日本語教師としての知識やスキルを測る試験です。日本語教育の専門知識、教授法、言語学、異文化理解などが問われ、日本語教師を目指す人にとって重要な資格の一つとされています。
この試験に合格すると、日本語教師としての基礎知識があることを証明でき、国内外での日本語教育の仕事に活かせます。
目次
受験資格と難易度
受験資格
- 年齢・学歴・国籍などの制限なし
- 誰でも受験可能
- 日本語教育の経験がなくても受験できる
試験の難易度
合格率と合格基準
年度 | 合格率(目安) |
---|---|
2023年 | 約26% |
2022年 | 約22% |
2021年 | 約27% |
2020年 | 約29% |
- 合格率は約20~30% と比較的難関
- 合格基準は総合得点の60~70%程度(相対評価)
- 記述式の問題はなく、全問マークシート方式
- 専門知識が必要なため、未経験者は600~800時間の学習が必要
試験のレベル(難易度の目安)
試験I(基礎知識)(難易度:★★★☆☆)
言語学・日本語の文法・音声学・異文化理解などが出題
一般的な日本語能力試験(JLPT)のN1よりも高度な知識が必要
試験II(聴解・聴読解)(難易度:★★★★☆)
発音の違いやイントネーションの識別などが出題
日本語教育の現場で実際に使われる会話を聞き取る問題が多い
試験III(総合問題・実践問題)(難易度:★★★★★)
日本語教授法・教育理論・カリキュラム作成・教育現場での実践問題
実際の授業を想定した問題が多く、対策が難しい
試験内容
すべてマークシート方式で、一部リスニング問題が含まれます。
試験の構成
試験 | 内容 | 出題数 | 試験時間 |
---|---|---|---|
試験I | 日本語の知識・言語学・異文化理解など | 約50問 | 90分 |
試験II | リスニング問題(聴解・聴読解) | 約25問 | 30分 |
試験III | 日本語教育の実践・指導法・総合問題 | 約50問 | 120分 |
試験I(言語の知識・日本語教育の基礎理論)
- 言語学(音声・文法・意味・語用論・社会言語学)
- 日本語の特徴(動詞活用、敬語、助詞、発音など)
- 異文化理解(異文化コミュニケーション、バイリンガリズムなど)
- 日本語教育の歴史と制度(教育機関の仕組み、法律、言語政策など)
試験II(聴解・聴読解)
- 音声の識別(アクセント・イントネーションの違い)
- 日本語学習者の発音の誤りを聞き取る問題
- 教室での指導場面の会話を聞き、適切な指導方法を選ぶ
試験III(総合問題・実践問題)
- 日本語教育の教授法(直接法・間接法・タスクベースの指導など)
- 日本語教育のカリキュラム・教材作成
- 日本語学習者の誤用分析と指導法
- 実際の教育現場の状況を想定した問題
試験対策
効果的な試験対策のポイント
① 試験I(言語の知識・教育理論)の対策
言語学・日本語文法の基礎をしっかり固める
- 日本語の音声・文法・語用論・意味論を体系的に学ぶ
- 助詞・動詞の活用・敬語・日本語の特徴を整理する
異文化理解・バイリンガリズムの分野も勉強する
- 言語と社会、異文化コミュニケーションの理論を押さえる
② 試験II(聴解・聴読解)の対策
音声学を学び、発音やイントネーションの違いに慣れる
- 日本語のアクセントやイントネーションの特徴を理解する
- 学習者の発音の誤りを聞き取り、適切な指導ができるようにする
実際の教育現場の音声を聞いて、指導方法を学ぶ
- 授業の音声を聞いて、どのような対応が適切かを判断する
③ 試験III(総合問題・実践問題)の対策
日本語教授法を理解し、指導法を学ぶ
- 直接法・間接法・タスクベースの指導などを理解する
- 実際の授業場面での適切な対応を考える
日本語教育の歴史や制度、教材作成の知識を身につける
- 日本語教育のカリキュラム作成、評価方法について学ぶ
取得後に出来ること
日本語教師として働く
国内での日本語教師
日本国内の日本語学校や企業研修、自治体の日本語教育プログラムで日本語教師として働けます。
主な就職先
- 日本語学校(留学生向けの日本語教育)
- 企業の日本語研修(外国人社員向けの日本語教育)
- 大学や専門学校の日本語講師
- 地域の日本語支援センター(外国人住民向けの教育)
求められる資格・条件
- 「420時間日本語教師養成講座」修了または大学で日本語教育を専攻していると、より就職しやすい
- 経験があると高待遇の求人に応募しやすい
海外での日本語教師
海外の教育機関でも日本語教師として働くことが可能です。
主な就職先
- 海外の日本語学校・大学
- 日本企業の現地法人での日本語研修
- 国際交流プログラム(JETプログラムなど)
求められる資格・条件
- 英語や現地の言語ができると有利
- 学位や教育経験を求められることがある
オンライン日本語教師として働く
オンラインで世界中の学習者に日本語を教えることも可能です。
主なプラットフォーム
- italki(世界的に有名な語学学習プラットフォーム)
- Preply(オンライン講師として登録可能)
- Cafetalk(日本語を学びたい外国人向けのサービス)
メリット
- 場所を選ばず、自宅で仕事ができる
- 自分のペースで授業スケジュールを組める
- 副業としても始めやすい
企業・ビジネス分野での活躍
企業内の研修担当者として、外国人社員向けの日本語教育を行うこともできます。
活躍できる場面
- 外国人社員向けの日本語研修(ビジネス日本語や社内コミュニケーション指導)
- 企業の海外進出サポート(現地社員向けの日本語研修)
- マニュアル・研修資料の作成
日本語教育関連の仕事
日本語教師以外にも、日本語教育の知識を活かして働ける職種があります。
教材開発・編集
- 日本語学習教材や辞書の作成に携わる
- オンライン学習教材の開発
日本語試験の作成・採点
- 日本語能力試験(JLPT)やBJT(ビジネス日本語能力テスト)の問題作成
- 日本語教育関連の試験の採点業務
翻訳・通訳
- 日本語教育に関する書籍や論文の翻訳
- 日本語と外国語の通訳業務(特に教育機関や国際交流イベント)
日本語教育の研究・指導者として活動
大学・研究機関での研究活動
- 日本語教育のカリキュラム開発や教授法の研究
- 言語学や教育学の分野での研究発表
日本語教師の育成
- 日本語教師養成講座の講師
- 日本語教育セミナーやワークショップの開催
フリーランスとして独立・開業
日本語教育能力検定試験に合格すると、フリーランスとして独立しやすくなります。
主な働き方
- 個人で日本語教室を開業(自宅やカフェ、オンラインで授業を提供)
- オンラインスクールの運営(YouTubeやSNSを活用して生徒を集める)
- 企業研修の講師として契約(外国人社員向けの日本語指導)
キャリアアップ・収入アップのチャンス
検定試験合格者は、日本語教師としての評価が高まり、より良い条件での雇用や昇給の可能性が高くなります。
給与の目安(国内)
職種 | 給与(年収) |
---|---|
日本語学校の非常勤講師 | 約200万~300万円 |
日本語学校の専任講師 | 約300万~500万円 |
企業内日本語研修講師 | 約350万~600万円 |
大学講師(契約) | 約400万~700万円 |
海外の日本語教師 | 約200万~600万円 |
待遇は経験や資格、勤務先によって大きく異なりますが、検定試験の合格があるとより有利になります。
語学系資格一覧
通訳案内士
翻訳実務士資格
JTFほんやく検定
知的財産翻訳検定
TOEIC Bridge
TOEIC
TOEIC Speaking & Writing
ケンブリッジESOL英語検定試験
TOPEC
工業英語能力検定試験
SST(スタンダードスピーキングテスト)
TSST
TEP TEST
TOEFL
ACT
SAT
GRE
GMAT
IELTS
全養協日本語教師検定
J-SHINE(小学校英語指導者資格)
日本語教育能力検定試験
中国語検定
ビジネス中国語検定
スコア式ビジネス中国語検定試験
新HSK(漢語水平考試)
世界韓国語認証試験(KLPT)
インドネシア語技能検定試験
タイ語検定試験(TAEC)
ハングル能力検定
実用タイ語検定試験
実用イタリア語検定
スペイン語技能検定
DELE(スペイン文部省認定証)
ドイツ語技能検定試験
フランス語能力認定試験(TEF)
実用フランス語技能検定
ロシア語能力検定
観光英語検定試験