特定非営利活動法人日本IRプランナーズ協会が認定する資格で、企業のIR(インベスター・リレーションズ)業務に必要な知識やスキルを証明するものです。この資格には、基礎資格であるCIRPと、上級資格であるCIRP-Sの2種類があります。
CIRP(日本IRプランナーズ協会検定会員)
IR実務未経験者や経験3年以内の方を対象とした基礎資格です。資格取得には、協会が提供するIRプランナー講座基礎コースを受講し、検定試験に合格した後、会員登録を行う必要があります。
CIRP-S(日本IRプランナーズ協会検定会員S級)
IR実務経験3年以上の方を対象とした上級資格です。取得には、上級コースの受講と検定試験の合格、そして会員登録が必要です。試験は年に2回実施され、7科目にわたる専門的な内容が問われます。
受験資格と難易度
受験資格
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CIRP(日本IRプランナーズ協会検定会員):受験には、特定非営利活動法人日本IRプランナーズ協会が提供する「IRプランナー講座 基礎コース」を受講し、受講後3年以内であることが必要です。
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CIRP-S(日本IRプランナーズ協会検定会員S級):受験には、「IRプランナー講座 上級コース」の受講と、IR実務経験が1年以上であることが求められます。
難易度
CIRP試験の合格率は回によって変動しますが、直近のデータでは以下の通りです。
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単科目合格率:約57.1%~64.1%
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全科目合格率:約37.5%~44.1%
試験内容
試験科目
CIRP試験は、以下の4科目で構成されています。
- 資本市場:資本市場の仕組みや市場参加者、機関投資家について学びます。
- 企業分析:財務諸表の読み方や企業価値の分析手法を習得します。
- 情報開示とIR活動:情報開示制度の概要やIR活動の意義、具体的な手法を学びます。
- 総合問題(レポート):学んだ知識を基に、600字程度のレポートを作成します。
試験形式と時間割
試験は1日にまとめて実施され、各科目の時間割は以下の通りです。
- 10:30~11:10:資本市場(多岐選択式および記述式)
- 11:25~12:45:企業分析(計算問題、多岐選択式および記述式)
- 13:45~14:25:情報開示とIR活動(多岐選択式および記述式)
- 14:40~15:40:総合問題(レポート)
合格基準
「資本市場」「企業分析」「情報開示とIR活動」の3科目は各100点満点で、70点以上の得点が必要です。「総合問題(レポート)」は点数化されず、内容に基づいて合否が判断されます。
科目合格の有効期間
各科目の合格は、講座受講後3年間有効とされています。この期間内であれば、不合格科目のみを再受験することが可能です。
試験対策
1. 認定講座の受講
CIRP試験の受験資格として、特定非営利活動法人日本IRプランナーズ協会が提供する「IRプランナー講座 基礎コース」の受講が必須です。この講座では、試験範囲となる資本市場、企業分析、情報開示とIR活動などの基礎知識を体系的に学ぶことができます。講座の内容をしっかりと理解し、復習することが試験対策の第一歩となります。
2. 公式教材の活用
講座で使用される公式教材やテキストは、試験範囲を網羅しています。これらの教材を繰り返し学習し、各科目の重要ポイントを押さえることが重要です。特に、計算問題や記述式問題が含まれる「企業分析」科目では、実際に手を動かして問題を解く練習を行いましょう。
3. 過去問題の演習
過去の試験問題を解くことで、出題傾向や問題の難易度を把握できます。時間を計って解答することで、本番の試験時間配分の感覚も養えます。過去問題は、協会の公式サイトや講座で提供される場合がありますので、積極的に活用してください。
4. レポート作成の練習
「総合問題(レポート)」科目では、600字程度のレポート作成が求められます。日頃から関連するテーマで文章を書く練習を行い、論理的で簡潔な表現力を養いましょう。過去のレポート課題を参考に、自分で書いてみて、時間内にまとめる訓練をすると効果的です。
5. 最新情報の収集
資本市場やIRに関する法律・制度は変化する可能性があります。日経新聞や専門誌、協会の公式サイトなどで最新の情報を定期的にチェックし、知識をアップデートしてください。
6. 学習スケジュールの管理
試験日から逆算して、各科目の学習計画を立てましょう。無理のないスケジュールを組み、継続的に学習することが合格への近道です。特に、苦手な分野には多めの時間を割り当てるなど、柔軟に調整してください。
取得後に出来ること
1. 投資家向け情報の提供とコミュニケーション
企業の財務状況や経営戦略などの重要な情報を投資家に適切に伝えることで、企業価値の向上と投資家からの信頼獲得に貢献します。
2. IR戦略の立案と実行
市場動向や投資家のニーズを分析し、効果的なIR戦略を策定・実施します。これには、決算説明会の企画や投資家向け資料の作成などが含まれます。
3. 社内外のステークホルダーとの連携
経営陣や各部門と連携し、統一されたメッセージを発信することで、企業の透明性と信頼性を高めます。また、メディアやアナリストとの関係構築も重要な役割です。
4. 法令遵守と情報開示の適正化
金融商品取引法などの関連法規を遵守し、適時適切な情報開示を行うことで、法的リスクの回避と投資家保護に寄与します。
財務・経営系資格一覧
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