ツアーコンダクター(添乗員)として働くために必要な国家資格です。国内・海外の団体旅行を安全・円滑に進めるために必須とされています。
旅行会社が主催する団体ツアーに添乗する際に必要な資格で、正式には「旅程管理業務を行う主任者」といいます。この資格がなければ、原則としてツアーに同行して業務を行うことはできません。
資格の種類(2種類)
資格名 | 添乗できる範囲 |
---|---|
国内旅程管理主任者 | 日本国内のみ |
総合旅程管理主任者 | 国内および海外ツアー両方 |
※ 国内資格を取得した後に追加研修を受けることで、総合資格を取得できます。
目次
受験資格と難易度
受験資格
旅程管理主任者資格の取得には、特別な学歴・年齢・職歴の条件はありません。
どなたでも、研修を受講すれば受験・取得が可能です。
難易度
旅程管理主任者資格は、国家資格ではありますが、比較的取得しやすい部類の資格です。
試験は、研修の内容をしっかり理解していれば高確率で合格できます。
種類 | 難易度 | 合格率(目安) |
---|---|---|
国内旅程管理主任者 | ★☆☆☆☆ | 約90%以上 |
総合旅程管理主任者 | ★★☆☆☆ | 約80〜90% |
試験内容
試験の構成
試験内容 | 方法 | 内容 |
---|---|---|
筆記試験 | 研修最終日に実施 | 法令・業務・緊急対応などの選択式問題 |
実地研修(添乗実習) | 添乗に同行 | 実際のツアーで添乗業務を体験 |
筆記試験の詳細
筆記試験は、座学研修(通常2日間)の最終日に行われ、選択式で出題されます。
内容は、研修で学ぶ項目に沿って出題されるため、研修をしっかり受ければ合格しやすいです。
主な出題分野:
-
旅行業法・約款
旅行契約、旅行者の権利・義務、キャンセル料、責任区分など -
旅程管理業務
集合時間の管理、交通機関・宿泊施設との調整、行程管理の方法 -
接遇・マナー
お客様への言葉遣いや態度、団体対応の基本 -
緊急時の対応
病気・けが・事故発生時の行動、対応フロー -
旅行保険・安全対策
旅行傷害保険の仕組み、リスクマネジメント
試験形式と時間:
- 問題形式:選択式(4択が中心)
- 問題数:20~30問程度
- 試験時間:30~45分
- 合格基準:正答率70%以上(目安)
実地研修(添乗実習)
筆記試験合格後、実際のツアーに同行して、業務を体験する「添乗実習」が必須です。
これを完了してはじめて、「旅程管理主任者」として認定されます。
実施方法:
- 添乗員派遣会社や研修機関がツアーを手配
- 日帰りまたは1泊2日程度が一般的
- 担当者の指導を受けながら、実務の一部を担当
主な実習内容:
- お客様の受付・点呼
- スケジュール管理・移動の指示
- 観光施設や交通機関との連絡
- 緊急時の対応準備・報告の仕方
この実習では、実際の現場を経験することで、即戦力として働ける力が身につきます。
国内資格と総合資格の違い
- 国内旅程管理主任者:日本国内のツアーにのみ添乗可能
- 総合旅程管理主任者:国内+海外ツアーに対応(追加研修と海外添乗実習が必要)
試験対策
試験対策の全体像
旅程管理主任者資格は、事前に勉強するというよりも、研修中の理解と集中が最も重要です。
筆記試験は研修の最終日に実施されるため、研修内容を確実に身につけることが合格への鍵です。
筆記試験対策
筆記試験では、旅程管理に関する法律・業務内容・安全対策などが問われます。選択式で出題されるため、暗記よりも理解力と内容の整理が大切です。
出題分野と対策ポイント
-
旅行業法・約款
旅行契約の種類、責任区分、キャンセル料の規定などを正確に理解しましょう。 -
旅程管理業務
添乗員の一日、旅程表の見方、関係機関との連絡調整などを整理して覚えることが重要です。 -
緊急時の対応・安全管理
病気や事故が起きたときの行動手順、安全確認の基本を押さえておきましょう。 -
旅行保険制度の概要
旅行中に適用される保険の種類や補償内容を簡潔に理解しておくと安心です。
効果的な学習方法
- 研修中に強調された箇所をメモしておく(そこから出題されるケースが多い)
- 講義後はその日のうちに内容を振り返る(記憶の定着が高まる)
- 試験直前に確認テストやチェックシートで最終整理を行う
実地研修(添乗実習)の対策
実地研修では、実際の団体ツアーに同行し、基本的な添乗業務を体験します。
ここでの評価は、完璧さではなく、積極的に学ぶ姿勢と基本の動きができているかが見られます。
実習で求められる内容
- 出発前の点呼、旅程表の確認、持ち物チェック
- 観光地や休憩ポイントでの時間管理
- お客様への案内や声かけ
- トラブル(遅刻、忘れ物など)への初期対応
心構えと準備
- 不明な点はその場で質問すること(理解の深さが評価につながる)
- 笑顔や丁寧な対応を意識する(添乗員の基本)
- 事前に旅程の流れや訪問先の特徴を把握しておくと安心
おすすめの教材・資料
研修機関が配布する公式テキストが最重要教材です。加えて以下の資料も役立ちます。
主な学習リソース
- 添乗業務マニュアル(業務の流れが分かりやすい)
- 添乗員派遣会社のサイトにあるQ&Aや動画教材
- 添乗員向け問題集(市販書籍がある場合)
- 過去の実習レポートや体験談(ネット上に多数)
学習スケジュールの目安
時期 | 学習内容 |
---|---|
研修前 | テキストを軽く読んで概要を把握 |
研修中 | 講義をしっかり聞き、要点をノートにまとめる |
研修終了後〜試験直前 | メモや確認問題で復習し、苦手分野を重点的に |
取得後に出来ること
取得後にできること
旅程管理主任者資格を取得すると、ツアーコンダクター(添乗員)として団体旅行に同行する業務が可能になります。これは旅行業界で働くための実務的なスタート資格として非常に有効です。
ツアーコンダクター(添乗員)として活動できる
旅程管理主任者の資格があれば、旅行会社や添乗員派遣会社を通じて、以下のような旅行に添乗できます。
添乗できる主なツアー
- 国内の観光バスツアー
- 温泉旅行・日帰り旅行
- 修学旅行や企業研修旅行
- 海外旅行(総合旅程管理主任者のみ)
- クルーズツアーやテーマ旅行(グルメ・歴史など)
資格を持っていないと添乗できないため、業界で働くための必須資格です。
添乗員派遣会社に登録して働ける
資格取得後は、多くの人が添乗員派遣会社に登録し、案件ごとに働くスタイルを選んでいます。
主な派遣先・提携企業
- ツーリストエキスパーツ
- グッドツーリスト
- TEI(Travel Expert International)
- 大手旅行会社(JTB、HIS、日本旅行など)
フリーランスのような働き方も可能で、週1回の勤務や繁忙期だけの勤務など柔軟に選べます。
旅行業界への就職・転職に有利
旅程管理主任者の資格を持っていると、旅行会社や観光業界への就職・転職時に評価されます。
こんな職種で活かせる
- 旅行カウンターでの接客・ツアー案内
- ツアープランナー(企画担当)
- 修学旅行・社員旅行などの団体手配担当
- 観光イベントスタッフや現地ガイドの補助
未経験からでも旅行業界への入口となる実用資格です。
将来的なキャリアアップにつながる
旅程管理主任者をきっかけに、さらなる資格やキャリアアップに挑戦する人も多いです。
ステップアップの例
-
総合旅程管理主任者資格
海外ツアーに添乗するための追加資格です。国際線を使った実地研修を受けることで取得できます。 -
通訳案内士(国家資格)
訪日外国人向けに観光案内ができる専門職。語学力と地理・歴史知識が求められます。 -
旅行業務取扱管理者(国家資格)
旅行業者の営業所ごとに必要な責任者資格。企画・販売・管理まで幅広く関与できます。
旅行好き・副業希望者にも最適
添乗の仕事は、旅行しながら働けるという点で人気です。
- 各地の観光地を巡りながら報酬が得られる
- 旅費や宿泊費は派遣元が負担(実質無料で旅行)
- 副業や定年後のセカンドキャリアにも向いている
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