日本証券アナリスト協会(SAAJ)が認定する証券アナリスト資格(CMA: Certified Member Analyst)は、金融・投資のプロフェッショナルとしての専門知識を証明する資格です。
資産運用、証券分析、ファイナンス、経済の分野で活躍するための重要な資格とされています。
投資・金融業界での専門的な知識と分析能力を備えた人材を育成することを目的としており特に、証券・投資分析、資産運用、企業評価、リスク管理などの分野で活用されます。
証券会社や投資ファンド、銀行、コンサルティング業界など幅広い分野で評価されており、特に資産運用やファイナンスを専門とする人にとって有益です。
試験は難易度が高めですが、計画的な学習で合格が可能です。CFA(米国証券アナリスト資格)との併用も視野に入れながら、キャリアアップを目指す人にはおすすめの資格です。
■主催
日本証券アナリスト協会
目次
受験資格と難易度
1. 受験資格
CMA(証券アナリスト資格)の受験資格には特に制限がなく、誰でも受験可能です。
学歴や職歴の要件はなく、学生・社会人を問わず受験できます。
ただし、一次試験・二次試験合格後に「課程修了考査」を受けるためには、証券アナリスト協会が提供する通信講座(研究会)を修了する必要があります。
この通信講座の受講には費用がかかります。
2. 難易度
CMA資格の取得は、金融・投資の専門知識を問われるため難易度は高めですが、独学や通信講座を活用すれば十分合格可能なレベルです。
① 一次試験(難易度:★★★☆☆)
-
合格率:約40~50%
-
形式:マークシート(選択式)
-
試験範囲:
- 証券分析とポートフォリオ・マネジメント
- 財務分析
- 経済
-
難易度のポイント
- 計算問題が多く、財務分析やポートフォリオ理論を理解する必要がある。
- 経済分野では、マクロ・ミクロ経済学の基礎知識が必要。
- 数学・統計の知識(確率・統計、微分・積分)が多少必要。
② 二次試験(難易度:★★★★☆)
-
合格率:約30~40%
-
形式:記述式
-
試験範囲:
- 証券分析とポートフォリオ・マネジメント
- 財務分析
- 経済
- 職業倫理・行為基準
-
難易度のポイント
- 記述式のため、計算だけでなく理論的な説明能力が求められる。
- 投資理論や財務分析に関する深い理解が必要。
- CFA(米国証券アナリスト)のレベル1相当の知識が求められる。
③ 課程修了考査(難易度:★★★☆☆)
-
合格率:非公開(比較的高め)
-
内容:
- 証券分析や投資理論を学ぶための通信講座(研究会)を修了し、レポートを提出する必要がある。
- 実務的な課題やケーススタディを学ぶ。
-
難易度のポイント
- 二次試験に合格していれば、しっかり学習すれば対応可能。
- レポート形式のため、実務経験があると有利。3. CMA試験の合格戦略
- 一次試験は過去問を活用し、計算問題に慣れる
- 二次試験は記述式のため、論理的な説明を意識する
- 財務分析(会計)とポートフォリオ理論の理解を深める
- 証券アナリスト協会の通信講座を活用する
4. 他の資格との比較(CFA・FPとの違い)
資格名 | CMA(証券アナリスト) | CFA(米国証券アナリスト) | FP(ファイナンシャルプランナー) |
---|---|---|---|
難易度 | 中~高 | 非常に高い | 低~中 |
試験形式 | マークシート+記述 | 3段階試験(英語) | マークシート |
受験資格 | 制限なし | 実務経験要件あり | 制限なし |
試験言語 | 日本語 | 英語 | 日本語 |
主な活躍分野 | 証券会社・資産運用会社・銀行 | グローバルな投資業務 | 金融相談・保険業界 |
結論
- CMA資格は金融・投資分野でのキャリアアップに有利だが、試験はやや難しい。
- 特に二次試験が難関(記述式)で、財務分析や投資理論の深い理解が求められる。
- 独学も可能だが、通信講座を活用するのが効率的。
- CFA資格と比べると、日本国内でのキャリアに特化しているため、国内の金融業界を目指す人にはおすすめ。
しっかり計画的に学習すれば、1~2年での取得も可能です!
試験内容
証券アナリスト試験は、「一次試験」「二次試験」の2段階で構成されており、合格後に「課程修了考査」を経て資格取得となります。
1. 一次試験(基礎レベル)
試験形式: マークシート方式(選択式)
試験回数: 年2回(春・秋)
合格率: 約40~50%
試験科目
-
証券分析とポートフォリオ・マネジメント
- 株式・債券の価格決定理論
- デリバティブ(オプション・先物)
- リスク管理
- アセットアロケーション
- CAPM(資本資産価格モデル)やAPT(裁定価格理論)
-
財務分析
- 財務諸表(PL・BS・CF)の読み方
- 企業価値評価(DCF法・PER・PBR)
- 会計基準
- 管理会計・コーポレートファイナンス
-
経済
- マクロ経済(GDP、物価指数、景気循環)
- ミクロ経済(需要・供給、弾力性、独占・寡占)
- 金融政策・財政政策
- 国際経済(為替、国際収支)
特徴・難易度
- 基礎的な金融・経済の知識を問われる試験
- 計算問題が多く、特に財務分析とポートフォリオ理論で数学的な理解が必要
- 過去問の演習が重要
2. 二次試験(応用・実務レベル)
試験形式: 記述式(論述・計算)
試験回数: 年1回(6月)
合格率: 約30~40%
試験科目
一次試験と同じ3科目+職業倫理・行為基準が追加される。
-
証券分析とポートフォリオ・マネジメント(応用編)
- アセットプライシング(価格決定モデル)
- 金融市場の効率性
- リスク管理とヘッジ戦略
- 投資戦略(クオンツ手法、行動ファイナンス)
-
財務分析(応用編)
- 企業価値評価の実践
- 財務リスク管理
- M&A・LBO(レバレッジド・バイアウト)
- ファイナンス理論の応用(MM理論、CAPM)
-
経済(応用編)
- 金融政策と資本市場の関係
- 経済成長モデル
- インフレ・デフレのメカニズム
- 景気予測と投資判断
-
職業倫理・行為基準
- 証券アナリストとしての倫理規範
- 不正取引・インサイダー取引の禁止
- フィデューシャリー・デューティ(受託者責任)
- ガバナンス・コンプライアンス
特徴・難易度
- 記述式のため、単なる知識暗記ではなく、論理的な説明能力が求められる
- 財務分析・企業評価の応用問題が難しく、実務知識があると有利
- CFA(米国証券アナリスト)のレベル1~2に近い難易度
- 計算問題・論述問題の両方が出題されるため、幅広い学習が必要
3. 課程修了考査
試験形式: レポート提出
受験資格: 二次試験合格者のみ
内容:
- 日本証券アナリスト協会の**通信講座(研究会)**を修了する必要がある
- 証券分析や投資理論のケーススタディ
- 実務的な分析を行い、修了レポートを提出
特徴・難易度
- 二次試験に合格していれば、適切にレポートを作成すれば問題なく修了可能
- 実務経験があるとよりスムーズに進められる
- 試験ではなく、学習プロセスの一環としての課題提出
試験対策のポイント
- 一次試験は計算問題に慣れる(特に財務分析・証券分析)
- 二次試験は論述式のため、理論を深く理解し、論理的な文章を書く訓練をする
- 倫理・行為基準の問題は事例を交えて学ぶと記述しやすい
- 過去問演習+テキストの復習が重要
- 課程修了考査は、通信講座をしっかり学べば問題なく合格可能
試験対策
一次試験の対策
まずは基礎を固める
一次試験はマークシート方式で、計算問題・理論問題が中心です。
金融・経済の基礎をしっかり理解することが合格の鍵。
対策ポイント
- 公式テキスト・参考書を使って基礎知識を定着
- 過去問を3回以上解く
- 計算問題は手を動かして解く
- 経済学の基礎(マクロ・ミクロ)は大学レベルの教科書で学ぶのも有効
おすすめの学習リソース
- 日本証券アナリスト協会の公式教材
- 「コーポレート・ファイナンス入門」(財務分析対策)
- 「マンキュー経済学」(経済学対策)
- 「日経文庫シリーズ」(証券分析・ポートフォリオ理論対策)
科目別の攻略法
証券分析とポートフォリオ・マネジメント
- ポートフォリオ理論を重点的に学ぶ
- CAPM(資本資産価格モデル)や効率的フロンティアは頻出
- デリバティブ(オプション・先物取引)を理解する
財務分析
- 財務諸表(PL・BS・CF)の読み方をマスター
- DCF法・PER・PBRなど企業価値評価の計算問題を解く
経済
- 需要・供給曲線、GDP、金利の仕組みを押さえる
- 日銀の金融政策(量的緩和・インフレターゲット)を学ぶ
過去問・模試で得点力を上げる
- 最低3年分の過去問を解く(時間を測って演習)
- 苦手分野を洗い出し、重点的に復習
- 本番と同じ形式の模試を解いて、実力をチェック
二次試験の対策(記述式)
論述問題の書き方を練習する
対策
- 過去問を解き、論述のパターンをつかむ
- 結論 → 理由 → 具体例 の流れで書く
- 100~200文字程度の要約練習をする
計算問題に強くなる
対策
- 企業価値評価・ポートフォリオ最適化を徹底演習
- 財務分析(DCF法、NPV、IRR)の応用問題を解く
- CAPM・ブラックショールズモデルの計算を練習する
- 証券市場のリスク評価(ベータ値・ボラティリティ)を理解
科目別の攻略法
証券分析とポートフォリオ・マネジメント
- 実際の金融データを分析する練習
- Yahoo!ファイナンスやBloombergで株価・指標を確認しながら学習
財務分析
- 企業の財務諸表を読み解く
- IR資料(決算報告書)を読んで、財務状況を分析する習慣をつける
経済
- ニュースや経済レポートを活用
- 日経新聞・日本証券アナリスト協会のレポートを読む
- 景気動向指数、金利動向を常にチェック
職業倫理・行為基準
- ケーススタディで倫理問題を解く
- 不正取引やインサイダー取引の具体例を学ぶ
- CFAの倫理規範と比較しながら学ぶと理解が深まる
課程修了考査の対策
- 通信講座の教材をしっかり学習
- 修了レポートのテーマを事前に確認
- 実務経験があるとスムーズに進められる
学習スケジュール(目安)
学習期間 | 内容 |
---|---|
6ヶ月前 | 教科書・講義で基礎を学ぶ |
3ヶ月前 | 過去問を解き始める |
1ヶ月前 | 模試・記述対策を徹底 |
直前 | 弱点補強・試験時間の配分確認 |
CMA試験対策のコツ
時間配分を意識する
- 一次試験は全科目でバランスよく得点を取る(不得意科目を作らない)
- 二次試験は記述式のため、1問に時間をかけすぎない
財務諸表や投資理論を実践的に学ぶ
- 企業のIR資料や市場レポートを読む
- 株式投資の経験があると、理解が深まる
論述力を鍛える
- 要約力・論理的説明力を重視(結論→理由→具体例)
- 模範解答を読み、書き方を真似する
最新の経済ニュースをチェック
- 日経新聞・Bloomberg・日本銀行の金融政策情報を読む
- 世界の経済動向も視野に入れる
おすすめ学習リソース
テキスト
- 日本証券アナリスト協会の公式テキスト
- 「ファイナンス理論入門」(財務分析の理解)
- 「マンキュー経済学」(経済の基礎)
問題集・過去問
- 日本証券アナリスト協会の過去問題集
- CFA(米国証券アナリスト)の問題集も参考になる
オンライン講座
- 証券アナリスト協会の通信講座
- UdemyやCourseraでファイナンス・投資の講座を受講する
こんな人にお勧め
金融・投資業界でのキャリアアップ
CMA資格は、証券会社や銀行、投資ファンド、コンサルティング会社などでのキャリアアップに有利です。特に資産運用、投資分析、リスク管理、企業財務分析の分野で活躍できます。
主な就職・転職先
- 証券会社(アナリスト・投資銀行部門)
- 銀行(資産運用・リスク管理部門)
- 投資ファンド・ヘッジファンド(ポートフォリオマネージャー)
- コンサルティングファーム(M&A、財務アドバイザリー)
- 企業の財務部門・経営企画部門
- 保険会社(アクチュアリー・リスク管理)
- 官公庁・中央銀行(金融政策・経済分析)
具体的な職種と業務内容
1. 証券アナリスト
- 株式・債券の分析・評価
- 企業の財務状況の分析
- 投資判断レポートの作成
2. ファンドマネージャー
- 投資ポートフォリオの構築・運用
- 市場動向の分析と資産配分戦略の策定
- リスク管理・ヘッジ戦略の立案
3. M&Aアドバイザー
- 企業買収・合併(M&A)に関する財務分析
- 企業価値評価(バリュエーション)
- 投資銀行業務のサポート
4. 財務・経営企画
- 企業の資金調達戦略の立案
- 財務リスクの分析と管理
- 経営戦略の策定支援
5. コンサルタント(財務・投資)
- 企業向けの財務アドバイス
- 経済・市場リサーチの実施
- 資本政策の立案
CMA資格取得のメリット
1. 専門知識の証明
金融・投資に関する専門知識があることを証明でき、キャリアの幅が広がる。
2. 資格保持者としての信用度向上
投資家や企業の意思決定をサポートする役割を担うため、CMA資格は**「プロフェッショナルな金融知識を持つ証」**となる。
3. 転職・昇進に有利
CMA資格は金融業界での評価が高く、特に証券・資産運用・投資銀行・コンサルティング業界への転職・昇進に有利。
4. CFA(米国証券アナリスト資格)へのステップアップ
CMA資格を取得すると、CFA(Chartered Financial Analyst)の取得を目指しやすくなる。
5. 独立・起業の可能性
投資アドバイザーやファイナンシャルコンサルタントとして独立し、個人投資家向けのアドバイス業務を行うことも可能。
財務・経営系資格一覧
公認会計士
税理士
中小企業診断士
簿記検定
ファイナンシャル・プランニング技能士
証券アナリスト
簿記能力検定
建設業経理検定
経営士
ファイナンシャル・プランナー
実用数学技能検定
DCプランナー
DCアドバイザー
マーケティング・ビジネス実務検定
MBA
不動産証券化協会認定マスター
モーゲージプランナー
銀行業務検定試験
BATIC(国際会計検定)
CPA(米国公認会計士)
米国公認管理会計士
米国税理士(EA)
PMP試験
CISA(公認情報システム監査人)
CIRP(サーティファイド・IRプランナー)
シニアリスクコンサルタント
ITコーディネータ資格認定制度
ファイナンシャル・リスクマネージャ
アクチュアリー資格試験
二種外務員資格試験
CIA(公認内部監査人)
CFA(CFA協会認定証券アナリスト)
ホスピタリティ検定試験
イベント業務管理者
ファシリティマネージャー
PRプランナー資格認定制度
プロジェクトマネジメント資格
VEリーダー認定試験
販売士検定
セールススキル検定試験
セールスレップ資格認定制度
販路コーディネータ資格認定制度
交渉アナリスト
CISM(公認情報セキュリティマネージャー)