流通・小売業における専門知識と実践的なスキルを評価する公的資格試験で、販売・接客技術、販売促進の企画立案、在庫管理、マーケティング、店舗管理など、幅広い知識を習得することができます。
試験は1級から3級まであり、各級のレベルに応じて求められる知識とスキルが異なります。
各級の概要
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1級: 経営に関する高度な知識を持ち、商品計画、マーケティング、経営計画の立案や財務予測など、経営管理において適切な判断ができる人材を目指します。マーケティングの責任者やコンサルタントとして、戦略的に企業経営に関わることが期待されます。
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2級: マーケティングやマーチャンダイジングなど、流通・小売業における高度な専門知識を持ち、販売促進の企画・実行をリードし、店舗や売場を包括的にマネジメントできる人材を目指します。幹部や管理職への昇進条件として活用している企業もあります。
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3級: マーケティングの基本的な考え方や、流通・小売業で必要な基礎知識・技能を理解し、接客や売場づくりなど、販売担当として必要な知識・技術を身につけた人材を目指します。流通・小売業に限らず、BtoCの観点から社員教育に取り入れている卸売業や製造業もあります。
■主催
日本商工会議所
目次
受験資格と難易度
3級(初級)
受験資格
- 特になし(誰でも受験可能)
- 学生や社会人、小売業未経験者でも受験可能
- 接客・販売の基本を学びたい人向け
難易度
- ★☆☆☆☆(入門レベル)
- 公式テキストを学習すれば十分合格可能
- 合格率:約70~80%(比較的高い)
2級(中級)
受験資格
- 特になし(誰でも受験可能)
- 3級を取得していなくても受験可能
- 販売職・流通業の実務経験者向け
- 店長やリーダーを目指す人向け
難易度
- ★★★☆☆(中級レベル)
- 3級よりも実践的な知識が求められる
- 合格率:約50~60%
1級(上級)
受験資格
- 特になし(誰でも受験可能)
- 2級を取得していなくても受験可能
- 販売戦略・経営管理を学びたい方向け
- 流通業の管理職・経営者候補向け
難易度
- ★★★★☆(上級レベル)
- 実務経験があると有利
- 合格率:約30~40%(難易度が高い)
難易度の比較と合格率
資格 | 受験資格 | 試験内容 | 難易度 | 合格率 |
---|---|---|---|---|
3級(初級) | 誰でも受験可能 | 小売業の基礎知識、接客・販売 | ★☆☆☆☆(入門) | 約70~80% |
2級(中級) | 誰でも受験可能 | 販売管理・マーケティング・在庫管理 | ★★★☆☆(中級) | 約50~60% |
1級(上級) | 誰でも受験可能 | 経営戦略・財務管理・人材マネジメント | ★★★★☆(上級) | 約30~40% |
試験内容
3級(初級)
対象者: 販売担当者やこれから小売業に携わる方
試験科目:
- 小売業の類型: 小売業の基本的な種類や特徴
- マーチャンダイジング: 商品計画や仕入れ、在庫管理の基礎
- ストアオペレーション: 店舗運営やレイアウト、接客技術
- マーケティング: 市場調査や販売促進の基本
- 販売・経営管理: 販売計画や人事管理、関連法規
出題形式:
- 各科目20問(正誤問題10問、穴埋め問題10問)の計100問
- 試験時間: 60分
合格基準:
- 全科目の平均得点が70点以上
- かつ、各科目50点以上
2級(中級)
対象者: 現場管理者や店舗マネージャーを目指す方
試験科目:
- 小売業の類型: 小売業の業態別特徴や市場動向
- マーチャンダイジング: 商品戦略、価格設定、在庫の最適化
- ストアオペレーション: 効率的な店舗運営、人材配置、サービス向上策
- マーケティング: ターゲット市場の分析、プロモーション戦略
- 販売・経営管理: 財務管理、労務管理、法的知識
出題形式:
- 各科目20問(正誤問題10問、穴埋め問題10問)の計100問
- 試験時間: 70分
合格基準:
- 全科目の平均得点が70点以上
- かつ、各科目50点以上
1級(上級)
対象者: 経営者やマーケティング責任者、コンサルタントを目指す方
試験科目:
- 小売業の類型: 業界全体の動向分析、業態革新
- マーチャンダイジング: 高度な商品計画、収益管理
- ストアオペレーション: 組織運営、リーダーシップ、リスクマネジメント
- マーケティング: 戦略的マーケティング、ブランド構築
- 販売・経営管理: 経営戦略立案、財務分析、法務
出題形式:
- 各科目20問(記述式穴埋め問題10問、択一式穴埋め問題10問)の計100問
- 試験時間: 90分
合格基準:
- 各科目70点以上
試験対策
3級(初級)試験対策
試験内容
- 小売業の類型(小売業の業態・特徴・市場動向)
- マーチャンダイジング(商品計画・仕入れ・在庫管理)
- ストアオペレーション(売場管理・接客技術・レジ業務)
- マーケティング(市場調査・販売促進・広告戦略)
- 販売・経営管理(販売計画・人材管理・労務管理)
対策ポイント
1. 公式テキストを熟読する
- 「販売士検定3級 公式テキスト」を使用し、各科目の基礎知識を学習。
- ポイントをノートにまとめ、各章の重要用語を整理する。
2. 過去問題や模擬試験を解く
- 日本商工会議所の公式問題集や販売士検定向けの模擬試験を活用。
- 1問ごとに「なぜこの答えなのか?」を考えながら解答する。
3. 実際の小売業の事例を学ぶ
- スーパー、コンビニ、百貨店などを観察し、販売戦略を考察する。
- チラシやPOP広告の内容を分析し、販売促進の仕組みを理解する。
難易度
- ★☆☆☆☆(入門レベル)
- 公式テキストと過去問を繰り返せば合格可能。
2級(中級)試験対策
試験内容
- 小売業の類型(小売業の戦略・市場動向・競争分析)
- マーチャンダイジング(商品構成・価格戦略・在庫最適化)
- ストアオペレーション(店舗運営・顧客対応・クレーム対応)
- マーケティング(ターゲット市場・販売促進計画・広告手法)
- 販売・経営管理(財務管理・労務管理・経営計画)
対策ポイント
1. 公式テキストを熟読し、実務的な視点を持つ
- 販売戦略や商品管理の知識を深めるため、実務に関連付けながら学習する。
- 「販売管理」や「在庫管理」の計算問題を解き、数値分析力を養う。
2. 記述問題に備える
- 2級は記述式問題が出題されるため、「要点を簡潔にまとめる」練習をする。
- 「この問題の答えは○○」ではなく、「なぜそうなるのか」を説明できるようにする。
3. 実際の店舗運営を意識する
- 自分が働いている店舗、または利用する店舗の売場レイアウトや販売促進を分析。
- 店舗の「売れる仕組み」を意識しながら、学習内容と結びつける。
4. 過去問題を解く
- 出題傾向を把握し、苦手な分野を重点的に復習。
- 実際の試験形式に慣れるために模擬試験を繰り返し解く。
難易度
- ★★★☆☆(中級レベル)
- 実務経験があると理解しやすいが、初学者も十分対策すれば合格可能。
1級(上級)試験対策
試験内容
- 小売業の類型(業界全体の動向分析・競争戦略)
- マーチャンダイジング(高度な商品計画・収益管理)
- ストアオペレーション(組織運営・リーダーシップ・危機管理)
- マーケティング(ブランド構築・消費者行動分析)
- 販売・経営管理(経営戦略・財務分析・組織マネジメント)
対策ポイント
1. 公式テキストを熟読し、実務に応用する
- 1級では「実践的な経営知識」が問われるため、ただ暗記するのではなく、実際の経営判断にどう活かせるかを考えながら学習する。
- 事例分析を行い、「この企業はなぜ成功したのか?」を考える。
2. 記述問題・論述問題の対策
- 1級では論述形式の問題が含まれるため、文章で説明できるようにする。
- 「店舗の売上を伸ばすには?」などのテーマについて、3~5行で簡潔に説明する練習を行う。
3. 経営戦略やマーケティングの実践知識を深める
- 経営戦略書籍やマーケティング関連の本を活用し、知識を補強。
- Harvard Business Reviewなどの経営事例を読む。
4. 過去問題・模擬試験を徹底的に解く
- 実際の試験と同じ環境で時間を測りながら解く。
- 出題傾向を把握し、論述問題の回答パターンを確立する。
難易度
- ★★★★☆(上級レベル)
- 経営視点が求められ、論述対策が必須。
共通の試験対策
1. 公式テキストを中心に学習
- 公式テキストが試験範囲を網羅しているため、基礎から応用まで対応可能。
2. 過去問題・模擬試験を活用
- 出題傾向を把握し、繰り返し解くことで理解を深める。
- 時間配分を意識して解答する練習をする。
3. 実務とリンクさせる
- 実際の店舗や企業の販売戦略を観察し、「なぜこの方法を採用しているのか?」を考える。
4. 記述・論述問題の対策
- 2級・1級は記述式問題があるため、要点を簡潔にまとめる練習をする。
- 実際の小売業の事例を活用し、論理的に説明できるようにする。
取得後に出来ること
企業でのキャリアアップ
3級(初級)
- 接客・販売スタッフとして即戦力になる
- 商品知識、接客スキル、売場管理の基礎を習得
- 販売職やサービス業の基礎スキルとして評価される
- 販売促進活動のスキルを活かす
- 店頭POP、ディスプレイ、セールスプロモーションの企画ができる
- クレーム対応がスムーズになる
- 顧客対応の基礎を学び、問題解決力が向上
2級(中級)
- 店長・店舗マネージャーに昇進
- スタッフの指導、売場管理、売上向上施策を担当
- 在庫管理・発注の最適化
- 在庫回転率を改善し、ロスを削減
- 販売戦略を立案
- 市場調査をもとにターゲット層を分析し、効果的な販促を実施
1級(上級)
- 経営層・管理職として活躍
- 経営戦略の立案、人材マネジメント、マーケティング戦略を策定
- 企業の利益最大化に貢献
- KPI管理、売上分析、コスト削減の手法を活かす
- 新規事業・店舗開発に携わる
- 出店計画、フランチャイズ展開、商圏分析を実施
転職・就職に有利
販売職・小売業界
- 大手スーパー、百貨店、家電量販店、ドラッグストアなど、小売業の企業で高評価
- 販売職の昇進・昇格要件として認定している企業も多い
メーカー・卸売業
- 営業職・マーケティング職に活かせる
- 取引先(小売店)への提案力が向上
- 販売データをもとに、売上向上の戦略を策定できる
金融・コンサル業界
- 商業施設向けの融資や経営コンサルに活用
- 店舗経営の知識があることで、流通業向けの営業・融資提案がスムーズになる
外資系企業
- 海外ブランドの日本市場展開に貢献
- マーチャンダイジングや店舗運営のノウハウを活かし、外資系ブランドの日本市場適応を支援
独立・起業に活かせる
自分の店舗を持つ
- 小売業・飲食店を開業
- 商品選定、販売戦略、在庫管理などを実践的に活用できる
- ECサイト・ネットショップの運営
- オンラインマーケティングや在庫管理の知識を活かし、ECサイト運営ができる
コンサルタントとして活躍
- 流通・小売業向けのアドバイザー
- 店舗の売上向上、在庫管理、集客戦略の立案ができる
- 販促・ブランディングの専門家
- 小売店向けのPR戦略を企画・実行する
小売業以外にも活かせる
飲食業
- 売上管理・マーケティング戦略に活用
- フードビジネスの店舗経営にも役立つ
- 顧客満足度向上のための施策を企画
- 接客・販売促進のノウハウを活かせる
観光・ホテル業
- お土産ショップ・物販事業の運営
- 効果的な商品配置や接客の知識を活用
- 宿泊プランやレストランの販売戦略
- 販売促進の知識を活かし、観光客向けの売上向上策を立案
資格者ネットワークを活用
販売士資格の更新制度
- 5年ごとの更新で、最新の流通・マーケティング知識を学べる
販売士資格者の交流会や勉強会
- 流通・小売業界の情報交換の場として活用
- 販売士の資格を持つことで、業界内での信頼性が向上
販売士検定取得後のキャリアパス
取得級 | 活用できるキャリア | 具体的な職種 |
---|---|---|
3級(初級) | 販売の基礎を習得し、即戦力として活躍 | 販売員、接客スタッフ、店頭販売 |
2級(中級) | 店舗管理・売上管理のスキルを活かす | 店長、店舗マネージャー、マーケティング担当 |
1級(上級) | 経営戦略・財務管理を活かし、管理職へ | 経営者、流通コンサルタント、営業企画 |
おすすめの講習、教材
教材
講座
財務・経営系資格一覧
公認会計士
税理士
中小企業診断士
簿記検定
ファイナンシャル・プランニング技能士
証券アナリスト
簿記能力検定
建設業経理検定
経営士
ファイナンシャル・プランナー
実用数学技能検定
DCプランナー
DCアドバイザー
マーケティング・ビジネス実務検定
MBA
不動産証券化協会認定マスター
モーゲージプランナー
銀行業務検定試験
BATIC(国際会計検定)
CPA(米国公認会計士)
米国公認管理会計士
米国税理士(EA)
PMP試験
CISA(公認情報システム監査人)
CIRP(サーティファイド・IRプランナー)
シニアリスクコンサルタント
ITコーディネータ資格認定制度
ファイナンシャル・リスクマネージャ
アクチュアリー資格試験
二種外務員資格試験
CIA(公認内部監査人)
CFA(CFA協会認定証券アナリスト)
ホスピタリティ検定試験
イベント業務管理者
ファシリティマネージャー
PRプランナー資格認定制度
プロジェクトマネジメント資格
VEリーダー認定試験
販売士検定
セールススキル検定試験
セールスレップ資格認定制度
販路コーディネータ資格認定制度
交渉アナリスト
CISM(公認情報セキュリティマネージャー)