ACT

アメリカの大学、短大進学を希望する高校生を対象にした学力テストです。留学時にこのスコアを求められる。

主催
ACT,Inc

受験資格と難易度

受験資格

ACTには特別な受験資格の制限はなく、誰でも受験できます。ただし、主にアメリカの大学進学を目指す**高校生(10年生~12年生、日本の高校1年~3年生)**が受験する試験です。

受験資格のポイント

  • 年齢制限なし(高校生が一般的だが、大人も受験可能)
  • 学歴の制限なし(高校在学中でなくても受験可能)
  • 受験回数の制限なし(何度でも受験可能)

難易度

ACTは、アメリカの大学進学を目指す高校生向けの試験ですが、日本の大学入試とは異なる形式であるため、日本人受験者にとっては英語のスピードと科学セクションの難しさが特徴的です。

ACTの難易度(セクション別)

1. 英語(English)
  • 難易度:中~高
  • 難しいポイント:
    • 問題数が多い(45分で75問 → 1問あたり36秒で解く必要がある)
    • 細かい文法ルールやライティングの編集スキルが求められる
2. 数学(Mathematics)
  • 難易度:中~高(SATより難しい)
  • 難しいポイント:
    • 三角法(トリゴノメトリー)や行列の計算が含まれる(SATにはない)
    • 問題の難易度が徐々に上がる(後半は難問が増える)
    • 電卓使用可だが、時間管理が重要
3. 読解(Reading)
  • 難易度:高(特に日本人にとって難関)
  • 難しいポイント:
    • 35分で40問を解く必要がある(1問あたり52秒)
    • 専門的なテーマ(心理学、歴史、科学など)に関する長文が多い
    • 英語の速読力と要点把握能力が求められる
4. 科学(Science)
  • 難易度:高(特に非英語圏の受験者には難しい)
  • 難しいポイント:
    • 科学的な知識よりもデータ解釈能力が求められる
    • グラフ・表のデータを素早く読み取る能力が必要
    • 科学的な論理的思考(仮説・証拠・結論)が問われる
5. ライティング(Writing)【オプション】
  • 難易度:中
  • 難しいポイント:
    • 制限時間が短く、構成力と英語力が問われる
    • 文章構成(序論・本論・結論)の明確さが重要

ACTのスコア分布と難易度の目安

スコア 難易度 受験者の順位(%) 目指せる大学のレベル
32~36点 非常に難しい 上位10% ハーバード、スタンフォード、MITなどのトップ校
27~31点 難しい 上位25% カリフォルニア大学(UC系)、ミシガン大学など
22~26点 やや難しい 上位50% 州立大学、一般的なリベラルアーツカレッジ
18~21点 普通 下位50% 一部の州立大学やコミュニティカレッジ
17点以下 易しい 下位25% 入学要件が緩い大学
  • ハーバードやスタンフォードを狙うなら32点以上が必要
  • 州立大学なら22点~26点が目安
  • 18点以下だと入学できる大学が限られる

試験内容

「英語」「数学」「読解」「科学」「ライティング(オプション)」**の5つのセクションで構成されています。

  • 試験時間: 約3時間(ライティングを含めると約3時間40分)
  • スコア範囲: 1~36点(各セクションのスコアの平均)
  • 試験方式: マークシート式(選択問題)

それぞれのセクションについて詳しく解説します。

英語(English)

試験時間: 45分
問題数: 75問

出題内容

出題形式 内容 重点ポイント
文法・構文(Usage & Mechanics) 文法、句読法(カンマ、ピリオドの使い方) 主語と動詞の一致、代名詞の使い方
文章の構成・流れ(Rhetorical Skills) 文のつながりや文章の明瞭性を改善 論理的な流れ、適切な表現の選択

数学(Mathematics)

試験時間: 60分
問題数: 60問
電卓使用: 可能

出題内容

出題範囲 内容 重点ポイント
初等数学(Pre-Algebra) 四則演算、整数の性質、小数・分数 計算の正確性
初級代数(Elementary Algebra) 1次方程式、不等式、指数法則 基本的な代数の知識
中級代数(Intermediate Algebra) 2次方程式、対数、行列 SATよりやや高度
幾何(Coordinate & Plane Geometry) 三角形、円、三角比 三角関数の理解が重要
三角法(Trigonometry) サイン・コサイン・タンジェント、単位円 SATにはない難易度の高い問題

読解(Reading)

試験時間: 35分
問題数: 40問

出題内容

4つの異なるジャンルの長文が出題され、それぞれに10問の問題がある。

出題ジャンル 内容
文学的フィクション(Literary Narrative) 小説や短編からの抜粋
社会科学(Social Science) 歴史・政治・心理学などの学術記事
人文科学(Humanities) 哲学・芸術・文学などのエッセイ
自然科学(Natural Science) 生物・化学・物理学に関する説明文

科学(Science)

試験時間: 35分
問題数: 40問

出題内容

出題形式 内容
データ表現(Data Representation) グラフや表の情報を読み取る
研究要約(Research Summaries) 実験手順と結果を分析する
相対的見解(Conflicting Viewpoints) 異なる科学的意見を比較する

ライティング(Writing)【オプション】

試験時間: 40分
問題数: 1問(エッセイ)

  • テンプレートを活用し、序論・本論・結論を明確にする
  • 論理的な構成を意識して書く

試験対策

ACTの全体的な勉強計画

1. 目標スコアを設定する

  • トップ大学(ハーバード、スタンフォード、MITなど)32~36点
  • 上位大学(カリフォルニア大学、ミシガン大学など)27~31点
  • 中堅大学(州立大学、リベラルアーツカレッジなど)22~26点
  • 合格最低ライン18点以上

2. 必要な勉強時間の目安

目標スコア 必要な勉強時間(目安)
32~36点 150~200時間
27~31点 100~150時間
22~26点 50~100時間

1日 2~3時間 × 2~6ヶ月 の勉強が理想です。

3. 公式問題集 & 模試を活用

教材名 特徴
The Official ACT Prep Guide 公式問題集(必須)
ACT Online Prep オンライン模試付き
Barron’s ACT 詳細な解説つき
Princeton Review ACT Prep 戦略的な対策を学べる

各セクションの対策

1. 英語(English)の対策

試験の特徴
  • 75問を45分で解答(1問あたり36秒)
  • 文法・句読法・文章構成に関する問題
対策ポイント
  1. 英文法を徹底的に復習(時制、代名詞の一致、修飾語の位置など)
  2. 公式問題集を解いて、文法パターンを把握
  3. 時間管理を意識し、長文の構成問題は後回しにする

2. 数学(Mathematics)の対策

試験の特徴
  • 60問を60分で解答(1問1分)
  • 三角法・行列・指数対数など、SATより難易度が高い問題を含む
  • 電卓使用可
対策ポイント
  1. 公式をすべて覚える(三角関数、指数法則、確率・統計など)
  2. 電卓の使い方をマスターし、計算スピードを上げる
  3. 難易度の低い問題を確実に解き、高得点を狙う(問題は難易度順に並んでいる)

3. 読解(Reading)の対策

試験の特徴
  • 40問を35分で解答(1問あたり52秒)
  • 文学・社会科学・人文科学・自然科学の4つの長文が出題
対策ポイント
  1. 速読力を鍛える(The New York Times, The Atlanticを読む)
  2. 各パラグラフの要点を素早く把握する練習
  3. 解答時間を短縮するため、設問を先に読む

4. 科学(Science)の対策

試験の特徴
  • 40問を35分で解答(1問あたり52秒)
  • 科学的な知識よりもデータ解釈・グラフ分析能力が重要
対策ポイント
  1. 過去問を解いて、データ分析のスピードを上げる
  2. グラフ・表を素早く読む練習をする
  3. 不要な情報を切り捨て、重要なデータを見極めるスキルを磨く

5. ライティング(Writing)の対策【オプション】

試験の特徴
  • 1つのテーマについて40分でエッセイを書く
  • 3つの異なる視点を比較し、自分の立場を論じる
対策ポイント
  1. テンプレートを活用し、序論・本論・結論を明確にする
  2. 論理的な構成を意識して書く
  3. 過去問を使って練習し、フィードバックをもらう

実践練習 & 時間管理

1. 本番と同じ条件で模試を受ける

模試の種類 特徴
ACT Prep(公式模試) 本番と同じ形式で受験できる
Manhattan ACT模試 解説が充実
  • 目安として 「本番1ヶ月前」から週1回は模試を受ける
  • 模試の結果から 弱点を特定し、重点的に復習する

2. 時間配分を意識する

セクション 1問あたりの時間
英語 36秒
数学 1分
読解 52秒
科学 52秒
ライティング 40分(エッセイ1本)
  • 数学・科学は計算スピードを上げる
  • 読解はスキミング(要点を素早く読む)を活用

取得後に出来ること

アメリカの大学への進学

1. アメリカの大学入学要件として利用

ACTスコアは、アメリカの4000以上の大学で入学審査の基準として使用されています。
特に以下の大学では、ACTのスコアが重要な評価基準になります。

トップ大学(ACTスコア目安:32~36点)
  • ハーバード大学(Harvard University)
  • スタンフォード大学(Stanford University)
  • マサチューセッツ工科大学(MIT)
  • カリフォルニア大学バークレー校(UC Berkeley)
  • シカゴ大学(University of Chicago)
上位大学(ACTスコア目安:27~31点)
  • ミシガン大学(University of Michigan)
  • カーネギーメロン大学(Carnegie Mellon University)
  • カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)
  • テキサス大学オースティン校(UT Austin)
中堅大学(ACTスコア目安:22~26点)
  • インディアナ大学(Indiana University)
  • オレゴン大学(University of Oregon)
  • アリゾナ州立大学(Arizona State University)

多くの大学では、ACTとSATのどちらかを提出できるため、得意な試験を選ぶことができます。

2. アメリカの大学の奨学金申請

高スコアを取得すると、大学の奨学金を受けるチャンスが増えます。
多くの大学では、ACTスコアとGPAの両方を考慮して奨学金の対象者を決定します。

例えば、以下の大学では、ACTの高スコアに基づく奨学金制度があります。

  • アラバマ大学(The University of Alabama) → ACT 30点以上で授業料の一部免除
  • ミズーリ大学(University of Missouri) → ACT 32点以上で最大$10,000の奨学金
  • オハイオ州立大学(Ohio State University) → ACT 28点以上で奨学金の対象

カナダ・オーストラリアなどの海外大学への進学

ACTはアメリカだけでなく、カナダ・オーストラリア・イギリスなどの一部の大学でも受け入れられています。
特に、カナダの大学ではSATよりもACTを推奨する学校もあります。

ACTスコアを受け付ける主な大学
  • カナダ

    • トロント大学(University of Toronto)
    • ブリティッシュコロンビア大学(UBC)
    • マギル大学(McGill University)
  • オーストラリア

    • シドニー大学(University of Sydney)
    • メルボルン大学(University of Melbourne)
  • イギリス

    • キングス・カレッジ・ロンドン(King’s College London)
    • インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)

イギリスの大学では、ACTスコアのほかにAレベル試験やIB(国際バカロレア)の成績も求められる場合があるので、事前に確認が必要です。

日本国内の大学入試での活用

近年、日本国内の一部の大学でも、ACTスコアを活用した入試制度を導入しています。
特に**「国際系」「英語プログラム」**を提供する大学では、ACTスコアを英語力の証明として評価することがあります。

ACTスコアを活用できる日本の大学
  • 早稲田大学(国際教養学部、政治経済学部)
  • 慶應義塾大学(PEARLプログラム)
  • 上智大学(国際教養学部)
  • 国際基督教大学(ICU)

これらの大学では、TOEFLやIELTSとともに、ACTスコアが評価対象になることがあります。

外資系企業・海外就職での活用

1. 外資系企業へのアピール

ACTのスコアは、特にアメリカ企業や外資系企業の採用時に有利に働く場合があります。
特に以下の業界では、ACTやSATのスコアを評価の一部として考慮することがあります。

  • コンサルティング業界(McKinsey, BCG, Bainなど)
  • 投資銀行・金融業界(Goldman Sachs, JP Morganなど)
  • テクノロジー企業(GAFA)(Google, Amazon, Facebook, Apple)

MBAを取得する前の若手採用では、GMATやGREのスコアの代わりにACTのスコアを評価するケースもあるため、高スコアを持っていると有利になります。

2. 海外就職

海外の企業では、履歴書(CV)にACTスコアを記載することで、学力の証明として使える場合があります。
特に、アメリカ・カナダ・シンガポール・オーストラリアなどでの就職を目指す人にとっては、強みになります。

将来的なMBA進学の準備

ACTのスコアを取得し、アメリカの大学に進学した場合、将来的にMBA(経営学修士)に進む際の基礎力が鍛えられるというメリットがあります。

MBA進学の際には、GMAT(Graduate Management Admission Test)が必要になりますが、ACTで学んだ数学・読解・論理的思考スキルはGMATの試験対策にも役立ちます。

語学系資格一覧

通訳案内士
翻訳実務士資格
JTFほんやく検定
知的財産翻訳検定
TOEIC Bridge
TOEIC
TOEIC Speaking & Writing
ケンブリッジESOL英語検定試験
TOPEC
工業英語能力検定試験
SST(スタンダードスピーキングテスト)
TSST
TEP TEST
TOEFL
ACT
SAT
GRE
GMAT
IELTS
全養協日本語教師検定
J-SHINE(小学校英語指導者資格)
日本語教育能力検定試験
中国語検定
ビジネス中国語検定
スコア式ビジネス中国語検定試験
新HSK(漢語水平考試)
世界韓国語認証試験(KLPT)
インドネシア語技能検定試験
タイ語検定試験(TAEC)
ハングル能力検定
実用タイ語検定試験
実用イタリア語検定
スペイン語技能検定
DELE(スペイン文部省認定証)
ドイツ語技能検定試験
フランス語能力認定試験(TEF)
実用フランス語技能検定
ロシア語能力検定
観光英語検定試験

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)