サーティファイ日本語コミュニケーション能力認定委員会が主催する資格試験で、日常生活やビジネスシーンで必要とされる日本語のコミュニケーション能力を評価・認定することを目的としています。
試験の概要
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目的:日本語の「認識能力」(聴解力・読解力)と「表現能力」(会話力・記述力)の4技能を総合的に測定し、コミュニケーション能力を評価する。
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対象者:日本語を母国語としない外国人の方々を対象に、日本で就労する際に必要とされる日本語コミュニケーション能力を測定する検定試験です。
目次
受験資格と難易度
受験資格
- 日本語コミュニケーション能力認定試験は、受験資格に制限がなく、誰でも受験可能 です。
- 日本語を母語としない外国人 を主な対象としていますが、日本語を母語とする人も受験可能 です。
- 学歴・年齢・職業の制限なし で、個人でも団体(企業・学校)でも受験できます。
難易度と級別の特徴
試験は 1級・2級・3級の3段階 に分かれており、それぞれの級で求められる 読解・会話・記述能力 のレベルが異なります。
級 | 対象レベル | 試験の難易度 | 評価される能力 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
1級(上級) | ビジネスレベル | 難しい(実務レベルの日本語が必要) | 高度な読解・会話・記述能力 | 約53% |
2級(中級) | 実用レベル | 標準(ある程度の会話・読解能力が必要) | 日常・ビジネスでの円滑な日本語運用能力 | 約62% |
3級(初級) | 基礎レベル | 易しい(基本的な日本語理解で対応可能) | 簡単な会話・読解・記述能力 | 約70% |
各級の試験内容と難易度詳細
1級(上級レベル)
難易度:高い(日本語能力試験JLPT N1相当)
- 合格基準:各セクション 70%以上
- 合格率:約 53%
- 求められる能力:
- 高度な文法・語彙の運用
- 論理的な文章構成
- ビジネス・社会問題に関する会話能力
2級(中級レベル)
難易度:標準(日本語能力試験JLPT N2相当)
- 合格基準:各セクション 60%以上
- 合格率:約 62%
- 求められる能力:
- 日常会話・ビジネス会話の基礎
- 丁寧な日本語表現
- 基本的な文書作成能力
3級(初級レベル)
難易度:易しい(日本語能力試験JLPT N3~N4相当)
- 合格基準:各セクション 50%以上
- 合格率:約 70%
- 求められる能力:
- 基本的な語彙・文法
- 簡単な質問への応答
- 簡単な自己紹介や日常会話
試験内容
「読解」「会話」「記述」 の3つのセクションで構成されています。それぞれの級で 試験時間・出題形式・評価基準 が異なります。
試験形式と出題範囲
セクション | 試験時間 | 出題数 | 評価基準 | 試験内容 |
---|---|---|---|---|
読解能力試験(Reading) | 60分 | 100問 | 語彙・文法・読解力 | 短文・長文を読み、内容の理解を測定 |
会話能力試験(Speaking) | 20分 | 4問 | 構成・応答・流暢さ・語彙 | 指示に従い応答、スピーチ、対話形式の試験 |
記述能力試験(Writing) | 50分 | 3問 | 構成・論理性・文法 | 指定テーマで文章作成(短文・論述) |
各級の試験内容詳細
(1) 1級(上級レベル)
対象者:ビジネスや社会問題について高度な日本語を使用できる人(JLPT N1相当)
読解試験
- 内容:
- 新聞・雑誌記事、論文、ビジネス文書 などの長文を読む
- 文脈の理解、意図を読み取る問題
- 言い換えや要約問題
- 出題形式:
- 選択問題(〇×、四択)
- 穴埋め問題
会話試験
- 内容:
- ビジネス交渉、討論、プレゼンテーション などの高度な会話
- 上司やクライアントとの対話
- 出題形式:
- ロールプレイ(試験官と会話)
- スピーチ(2分間)
- 評価基準:
- 応答の正確さ
- 発音・流暢さ
- 敬語の適切な使用
記述試験
- 内容:
- ビジネス文書の作成(Eメール、報告書、提案書)
- 200字以上の論述問題(社会問題について意見を書く)
- 出題形式:
- 与えられたテーマについて論理的に記述
(2) 2級(中級レベル)
対象者:日常生活や職場でスムーズに会話できるレベル(JLPT N2相当)
読解試験
- 内容:
- ビジネスメール、求人広告、取扱説明書 などを読む
- 文脈の理解、要点把握
- 出題形式:
- 選択問題(〇×、四択)
- 穴埋め問題
会話試験
- 内容:
- 日常会話、職場での指示、依頼、意見表明
- 出題形式:
- ロールプレイ
- 応答問題(試験官の質問に即答)
記述試験
- 内容:
- 100~150字程度の短文作成
- 職場でのメールや依頼文の作成
- 出題形式:
- 状況に合わせた適切な文章を作成
(3) 3級(初級レベル)
対象者:基本的な日常会話ができるレベル(JLPT N3~N4相当)
読解試験
- 内容:
- 短い文章(ポスター、看板、手紙) を読む
- 基本的な日本語の理解
- 出題形式:
- 選択問題(〇×、四択)
- 穴埋め問題
会話試験
- 内容:
- 簡単な自己紹介、道案内、買い物の会話
- 出題形式:
- ロールプレイ
- 短い応答問題
記述試験
- 内容:
- 50~100字の簡単な作文
- 短い手紙・メモの作成
- 出題形式:
- 与えられたテーマについて書く
採点基準
試験は、各セクションで 合格基準点を超えれば合格 です。
級 | 読解試験(60分) | 会話試験(20分) | 記述試験(50分) | 総合合格基準 |
---|---|---|---|---|
1級 | 70%以上 | 70%以上 | 70%以上 | 各セクション70%以上 |
2級 | 60%以上 | 60%以上 | 60%以上 | 各セクション60%以上 |
3級 | 50%以上 | 50%以上 | 50%以上 | 各セクション50%以上 |
試験対策
共通の試験対策(全級共通)
(1) 日本語の基礎力を強化
- 語彙力・文法力を鍛える
- 初級(3級):日常会話で使う単語や表現を学ぶ(JLPT N4レベル)
- 中級(2級):ビジネスや職場で使う表現を学ぶ(JLPT N2レベル)
- 上級(1級):ニュースや論文などの高度な日本語を理解する(JLPT N1レベル)
- おすすめ教材
- 『みんなの日本語』シリーズ(初級・中級向け)
- 『新完全マスター文法』シリーズ(中級・上級向け)
(2) 日本語のリスニング力を向上
- NHKニュースやポッドキャストを活用
- 初級(3級):ゆっくり話す日本語の動画を視聴
- 中級(2級):ニュースやビジネス会話のリスニング練習
- 上級(1級):討論番組・ビジネスプレゼンを聞き、要点をメモ
- おすすめリソース
- NHK NEWS WEB EASY(初級向け)
- TED Talks(中級・上級向け)
(3) 日本語の文章構成力を身につける
- 記述試験対策として、文章を書く練習をする
- 毎日 100~200字の作文 を書く
- 推奨学習方法
- 書いた文章をネイティブや教師に添削してもらう
- 作文テンプレートを活用し、論理的な構成を学ぶ
級別の試験対策
(1) 3級(初級レベル)の試験対策
読解対策
- 短い文章を読む練習(広告、案内文、手紙など)
会話対策
- 基本的な日常会話の応答練習(挨拶、買い物、道案内)
- 推奨練習:オンライン会話練習(italki、HelloTalk)
記述対策
- 50~100字の短い作文を書く(自己紹介、簡単な手紙)
(2) 2級(中級レベル)の試験対策
読解対策
- ビジネスメール、簡単なニュース記事を読む
- 速読の練習(5分で要点を把握する)
会話対策
- 職場での指示、依頼、報告の練習
- 推奨練習:
- オンライン会話レッスン
- ニュースを見て、自分の意見を言う練習
記述対策
- 100~150字の短文作成(依頼文、ビジネス文書)
(3) 1級(上級レベル)の試験対策
読解対策
- 新聞記事・ビジネス文書・論文 を読む
- 言い換えや要約の練習
会話対策
- ビジネス交渉、討論、スピーチの練習
- 推奨練習:
- ディスカッション(Meetup, Toastmasters)
- ニュース記事を要約し、意見を述べる練習
記述対策
- 200字以上の論述問題(社会問題・ビジネス課題)
取得後に出来ること
取得後は、就職・転職・留学・ビジネスシーン での強みとなり、さまざまな職業や場面で活用 できます。
就職・転職に活かせる職種
(1) 日本企業での就職・キャリアアップ
この資格を持っていると、日本語でのコミュニケーション能力が高いことを証明 できるため、日本企業への就職や昇進の際に有利になります。
活かせる職種
- 一般事務・秘書
- 社内の日本語文書作成、会議の記録
- 日本語でのビジネスメールや電話対応
- 営業・販売職
- クライアントとの商談・交渉
- 接客時の日本語対応
- 人事・総務
- 社内研修や外国人従業員とのやり取り
- 企業のマニュアルや規則の理解
- カスタマーサポート
- 日本語での問い合わせ対応
- クレーム対応・マニュアル作成
資格の強み
- 日本語能力試験(JLPT)よりも 実践的な会話・記述力を証明 できる
- 社内公用語が日本語の企業 で高評価を得られる
(2) 日本語を使う国際ビジネスの分野
グローバル企業や海外拠点を持つ日本企業では、日本語+母国語のバイリンガル人材が求められています。
活かせる職種
- 貿易・国際営業
- 海外取引先との交渉、契約書の作成
- 通訳・翻訳
- 会議の逐次通訳
- 日本語と母国語の間での文書翻訳
- 外資系企業での勤務
- 海外支社・日本法人での業務
- 多言語環境でのビジネスメール対応
資格の強み
- 商談・契約書作成などの実務レベルの日本語能力を証明
- ビジネスシーンに即した「話す・書く」力が評価される
フリーランス・副業の可能性
(1) 日本語教師
- 日本語を学びたい外国人向けにオンラインで授業を提供
- 企業の外国人研修の講師
- 教科書や教材の作成サポート
資格の強み
- 日本語の正しい運用能力を証明 できる
- JLPT対策の指導やビジネス日本語指導ができる
(2) 通訳・翻訳
- 日本企業の会議通訳
- 日本語の契約書・技術文書の翻訳
- 映画・ドラマ・アニメの字幕翻訳
資格の強み
- JLPTよりも「実際に使える日本語」の証明となる
- ビジネス・法律・医療などの専門分野で活かせる
(3) SNS・YouTubeでの日本語教育コンテンツ制作
- 日本語学習者向けの動画作成
- 日本語の文法やビジネスマナーを解説
資格の強み
- 専門的な日本語教育のコンテンツが作れる
- 企業の研修コンテンツ制作などの仕事につながる
留学・進学のサポート
(1) 日本の大学・専門学校への進学
- 日本語能力を証明できるため、大学や専門学校の入試で有利
- ビジネス学科・観光学科・国際関係学科 など、日本語を活かせる学科で特に評価される
(2) 奨学金申請時のアピール材料
- 日本政府や自治体の奨学金では、日本語能力が求められる
- この資格を取得していると、書類審査で有利
日本での生活に活かせる
(1) 日本での仕事探し
- コンビニ・レストランなどのアルバイトでも、日本語能力を求められる
- 接客・対応の日本語スキルを証明できるため、採用されやすい
(2) 日本での生活環境への適応
- 市役所・病院・銀行などの手続きで、日本語がスムーズに使える
- 日本人との交流がしやすくなる
取得後のメリットまとめ
活用分野 | 具体的な活かし方 |
---|---|
就職・転職 | 企業での事務・営業・カスタマーサポート職 |
国際ビジネス | 貿易・外資系企業・国際営業 |
フリーランス | 通訳・翻訳・日本語教師・SNSコンテンツ制作 |
進学・留学 | 日本の大学・専門学校の入試で有利 |
生活 | 日本での仕事探し・日常生活での適応 |
どの級を取得すればよいか?
試験級 | 活用できる場面 |
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1級(上級) | 日本企業での就職、ビジネス通訳・翻訳、大学進学 |
2級(中級) | 日本での仕事探し、事務職・営業職、専門学校進学 |
3級(初級) | アルバイト、日常会話向け、生活の日本語力証明 |
事務系資格一覧
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ビジネス文書検定
日本漢字能力検定
ビジネス・キャリア検定
日本語コミュニケーション能力認定試験
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電卓技能検定
ビジネス能力検定
ビジネス実務マナー検定
文書処理能力検定
日本語検定
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