1970年代にアメリカで生まれた心理学的アプローチで、「思考(Neuro)」「言語(Linguistic)」「行動パターン(Programming)」の関係を分析・改善する手法です。特にコミュニケーション、自己啓発、目標達成、人間関係の改善に使われています。
これは、NLPの基礎的なスキルと知識を修得した人に与えられる初級資格です。NLPを活用して、自分自身や他人の行動パターン、感情、考え方などにアプローチできるようになります。
目次
受験資格と難易度
受験資格
学歴・年齢などの制限はなし
特別な学歴や資格、年齢制限はありません。
誰でも参加・受講することが可能です。
事前の知識も不要
心理学やコーチングの知識がなくても受講可能です。
講座の中で一から丁寧に指導されます。
ただし「受講」が必須
NLPプラクティショナー資格は、認定された講座を修了することが必須条件です。
試験だけで取得する形式ではなく、トレーナーのもとでの実践的なトレーニングが前提となっています。
難易度
試験のような筆記試験は基本的にない
一般的には、「筆記試験」や「合格点」がある資格試験ではありません。
トレーナーが、受講態度・理解度・実践力を総合的に見て認定する形式です。
難易度は「易しめ」だが、実践が多い
知識よりも、「実践」と「体験」に重きを置いた内容です。
そのため、実際に参加して体感し、練習する意欲があれば十分に取得可能です。
試験内容
筆記試験ではなく「実技審査」が中心
The Society of NLPの認定プログラムでは、いわゆる「ペーパーテスト」は基本的に行われません。
講座期間中に行われる実践的な演習・ワーク・ロールプレイングを通じて、以下の観点で審査が行われます。
審査の主なポイント
NLPの基本スキルの理解と実践
- ラポール(信頼関係の構築)
- アンカーリング(感情状態の誘導)
- サブモダリティ(感覚の変化による心理操作)
- リフレーミング(視点の変化による問題解決)
- モデリング(成功者の行動・思考の模倣)
各スキルを実際にペアワークやグループワークで行い、理解度と応用力を確認されます。
コミュニケーション能力
- 相手の反応を観察できるか
- 言葉以外の情報(非言語メッセージ)を読み取れるか
- 柔軟に対応できるか
単にスキルを使うだけでなく、実際の人間関係の中で自然に使えるかが評価されます。
セルフワーク(自己への応用)
- 自分自身に対してNLP技法を使えるか
- 自己理解や感情コントロールの実践ができているか
これは、自己成長を目的としたNLPらしい特徴です。
審査の方法と流れ
・トレーナーによる観察
トレーナー(講師)は、受講者のワークや態度を講座中ずっと観察しています。
ワークに対する取り組み方、理解度、質問への対応などを見て、合否を判断します。
・最終プレゼンテーション(ある講座で実施)
一部のスクールでは、講座の最後に短いプレゼンテーションを行い、学んだことのまとめや実践例を共有します。これも認定の材料になります。
合格基準と再受講について
- 明確な「合格点」ではなく、トレーナーの判断によって認定されます。
- 不合格になることは稀ですが、理解不足や態度に問題がある場合は再受講を求められることもあります。
- ただし、フォロー体制が整っており、多くの講座では再受講無料や割引制度があります。
試験対策
試験対策の基本方針
「合格する」ための勉強ではなく、「身につける」ための練習が大切
NLPプラクティショナー資格は、暗記や筆記試験ではなく、実践と体感を通じて評価されるスタイルです。
そのため、以下のような「体験型の練習」や「復習」が、合格に直結します。
実践的な試験対策
1. 各スキルを自分の言葉で説明できるようにする
たとえば以下のようなNLP技法について、次の2つの観点で練習しましょう:
- 理論的に理解できているか(なぜそのスキルが有効なのか)
- 実際の例や体験を使って説明できるか
2. 実際にペアワークを練習する
講座では、他の受講者との「ペアワーク」や「ロールプレイ」が中心です。
普段から以下を意識して練習しましょう:
- 相手の目線や姿勢、呼吸に合わせてラポールを築く
- 相手の言葉の使い方(視覚・聴覚・体感覚)を観察する
- 相手の課題に対して、どのNLP技法を使うか考える
3. トレーナーのデモをしっかり観察する
講師(トレーナー)が行うデモンストレーションは、最も効果的な学びのチャンスです。
- どの順番でスキルを使っているか
- どんな言葉で相手に気づきを与えているか
- 非言語的な対応(表情・ジェスチャー・声のトーン)など
4. 自分にもNLPを使ってみる(セルフワーク)
「技術を自分に応用する」ことも重要です。
感情コントロール、モチベーション向上、不安の軽減など、日常の中で意識的に使うことで、理解が深まります。
補助的な学習法
NLPの書籍を読む
事前・事後の理解を深めるために、以下のような日本語書籍が役立ちます:
- 『使えるNLP』苫米地英人 著
- 『NLPの教科書』長谷川千波 著
- 『実践NLPトレーニング』リチャード・バンドラー 著(やや上級)
講座の録音・録画を見直す(許可がある場合)
多くの講座では、自分用に録音・録画が許可されている場合があります。復習に最適です。
メンタル面の対策
- 失敗を恐れず、積極的にワークに参加することが最大の学びです。
- 「完璧」を目指すよりも、「やってみる姿勢」が大切です。
- トレーナーは「できているか」よりも「学ぶ姿勢」を重視します。
取得後に出来ること
自己理解と感情コントロールができるようになる
・ネガティブ感情の切り替え
NLPのスキルを使って、不安・緊張・怒りなどの感情をコントロールしやすくなります。
・モチベーションの維持
自分の「やる気スイッチ」を見つけ、必要な場面で引き出せるようになります。
コミュニケーション能力の向上
・相手のタイプに合わせた話し方
視覚・聴覚・体感覚の使い方から、相手の思考スタイルを見抜いて対応ができます。
・ラポール(信頼関係)の構築
職場や家庭、人間関係でスムーズな信頼関係を築けるようになります。
コーチング・カウンセリング・セラピーに活用
・クライアントとの対話の質が向上
コーチングやカウンセリングの場面で、NLPの言語技法(メタモデル・ミルトンモデル)を使い、深い気づきや行動変容を促せます。
・セッションの幅が広がる
アンカーリングやタイムラインなどの手法で、悩みの根本にアプローチできるようになります。
ビジネス・営業・プレゼンテーションに応用
・説得力のあるプレゼン
言語の使い方や相手のタイプに合わせた話法で、納得感ある提案ができるようになります。
・営業トークの改善
相手のニーズや価値観を自然に引き出し、クロージングに導く流れがスムーズになります。
教育・人材育成に活用
・部下指導や生徒対応に
相手のモチベーションを引き出す声がけや、目標達成への導き方にNLPを使えます。
・保護者対応やチームづくりにも
ラポールや視点の切り替えによって、感情的な対立や誤解を減らせます。
セルフブランディングや副業への展開
・NLPコーチやセラピストとして活動開始
個人セッションやオンライン講座など、副業・起業の第一歩として活かせます(※活動の自由度は講座団体や講師の方針による)
・ブログ、SNS、書籍執筆などの発信
NLPの知識をベースに情報発信を行い、ファンを増やすことも可能です。
上位資格へのステップアップ
・NLPマスタープラクティショナー
さらに高度なスキルや「無意識レベル」へのアプローチ技術を学べます。
・NLPトレーナー
講座を開講して教える立場になることも可能です(条件あり)。
その他資格一覧
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