日本観光通訳協会(JGA: Japan Guide Association)が主催する試験で、観光業や旅行業で役立つ英語の知識とスキルを評価するものです。主に、旅行業界の従事者や観光に関わる人が受験し、英語での接客やガイドに必要な能力を測ります。
試験のレベル
試験は 1級、2級、3級 の3つのレベルに分かれています。
級 | 難易度 | 主な対象者 | 試験内容 |
---|---|---|---|
1級 | 最難関 | プロの観光ガイド・通訳者 | 高度な観光英語能力を求められ、通訳案内士レベル |
2級 | 中級 | 旅行業界関係者、ホテル・観光施設のスタッフ | 日常的な観光英会話が可能なレベル |
3級 | 初級 | 旅行業界を目指す学生、一般の英語学習者 | 基礎的な観光英語が理解できるレベル |
目次
受験資格と難易度
受験資格
観光英語検定試験には 受験資格の制限はなく、誰でも受験可能 です。年齢・学歴・職歴に関係なく、英語を学習している人や観光業界でのスキル向上を目指す人が自由に受験できます。
ただし、級ごとの難易度が異なるため、自分の英語力や目的に合った級を選ぶことが重要です。
難易度(各級のレベルと目安)
級 | 難易度の目安 | 想定される英語レベル | 主な対象者 |
---|---|---|---|
1級 | ★★★★★(最難関) | TOEIC 850以上 / 英検準1級~1級相当 | プロの観光ガイド、通訳者、旅行業の上級者 |
2級 | ★★★★☆(中級) | TOEIC 600~750 / 英検2級~準1級相当 | 旅行業界関係者、ホテル・観光施設スタッフ |
3級 | ★★★☆☆(初級) | TOEIC 400~550 / 英検3級~準2級相当 | 旅行業界を目指す学生、英語初心者 |
試験内容
1級・2級・3級 の3つのレベルに分かれています。それぞれ、リスニング・リーディング・筆記(語彙・文法)・スピーキング(1級のみ)・ライティング(1級のみ)といった科目で構成されています。
1級(最難関レベル)
想定レベル:
- TOEIC 850点以上 / 英検準1級~1級相当
- プロの観光ガイド、通訳者レベル
試験構成
試験科目 | 内容 | 形式 |
---|---|---|
リスニング | 高度な観光英会話・ツアーガイドの説明・アナウンスの理解 | 選択問題 |
リーディング | 長文の観光案内文・旅行情報の読解 | 選択問題 |
スピーキング | 即興で観光案内を英語で説明する | 面接形式 |
ライティング | 指定の観光テーマについて英文作成 | 記述式 |
語彙・文法(筆記) | 観光業界特有の英単語・表現・文法の問題 | 選択問題 |
2級(中級レベル)
想定レベル:
- TOEIC 600~750点 / 英検2級~準1級相当
- 旅行業界関係者、ホテル・観光施設スタッフ向け
試験構成
試験科目 | 内容 | 形式 |
---|---|---|
リスニング | 空港・ホテル・レストランでの英会話、観光客との対話 | 選択問題 |
リーディング | 短めの観光パンフレット・ホテル案内文の読解 | 選択問題 |
語彙・文法(筆記) | 観光業務で必要な英単語・フレーズ・文法 | 選択問題 |
3級(初級レベル)
想定レベル:
- TOEIC 400~550点 / 英検3級~準2級相当
- 旅行業界を目指す学生・英語初心者向け
試験構成
試験科目 | 内容 | 形式 |
---|---|---|
リスニング | 基本的な観光英会話、道案内・買い物でのやり取り | 選択問題 |
リーディング | 短い観光情報(例:レストランのメニュー、簡単なホテル案内) | 選択問題 |
語彙・文法(筆記) | 基本的な英単語・フレーズの理解 | 選択問題 |
試験対策
試験の特徴を理解する
観光英語検定は、観光業界で実際に使われる英語力を測る 試験で、リスニング・リーディング・語彙・文法が中心です。1級はさらにスピーキング・ライティングの試験が追加されます。
各級の特徴を把握し、それに合った学習計画を立てることが重要です。
受験級別の学習計画
1級(最難関)
目標: プロの観光ガイド・通訳レベルの英語力
学習期間の目安: 3~6か月(週5~10時間)
試験科目 | 対策方法 |
---|---|
リスニング | – ツアーガイドの英語スクリプトを聞く(YouTube, BBC Travel) – TED Talksや英語ニュースでリスニング力を強化 |
リーディング | – 日本の観光地や文化に関する英文記事を読む(Lonely Planet, Visit Japan) – 過去問を繰り返し解く |
スピーキング | – 観光案内のスクリプトを自分で作成し、音読・録音して練習 – 英会話スクールやオンライン英会話で実践練習 |
ライティング | – 日本の文化や観光名所について150~200語の英作文を毎週1本書く – Grammarlyやネイティブの添削を活用 |
語彙・文法 | – 観光業界の専門用語(例: itinerary, heritage site, scenic spot)を暗記 – TOEIC800点レベルの文法問題を解く |
2級(中級)
目標: 旅行業界の実務レベルの英語力
学習期間の目安: 2~4か月(週5時間)
試験科目 | 対策方法 |
---|---|
リスニング | – ホテルや空港の接客英語を学ぶ(英語の接客マニュアルを活用) – 短めの観光英会話を毎日聞く |
リーディング | – 観光パンフレットやホテルのウェブサイトを読解 – 過去問で読解スピードを上げる |
語彙・文法 | – 旅行・観光英語フレーズを暗記(例: “check-in counter”, “guided tour”) – 中級レベルの英語文法問題を解く |
3級(初級)
目標: 基本的な観光英語の習得
学習期間の目安: 1~2か月(週3時間)
試験科目 | 対策方法 |
---|---|
リスニング | – 空港・ホテル・レストランでの簡単な会話を聞く – TOEICリスニング初級レベルの問題を解く |
リーディング | – 基本的な英語の観光案内文を読む(例: ショッピングガイド) – TOEIC Part5の短文問題に慣れる |
語彙・文法 | – 基本的な観光フレーズを暗記(例: “How can I get to the station?”) – 英検3級レベルの文法問題を解く |
試験直前の対策(共通)
過去問を解く
- 公式の過去問を最低 3回 解いて、間違えた問題を重点的に復習する。
- リスニングは「スクリプトを読んでから音声を聞く」ことで、意味を把握しながら学習。
観光用語の暗記
- ホテル・空港・観光案内でよく使われる単語・フレーズをリスト化し、毎日復習。
- 例:
- 空港関連: boarding pass, baggage claim, immigration
- ホテル関連: check-in, room service, reservation
- 観光関連: sightseeing, guided tour, heritage site
スピーキング練習(1級受験者向け)
- 自分で「観光ガイドの台本」を作成し、音読練習。
- AI翻訳ツール(DeepL、Google翻訳)を使って英作文をチェック。
- 実際に観光地を訪れ、外国人観光客への英語対応をシミュレーション。
ライティング練習(1級受験者向け)
- 予想問題に沿って 150~200語の観光案内文 を毎週1本書く。
- ネイティブスピーカーや英語添削サービスを利用し、フィードバックを受ける。
取得後に出来ること
観光業界でのキャリアアップ
観光英語検定は、旅行・観光業界での英語スキルの証明として役立ちます。特に2級以上を取得すると、業界での実践的な英語能力が評価され、昇進や転職に有利になります。
活用できる職種
職種 | 具体的な業務内容 | 有利な級 |
---|---|---|
旅行会社スタッフ | 海外旅行の企画・予約手続き、外国人旅行客の対応 | 2級以上 |
ホテル・宿泊業スタッフ | 海外ゲストの接客、フロント対応 | 2級以上 |
空港グランドスタッフ | チェックイン業務、案内業務 | 2級以上 |
ツアーコンダクター(添乗員) | 海外ツアーの案内・サポート | 1級 |
通訳ガイド(観光ガイド) | 観光地の案内、文化紹介 | 1級 |
レストラン・観光施設のスタッフ | 英語での接客、メニュー説明、予約対応 | 2級・3級 |
鉄道・バス・交通機関のスタッフ | 乗客への英語案内、チケット販売 | 2級以上 |
国家資格「通訳案内士」へのステップアップ
観光英語検定1級は、国家資格「全国通訳案内士」試験の準備として有効 です。
通訳案内士は、外国人観光客向けに有償で観光案内を行うことができる唯一の国家資格 であり、高度な英語力が求められます。
通訳案内士試験との関連性
- 観光英語検定1級のリーディング・リスニング は、通訳案内士の筆記試験対策に役立つ
- スピーキング試験の対策 が、通訳案内士の口述試験(面接)にも活用可能
- 観光知識・歴史の学習 も共通点が多い
目標
- 観光英語検定1級合格 → 通訳案内士試験合格 → プロの通訳ガイドとして活躍
外国人対応能力の向上
観光業界だけでなく、英語を使う職場全般での外国人対応スキルが向上 します。特に2級以上を取得すると、業務上の英語対応がスムーズになります。
実際に活かせるシチュエーション
- 観光地での外国人対応(ホテル、飲食店、交通機関など)
- ビジネスの場面(商談・企業訪問時の簡単な英語対応)
- 国際イベントのボランティア(オリンピック、万博、国際展示会など)
例えば、ホテル業界 では以下のような場面で観光英語検定の知識を活かせます。
シチュエーション | 活用できる英語スキル |
---|---|
ホテルのチェックイン対応 | 「Would you like a single or double room?」 |
観光情報の案内 | 「You can visit Kyoto by Shinkansen in 30 minutes.」 |
トラブル対応 | 「I’m sorry for the inconvenience. Let me assist you.」 |
海外旅行をより楽しめる
観光英語検定3級以上を取得すると、海外旅行での英語のやり取りがスムーズ になります。
例えば、以下のような場面で実践的に活かせます。
旅行先で役立つ英語スキル
シチュエーション | 使える英語表現(例) |
---|---|
空港での手続き | 「Where is the boarding gate for flight JL123?」 |
ホテルのチェックイン | 「I’d like to check in. My name is Taro Yamada.」 |
レストランでの注文 | 「Can I have a medium-rare steak, please?」 |
道を尋ねる | 「How do I get to the nearest train station?」 |
特に3級の取得者 は、海外旅行に必要な英会話スキルを身につけることができるため、「英語が話せなくて困る」状況を減らせます。
就職・転職活動でのアピール
観光英語検定の資格は、特に以下のような職種で履歴書や面接でのアピール材料 になります。
観光業界
- 旅行会社(JTB、HIS、近畿日本ツーリスト など)
- ホテル業界(ANAホテル、マリオット、ヒルトン など)
- 空港・航空業界(JAL、ANA、LCCのグランドスタッフ など)
一般企業
- 海外取引のある企業(貿易・商社など)
- 国際イベント・スポーツ関連業界(オリンピック、万博など)
- 多国籍企業のカスタマーサポート
面接時のアピール例: 「観光英語検定2級を取得し、外国人観光客への対応能力を磨きました。ホテルや観光業界で、スムーズな接客ができる自信があります。」
英語指導・教育分野での活用
観光英語検定の知識は、英語教師や講師としてのスキル向上 にもつながります。
活用例
- 英会話スクールの講師(観光英語に特化したレッスンを提供)
- 高校・大学での英語教育(実践的な英語指導が可能)
- 観光ガイド養成講座の講師(観光英語のノウハウを指導)
観光英語は、実用性の高い英語学習テーマ のため、生徒にも役立つスキルとして指導できます。
ボランティア活動に活かせる
英語を活用したボランティア活動の機会も増えています。
活用できるボランティア活動
- 国際イベントの案内スタッフ(オリンピック、万博など)
- 地域の観光案内ボランティア(外国人旅行者向け)
- 大学の国際交流プログラム(留学生のサポート)
特に、2025年の大阪・関西万博や、今後の国際イベント では、観光英語ができるボランティアが求められるため、観光英語検定の資格が活かせる場面が増えるでしょう。
語学系資格一覧
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