くのフランスの大学では DELF/DALF のスコアが求められますが、仏検2級以上を持っていると、フランス語学習歴の証明として役立つ場合があります。

外資系・フランス系企業への就職

フランス語を公用語とする企業や外資系企業では、仏検取得が評価される場合があります。

求められるフランス語レベル

業界・業種 必要な仏検レベル
外資系商社・メーカー 準1級以上
在日フランス企業(LVMH、エールフランスなど) 2級以上
フランス企業の日本支社(BNPパリバ、ダノンなど) 2級以上
フランス語を使うカスタマーサポート 2級以上
国際機関(ユネスコ、OECDなど) 1級

通訳案内士(フランス語)の受験

仏検1級・準1級を取得していると、「全国通訳案内士(フランス語)」の試験対策 に役立ちます。
通訳案内士とは?

  • 国家資格 を持ち、外国人観光客向けに有償で観光案内ができる
  • フランス語での歴史・文化の知識が必要
  • 1級レベルのフランス語力が求められる

観光・ホテル業界での活用

観光業界では、仏検2級以上があると、フランス語圏の観光客対応がスムーズになる ため、ホテルや旅行会社での採用に有利になります。

具体的な活用シーン

シチュエーション 活用できるフランス語スキル
ホテルのフロント業務 「Bienvenue à l’hôtel.(ようこそホテルへ)」
空港での対応 「Avez-vous besoin d’aide ?(お手伝いしましょうか?)」
ツアーガイド 「Nous allons visiter le Mont-Saint-Michel.(モンサンミッシェルを訪れます)」

フランス語教育・講師業務

仏検1級・準1級を取得すると、フランス語教師・講師 としての仕事ができるようになります。

フランス語教育の活用

業種・職種 必要な級
フランス語講師(大学・専門学校) 1級・準1級
フランス語スクールの講師 2級以上
家庭教師・個人レッスン 2級以上

日本国内のフランス語学校やオンラインレッスンで講師の求人があり、仏検の資格を持っていると採用されやすくなります。

フランス語圏でのボランティア活動

フランス語が話せると、国際イベント・文化交流のボランティア に参加する機会が増えます。
特に 2級以上を取得 していると、フランス語を話す観光客への案内などが可能になります。

ボランティア活動の例

活動 必要な仏検レベル
フランス語での観光案内 2級以上
国際イベントの案内スタッフ(万博・オリンピック) 2級以上
留学生支援・フランス人向け日本文化紹介 準2級以上

海外旅行での活用

仏検3級以上を取得すると、海外旅行時のフランス語でのコミュニケーションがスムーズ になります。
特にフランス、カナダ(ケベック)、スイス、ベルギーなどのフランス語圏では、現地の人と直接会話ができると、より充実した旅行が楽しめます。

旅行先で役立つフレーズ

シチュエーション 使えるフレーズ
レストランでの注文 「Je voudrais un café, s’il vous plaît.(コーヒーをください)」
道を尋ねる 「Où est la station de métro ?(地下鉄の駅はどこですか?)」
ホテルでのチェックイン 「J’ai une réservation au nom de Tanaka.(田中という名前で予約しています)」

フランス語の文化・趣味を深める

仏検の学習を通じて、フランスの映画・文学・音楽などをフランス語の原文で楽しむことが可能 になります。

  • 映画: フランス映画を字幕なしで鑑賞
  • 文学: フランスの小説や新聞を読めるようになる
  • 音楽: フランスのシャンソンの歌詞を理解できる

語学系資格一覧

通訳案内士
翻訳実務士資格
JTFほんやく検定
知的財産翻訳検定
TOEIC Bridge
TOEIC
TOEIC Speaking & Writing
ケンブリッジESOL英語検定試験
TOPEC
工業英語能力検定試験
SST(スタンダードスピーキングテスト)
TSST
TEP TEST
TOEFL
ACT
SAT
GRE
GMAT
IELTS
全養協日本語教師検定
J-SHINE(小学校英語指導者資格)
日本語教育能力検定試験
中国語検定
ビジネス中国語検定
スコア式ビジネス中国語検定試験
新HSK(漢語水平考試)
世界韓国語認証試験(KLPT)
インドネシア語技能検定試験
タイ語検定試験(TAEC)
ハングル能力検定
実用タイ語検定試験
実用イタリア語検定
スペイン語技能検定
DELE(スペイン文部省認定証)
ドイツ語技能検定試験
フランス語能力認定試験(TEF)
実用フランス語技能検定
ロシア語能力検定
観光英語検定試験

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