CFA(CFA協会認定証券アナリスト)

世界的に認知されている金融・投資分野の専門資格であり、投資分析やポートフォリオマネジメントの分野で高い評価を受けています。

日本では、日本CFA協会(CFA Society Japan)がCFAプログラムを運営しており、証券アナリストやファンドマネージャーなど、資産運用業務に携わるプロフェッショナルにとって非常に重要な資格です。

【CFA資格の特徴】

  • グローバル資格:世界165カ国以上で認知され、投資業界での国際的なキャリアに有利
  • 高度な専門知識:投資分析、ポートフォリオマネジメント、企業財務、デリバティブ、倫理規範など広範な知識が求められる
  • 厳格な試験制度:3段階の試験(Level I、Level II、Level III)があり、高度な分析力が求められる
  • 実務経験が必要:資格認定には4年以上の関連業務経験が必要

主催
日本CFA協会

受験資格と難易度

受験資格

CFA資格試験は、CFA Institute(米国CFA協会)が主催し、グローバルに認知されている金融・投資業界の専門資格です。受験資格には学歴や実務経験の要件があり、英語での試験となるため、一定の英語力も求められます。

1. 学歴要件

  • 学士号(大学卒業)を取得していること
  • または、大学最終学年の学生であること(試験登録時に卒業予定であれば受験可能)
  • または、4年以上の実務経験があること(学士号がなくても、金融・投資関連業務の経験があれば受験可能)

2. 実務経験要件(資格認定時)

  • 試験合格後、CFA資格を取得するには4年以上の投資関連業務の実務経験が必要
  • 試験合格後に経験を積んでも問題なし

3. 英語力

  • 試験はすべて英語で実施されるため、高度な読解力・専門用語の理解が必須
  • TOEIC900点以上、TOEFL100点以上の英語力があると有利

4. その他の要件

  • 有効なパスポートが必要(試験登録時に身分証明として使用)
  • CFA Instituteの倫理規定に同意することが求められる

試験の難易度

CFA試験は、Level I・Level II・Level IIIの3段階の試験をすべて合格する必要があり、世界的にも難関資格とされる

合格率と難易度

レベル 合格率(目安) 難易度 試験形式 試験範囲の特徴
Level I 約40% 普通~やや難しい 選択式(多肢選択) 基礎知識(投資分析の基本)
Level II 約45% 難しい ケーススタディ形式 応用知識(企業分析・バリュエーション)
Level III 約50% 非常に難しい 記述式+選択式 実務レベル(ポートフォリオマネジメント)

難易度のポイント

  • Level Iは、大学レベルのファイナンス・経済学の基礎を理解していれば合格可能(合格率40%前後)
  • Level IIは、企業財務分析やバリュエーション(企業価値評価)の応用力が求められ、難易度が大幅に上昇(合格率45%前後)
  • Level IIIは、ポートフォリオマネジメントに関する実務的な記述問題があり、最も合格が難しい(合格率50%前後)

試験内容

試験概要

レベル 試験形式 試験時間 試験範囲 合格率(目安)
Level I 選択式(多肢選択) 2回のセッション(各135分) 基礎知識(投資分析の基本) 約40%
Level II 選択式(ケーススタディ形式) 2回のセッション(各135分) 応用知識(企業分析・バリュエーション) 約45%
Level III 記述式+選択式 2回のセッション(各135分) 実務レベル(ポートフォリオマネジメント) 約50%

試験範囲(全レベル共通)

CFA試験は、10の主要分野から出題され、各レベルで求められる理解度が異なります。

試験科目 出題割合 出題内容
倫理・職業規範(Ethical and Professional Standards) 10~15% CFAの倫理基準、行動規範、ケーススタディ
定量分析(Quantitative Methods) 8~12% 統計、確率、回帰分析、時系列分析
経済学(Economics) 8~12% マクロ経済、ミクロ経済、貨幣政策、国際経済
財務諸表分析(Financial Reporting and Analysis) 13~17% 財務会計、IFRS、US GAAP、財務諸表分析
企業財務(Corporate Finance) 8~12% 資本コスト、M&A、企業価値評価、資本構成
株式投資(Equity Investments) 10~15% 株式市場分析、バリュエーション手法、ファクターモデル
債券投資(Fixed Income) 10~15% 債券市場、デュレーション、クレジットリスク、利回り計算
デリバティブ(Derivatives) 5~10% 先物、オプション、スワップ、ヘッジ戦略
オルタナティブ投資(Alternative Investments) 5~10% ヘッジファンド、不動産投資、プライベートエクイティ
ポートフォリオマネジメント(Portfolio Management) 10~15% 資産配分、リスク管理、最適ポートフォリオ理論

各レベルの試験内容(詳細)

Level I(基礎知識)

試験の特徴

  • すべて選択式(Multiple Choice)
  • 計算問題・理論問題がバランスよく出題
  • 財務・経済・投資分析の基本概念を学ぶ

出題内容

  • 倫理規範(CFA倫理基準、ケーススタディ)
  • 定量分析(統計、確率、リスク測定)
  • 経済学(供給・需要分析、貨幣政策、景気循環)
  • 財務諸表分析(損益計算書・貸借対照表の分析)
  • 企業財務(資本コスト、NPV・IRRの計算)
  • 株式投資(PER、PBR、DCF法によるバリュエーション)
  • 債券投資(債券の価格計算、デュレーション)
  • デリバティブ(オプションの価格決定、ヘッジ戦略)
  • オルタナティブ投資(不動産、プライベートエクイティ)
  • ポートフォリオマネジメント(リスク分散、CAPM、シャープレシオ)

Level II(応用知識)

試験の特徴

  • **ケーススタディ形式(Item Set)**の問題
  • 1つのケース(企業財務分析など)に対し、6つの選択式問題
  • 財務分析・バリュエーション・投資評価の応用力が問われる

出題内容

  • 財務諸表分析の応用(IFRS vs US GAAP、収益認識)
  • 株式投資のバリュエーション(FCFF、FCFE、EV/EBITDA分析)
  • 企業財務戦略(M&Aのバリュエーション、資本構成最適化)
  • 債券・デリバティブのリスク管理(デフォルトリスク、クレジットスプレッド)
  • ポートフォリオ最適化(アクティブリスク、ファクターモデル)

Level III(実務レベル)

試験の特徴

  • 記述式+選択式(エッセイ問題+ケーススタディ)
  • ポートフォリオマネジメントと投資戦略が中心
  • リスク管理、アセットアロケーション、ヘッジ戦略の実務的な理解が求められる

出題内容

  • 個人投資家・機関投資家向けの資産運用計画(IPS)
  • ポートフォリオ理論の応用(ブラック・リッターマンモデル)
  • リスク管理手法(VaR、ストレステスト)
  • デリバティブ戦略(オプションヘッジ、金利スワップ)
  • 行動ファイナンス(投資家心理と市場の非効率性)

試験対策

試験対策の基本戦略

1. 公式教材を中心に学習する

CFA Instituteの公式教材(CFA Program Curriculum)は最も信頼できる学習資料です。試験問題の多くが公式教材から出題されるため、これを基礎に学習を進めることが重要です。

  • CFA Program Curriculum(公式テキスト)
  • Kaplan Schweser Notes(要点をまとめた教材、復習用に便利)
  • CFA公式の模擬試験(Mock Exam)

2. 科目ごとの優先順位を決める

CFA試験は10の主要分野から出題されますが、重要度が高い科目を重点的に学習することが合格のカギです。

試験科目 出題割合(目安) 優先度
倫理・職業規範 10~15% ★★★★★(最重要)
定量分析(クオンツ) 8~12% ★★★☆☆
経済学 8~12% ★★★☆☆
財務諸表分析 13~17% ★★★★☆
企業財務 8~12% ★★★★☆
株式投資 10~15% ★★★★★
債券投資 10~15% ★★★★★
デリバティブ 5~10% ★★★☆☆
オルタナティブ投資 5~10% ★★★☆☆
ポートフォリオマネジメント 10~15% ★★★★★

Level別試験対策

Level I(基礎知識)

試験対策のポイント
  • 基礎知識の暗記と計算問題の演習が重要
  • 試験はすべて選択式なので、問題演習を重視
  • 計算問題(DCF法、NPV・IRR、債券の利回りなど)を徹底的に対策
おすすめの学習方法
  1. 公式テキストを読み、基本概念を整理する
  2. 各科目の要点をノートにまとめる(特に計算式・概念)
  3. 過去問・問題集を繰り返し解く(Schweser QBankを活用)
  4. 倫理科目(Ethics)は繰り返し学習し、問題に慣れる
  5. 模擬試験を受け、時間配分を意識する

Level II(応用知識)

試験対策のポイント
  • ケーススタディ形式の問題に慣れる
  • 財務諸表分析・バリュエーションを重点的に学習
  • 単なる知識の暗記ではなく、応用力が求められ
おすすめの学習方法
  1. 事例問題を多く解き、実務的な分析力を高める
  2. 財務諸表分析(IFRS vs US GAAPの違い)を重点的に復習
  3. 企業財務・M&Aの計算問題(EV/EBITDA、FCFF・FCFE)を練習
  4. デリバティブ・オルタナティブ投資は、実務での使い方を理解
  5. ポートフォリオ理論(CAPM・ブラックリッターマンモデル)を整理

Level III(実務レベル)

試験対策のポイント
  • 記述式(エッセイ)問題があるため、文章で説明できる力が必要
  • ポートフォリオマネジメントが試験の中心となる
  • 個人投資家・機関投資家向けの投資戦略を深く理解する
おすすめの学習方法
  1. エッセイ問題を解く練習をする(CFA公式の過去問を活用)
  2. ポートフォリオマネジメントの応用(アセットアロケーション、リスク管理)を学習
  3. 行動ファイナンスのケーススタディを読む
  4. デリバティブ・ヘッジ戦略を整理(オプション・スワップの活用)
  5. 模擬試験を受け、時間内に記述問題を解く訓練をする

効果的な学習スケジュール

推奨学習時間
レベル 推奨学習時間
Level I 300時間
Level II 350~400時間
Level III 400~450時間
学習スケジュール(3~6か月前から準備)
学習期間 学習内容
6か月前~3か月前 公式テキストを読み、基礎知識をインプット
3か月前~1か月前 問題演習(Schweser QBank、CFA公式の問題)を繰り返し解く
1か月前~試験直前 模擬試験を受け、時間配分の確認と苦手分野の復習

 

取得後に出来ること

1. 金融・投資業界でのキャリアアップ

活躍できる業界

CFA資格は投資・資産運用業務の国際的な専門資格であり、以下の業界で高く評価されます。

業界 具体的な職種
証券会社・投資銀行 エクイティアナリスト、M&Aアドバイザー、トレーダー
資産運用会社(アセットマネジメント) ポートフォリオマネージャー、ファンドマネージャー
ヘッジファンド リサーチアナリスト、クオンツアナリスト
コンサルティングファーム 財務コンサルタント、リスクマネジメントコンサルタント
保険会社・年金基金 リスク管理、投資担当
企業の財務部門 CFO(最高財務責任者)、財務アナリスト

2. 証券アナリスト・ファンドマネージャーとして活躍

CFA資格取得者の多くが証券アナリストやファンドマネージャーとしてキャリアを築いています。

証券アナリスト(Equity Analyst)

  • 企業の財務分析、業界分析、バリュエーションを行い、投資判断を提供
  • 投資銀行、証券会社、資産運用会社でリサーチ業務を担当

ファンドマネージャー(Fund Manager)

  • 投資信託・年金基金・ヘッジファンドなどの運用を担当
  • マクロ経済分析、企業分析、リスク管理を行い、最適な投資戦略を策定

CFA資格を持つことで、クレジットアナリスト(債券投資)、マクロアナリスト(経済分析)、クオンツアナリスト(統計・機械学習を活用した投資分析)など、専門的なキャリアにも進むことが可能です。

3. グローバルなキャリアを築ける

CFA資格は世界165カ国以上で認知され、国際的に通用する金融資格です。

海外金融機関での就職・転職に有利

  • 外資系投資銀行(ゴールドマンサックス、JPモルガンなど)
  • グローバル資産運用会社(ブラックロック、バンガードなど)
  • 国際機関(IMF、世界銀行)

特にアメリカ、イギリス、香港、シンガポール、ドバイなどの金融都市でCFA資格取得者は高く評価されます。

また、CFA資格は米国証券アナリスト(CMA)、イギリスのCISI資格、アジアの金融資格との互換性がある場合もあり、各国の金融市場での活躍が可能になります。

4. 年収アップ・昇進のチャンスが広がる

CFA資格取得者の多くが、金融業界での昇進や給与アップを実現しています。

CFA資格取得者の平均年収(参考)

職種 CFA未取得者の年収 CFA取得者の年収
証券アナリスト 600~900万円 1000~1500万円
ファンドマネージャー 800~1200万円 1500~3000万円
投資銀行業務(M&A) 700~1200万円 2000万円以上
ヘッジファンドマネージャー 1000~2000万円 3000万円以上

CFA資格を取得することで、転職市場での価値が向上し、年収レンジが大幅にアップする可能性が高いです。

5. 他の金融資格との相乗効果

CFA資格は、他の金融・財務系資格と組み合わせることで、より専門性を高めることが可能です。

CFAと相性の良い資格

資格 特徴 CFAとの相乗効果
日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA) 日本国内での証券アナリスト資格 日本市場に特化したアナリスト業務に活用可能
公認会計士(CPA) 監査・会計の専門資格 企業財務分析やM&A業務に強みを持てる
ファイナンシャルプランナー(CFP/AFP) 個人向け資産運用アドバイザー 富裕層向けの投資アドバイスに活用
FRM(Financial Risk Manager) リスク管理の専門資格 リスク管理、デリバティブ取引の専門家として活躍
MBA(経営学修士) 経営・マネジメントの学位 経営層へのキャリアアップが可能

特に、CFAとMBAを組み合わせると、ファンドマネージャーやCFO(最高財務責任者)へのキャリアアップが可能になります。

6. 独立・フリーランスでの活動

CFA資格を活かして、独立系ファイナンシャルアドバイザーや投資コンサルタントとして活動することも可能です。

独立後にできる業務

活動内容 具体的な業務
投資アドバイザー 個人投資家向けの投資助言、資産運用サポート
セミナー講師 金融・投資に関する講演、教育事業
ライター・コンサルタント 証券市場・金融商品の解説記事の執筆、コンサルティング業務

特に富裕層向けの資産管理やヘッジファンド運用のアドバイザーとして活動すると、高い収益を得ることが可能です。

財務・経営系資格一覧

公認会計士
税理士
中小企業診断士
簿記検定
ファイナンシャル・プランニング技能士
証券アナリスト
簿記能力検定
建設業経理検定
経営士
ファイナンシャル・プランナー
実用数学技能検定
DCプランナー
DCアドバイザー
マーケティング・ビジネス実務検定
MBA
不動産証券化協会認定マスター
モーゲージプランナー
銀行業務検定試験
BATIC(国際会計検定)
CPA(米国公認会計士)
米国公認管理会計士
米国税理士(EA)
PMP試験
CISA(公認情報システム監査人)
CIRP(サーティファイド・IRプランナー)
シニアリスクコンサルタント
ITコーディネータ資格認定制度
ファイナンシャル・リスクマネージャ
アクチュアリー資格試験
二種外務員資格試験
CIA(公認内部監査人)
CFA(CFA協会認定証券アナリスト)
ホスピタリティ検定試験
イベント業務管理者
ファシリティマネージャー
PRプランナー資格認定制度
プロジェクトマネジメント資格
VEリーダー認定試験
販売士検定
セールススキル検定試験
セールスレップ資格認定制度
販路コーディネータ資格認定制度
交渉アナリスト
CISM(公認情報セキュリティマネージャー)

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)