電気工事施行管理技士

電気工事の工程、安全、品質管理を行うための資格で一定以上の規模の工事を請け負うためには必要不可欠な資格です。

電気工事の施工に関する技術的な管理を行う専門職で、公共工事や民間工事において施工の計画・管理・監督を行うために必要とされ、日本国内で電気設備工事に従事する多くの技術者が取得を目指します

【資格の種類】

電気工事施工管理技士には以下の2種類があります。

  1. 1級電気工事施工管理技士

    • 大規模工事を含むすべての電気工事の施工管理が可能。
    • 主任技術者や監理技術者として現場を管理する役割を持つ。
  2. 2級電気工事施工管理技士

    • 主に中規模以下の工事で主任技術者として施工管理が可能。
    • 監理技術者としての資格は持たない。

主催
(財)建設業振興基金

受験資格と難易度

1. 受験資格

(1) 1級電気工事施工管理技士の受験資格

最終学歴 専攻 実務経験年数
大学・高専(指定学科) 電気・電子・建築関連 3年以上
短大・専門学校(指定学科) 電気・電子・建築関連 5年以上
高校(指定学科) 電気・電子・建築関連 10年以上
上記以外の学歴・専攻 無指定 15年以上

(2) 2級電気工事施工管理技士の受験資格

最終学歴 専攻 実務経験年数
大学・高専(指定学科) 電気・電子・建築関連 1年以上
短大・専門学校(指定学科) 電気・電子・建築関連 3年以上
高校(指定学科) 電気・電子・建築関連 5年以上
上記以外の学歴・専攻 無指定 8年以上

2. 難易度と合格率

電気工事施工管理技士試験は、**第一次検定(学科試験)第二次検定(実地試験)**に分かれており、両方に合格することで資格が取得できます。

資格種類 難易度 第一次検定合格率 第二次検定合格率 総合合格率
1級 ★★★★☆ 約40〜50% 約30〜40% 約25〜35%
2級 ★★★☆☆ 約50〜60% 約45〜55% 約40〜50%

難易度の特徴:

  • 1級:

    • 大規模工事管理や法規の詳細まで問われるため、難易度が高め。
    • 実地試験では、現場経験を基にした記述問題が難関。
  • 2級:

    • 中小規模工事が対象で、比較的実務経験が少ない受験者向け。
    • 学科試験は基本的な施工管理知識が中心で、合格率も高め。

3. 難易度別の試験内容比較

試験科目 1級の難易度 2級の難易度 内容の違い
学科試験(第一次検定) 高め 普通 1級は法規や大規模工事の問題が多い
実地試験(第二次検定) 非常に高い やや難しい 1級は現場管理経験を活かした記述問題が中心

試験内容

第一次検定(学科試験)と第二次検定(実地試験)で構成されます。
資格は1級と2級に分かれ、出題範囲は共通部分もありますが、1級ではより高度な施工管理知識が求められます。

1. 試験の構成

試験区分 試験内容 出題形式 試験時間 合格基準
第一次検定 学科試験(筆記) 択一式(四択) 2時間30分 60%以上
第二次検定 実地試験(記述式・論述問題) 記述式 2時間 60%以上

2. 第一次検定(学科試験)の内容

(1) 試験概要

  • 問題数: 約50問
  • 出題形式: 択一式(四択問題)
  • 合格基準: 60%以上の正答率

(2) 出題分野と詳細内容

出題分野 主な出題内容
電気工学基礎 オームの法則、電力計算、電圧降下計算、短絡電流計算
電気設備施工技術 配線設計、施工方法、盤類の設置方法、電線・ケーブルの選定
工程管理 工事工程表の作成、作業順序の決定、納期管理方法
品質管理 施工精度確保のための検査手法、試験方法、施工品質保証
安全管理 労働安全衛生法、感電防止策、作業場所の危険予知
建設業法・関連法規 建設業法、電気工事士法、消防法、労働基準法の基礎知識

3. 第二次検定(実地試験)の内容

(1) 試験概要

  • 出題形式: 記述式(文章・図面記述問題)
  • 試験時間: 2時間
  • 合格基準: 60%以上の得点

(2) 出題分野と詳細内容

出題分野 主な出題内容
施工経験記述 自身の現場経験を基にした施工計画、安全管理、トラブル対応の記述問題
施工計画 工事の手順、工程表作成、作業工程の順序に関する問題
品質管理 品質不良時の対策、施工中の品質確保手段
安全管理 災害防止計画、現場での安全対策、感電事故防止策
図面問題・配線図読解 配線図や電気設備図からの問題、施工方法選択問題

試験対策

第一次検定(学科試験)第二次検定(実地試験)**の両方を計画的に対策する必要があります。
ここでは、等級別(1級・2級)および科目別に、合格に直結する対策方法を詳しく解説します。

1. 試験対策の全体スケジュール

(1) 学習開始の目安

  • 1級: 試験日の約6か月前から開始
  • 2級: 試験日の約4か月前から開始

(2) 学習スケジュール(例:1級受験の場合)

期間 学習内容
6〜4か月前 基礎知識の習得(電気工学基礎・施工方法・法規)
4〜2か月前 過去問題演習、計算問題の強化
2〜1か月前 模擬試験、実地試験の記述練習
直前1か月 弱点補強、過去問の再確認、時間配分の最終調整

2. 第一次検定(学科試験)対策

(1) 学習のポイント

出題分野 学習方法
電気工学基礎 オームの法則、電力計算を繰り返し演習。公式を丸暗記し、計算練習を毎日実施。
電気設備施工技術 配線図を見ながら実際に書き込み練習。過去問で施工方法の出題傾向を把握。
工程・品質管理 工程表の読み取り練習、品質不良事例の対処法をまとめる。
安全管理 労働安全衛生法のポイントを暗記し、過去問で確認。
建設業法・法規 罰則規定や現場管理義務を表にまとめて覚える。

(2) 効果的な学習方法

  • 過去問を最低5年分以上解く
  • 計算問題は公式をノートにまとめ、反復練習
  • 用語問題は暗記カードを作成して反復学習
  • 実務経験者は実際の現場図面で練習すると効果大

(3) 学科試験の模擬試験活用法

  • 試験時間(2時間30分)を厳守して練習
  • 制限時間内で50問を解き、見直し時間を確保
  • 目標正答率80%以上で本番に挑む

3. 第二次検定(実地試験)対策

(1) 実地試験の重要ポイント

出題分野 対策方法
施工経験記述 実務経験を3つ程度まとめ、トラブル事例と対策も用意。
施工計画 実際の工程表作成練習。作業順序の理由を説明できるようにする。
品質・安全管理 品質不良時の対処法を事例別にまとめ、具体的対策を記述。
図面問題・配線読解 配線図を繰り返し読み取り、必要な材料・工数を迅速に算出。

(2) 記述式問題対策のコツ

  • 「結論 → 理由 → 具体例」の構成で記述
  • 字数制限に注意し、簡潔にまとめる練習を繰り返す
  • 施工経験を基に、課題解決力をアピールする内容を意識

(3) 図面問題対策

  • 図面記号の意味を確実に暗記
  • 材料数量の算出練習を繰り返す
  • 間違えやすい部分(スイッチ回路、接地)を重点的に復習

取得後に出来ること

取得すると、電気工事における施工管理の責任者として幅広い業務に従事できます。

資格には1級と2級があり、管理できる工事規模や業務範囲が異なります。

1. 取得後にできること(資格別)

(1) 1級電気工事施工管理技士取得後にできること

業務内容 具体的な業務例
監理技術者としての業務 大規模建物(オフィスビル、商業施設、公共施設)の施工管理
現場代理人としての業務 発注者との打ち合わせ、工事全体の管理業務
特定建設業の現場管理 監理技術者として高額・大規模工事を担当
施工計画の作成・実行 工程表作成、作業手順書作成、品質管理計画の立案
安全管理業務 作業員の安全確保、作業現場の危険予知活動
品質・原価・工程管理 工事費用の管理、納期管理、施工不良の改善
取得後のメリット

監理技術者として特定建設業で活躍可能
大規模案件での責任者ポジションを獲得
資格手当や役職手当で年収アップが期待

(2) 2級電気工事施工管理技士取得後にできること

業務内容 具体的な業務例
主任技術者としての業務 小規模施設や住宅の電気設備工事管理
工事現場の進捗管理 工事の進行確認、作業員への指示
施工計画・見積作成 工事スケジュール作成、材料・工数の算出
安全・品質管理 作業ミス防止、現場での安全確認
発注者との打ち合わせ 工事内容説明、進捗報告
取得後のメリット

現場での管理職に就きやすくなる
中小規模工事の責任者として活躍可能
工事受注時に有利(公共工事の入札要件を満たす)

2. 活躍できる業界と職種

業界 職種・役割
建設会社 電気工事現場監督、施工管理者
電気設備会社 主任技術者、監理技術者
製造・工場設備業 設備保全担当、動力設備の施工管理
官公庁・自治体 公共施設の電気設備工事監督
再生可能エネルギー事業 太陽光発電所や風力発電施設の工事管理
商業施設・オフィスビル 照明・空調設備の設置・保守管理

3. 収入・キャリアアップに与える影響

取得資格 想定年収 メリット
2級取得 400〜550万円 一般建設業の主任技術者として活躍、資格手当あり
1級取得 600〜800万円 大規模工事の責任者として活躍、監理技術者としての登録可能
1級+実務経験 800〜1000万円以上 現場代理人・管理職ポスト獲得、公共工事の入札参加が有利

4. 資格取得後のキャリアパス

キャリア段階 役職・ポジション 具体的な業務内容
資格取得直後 主任技術者(2級)、現場リーダー 小規模工事の進捗管理、品質・安全管理
実務経験3〜5年 監理技術者(1級)、現場代理人 工事全体の管理、発注者との折衝、工事計画立案
実務経験10年〜 プロジェクトマネージャー、部門管理者 複数現場の統括管理、人材育成、原価・工程全体管理

5. 独立・フリーランスでの活用

資格取得後は、独立してフリーランスで活躍する道もあります。

  • 個人事業主として電気工事請負が可能
  • 中小企業からの受注で安定収入確保
  • 年間報酬1000万円超も狙える(大規模案件参加時)

6. 公共工事・入札での活用

  • 1級取得者は公共事業の入札に必要な要件を満たせる
  • 監理技術者として国・自治体からの工事案件を受注可能
  • 公共工事案件の安定性と高報酬が魅力

7. 資格取得後のスキルアップ・上位資格

関連資格 取得後にできること
電気主任技術者 高圧設備管理や電力供給施設の維持管理が可能
建築設備士 建物全体の設備設計・管理ができる
監理技術者資格者証(1級取得後) 特定建設業での現場責任者として業務遂行が可能
第1種電気工事士 高圧設備の施工・保守ができ、より幅広い業務に対応

8. 実際の活用事例

事例1: 2級取得後のキャリアアップ(30代前半)

  • 工務店で現場リーダーとして住宅電気工事を担当
  • 年収450万円 → 550万円に上昇
  • 小規模工事から商業施設工事へ業務範囲が拡大

事例2: 1級取得後に管理職へ昇進(40代前半)

  • 大手建設会社で現場代理人として大規模工事を担当
  • 年収600万円 → 750万円へ
  • 公共工事案件も受注し、会社への貢献度向上

事例3: フリーランスで独立(50代前半)

  • 1級取得後に独立し、年間1000万円超の報酬を実現
  • 中小企業の工事案件を安定的に受注
  • 地域密着型で信頼を築き、長期的な案件が増加

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