主にMBA(経営学修士)プログラムへの入学を希望する学生が受験する国際的な試験です。ビジネススクールの入学審査で広く利用されています。
GMATのスコアは、ハーバード、スタンフォード、ウォートン、ロンドン・ビジネススクールなどのトップMBAプログラムの合否に大きな影響を与えます。高スコアを目指すことで、より優れたプログラムへの入学チャンスが広がります。
GMATの対策には、公式問題集やオンライン講座、模試の活用が効果的です。特に、時間管理と問題形式への慣れが重要です。
■主催
GMAC
受験資格と難易度
受験資格
GMATには特別な受験資格の制限はありませんが、以下の点に注意が必要です。
-
年齢制限
- 18歳以上であれば誰でも受験可能。
- 13歳~17歳でも受験可能だが、保護者の同意が必要。
-
学歴の要件なし
- 学士号(大学卒業資格)がなくても受験可能。
- ただし、MBAプログラムへの出願には通常、学士号が必要。
-
受験回数の制限
- 1回目の試験後、16日間は再受験不可。
- 1年間に5回まで受験可能。
- 生涯で8回まで受験可能。
GMATの難易度
GMATは高度な英語力と数学的思考力を求められるため、難易度は高いです。特に、日本人受験者にとっては、英語セクションの難しさが大きなハードルになります。
① 言語(Verbal)セクションの難易度
- 問題タイプ:
- 読解(Reading Comprehension) – 専門的なトピックの長文を読んで理解。
- 批判的思考(Critical Reasoning) – 論理的な推論や議論の弱点を見抜く。
- 文の訂正(Sentence Correction) – 文法や表現の誤りを修正する。
- 難しいポイント:
- 英語の語彙力・読解力が必要(ネイティブレベルの英語力が求められる)
- 文章が長く、専門用語も含まれる
- 時間制限が厳しい
② 数学(Quantitative)セクションの難易度
- 問題タイプ:
- 問題解決(Problem Solving) – 算数・代数・確率・統計の計算問題。
- データ十分性(Data Sufficiency) – 与えられた情報で問題を解くのに十分か判断。
- 難しいポイント:
- 高度な数学知識は不要だが、論理的な思考力とスピードが重要
- GMAT独特の「Data Sufficiency」問題が難解
③ 統合推論(Integrated Reasoning)セクションの難易度
- グラフや表を使ったデータ分析が中心。
- 情報を素早く整理し、論理的に解答するスキルが必要。
- ビジネスの現場での意思決定能力を問われる。
④ 分析ライティング(Analytical Writing Assessment, AWA)の難易度
- 与えられた議論を分析し、論理的にエッセイを書く。
- 英語での論理的思考と文章力が求められる。
- テンプレートを活用すると対策しやすいが、論理的な構成力が必要。
GMATのスコア分布と難易度の目安
スコア | 難易度 | 受験者の順位(%) |
---|---|---|
800 | 最高難度 | トップ1% |
700以上 | 非常に難しい | トップ10% |
650~690 | 難しい | トップ25% |
550~640 | 平均的 | トップ50% |
550未満 | やや簡単 | 下位50% |
- トップMBAプログラム(ハーバード、スタンフォードなど)を狙うなら700点以上が必要。
- 一般的なMBAプログラムなら600~650点が目安。
- 日本人の平均スコアは約570点。
試験内容
4つのセクション で構成されており、それぞれ異なるスキルを測定します。以下、各セクションの内容と対策を詳しく解説します。
分析ライティング評価(AWA: Analytical Writing Assessment)
概要
- 試験時間: 30分
- 問題数: 1問(エッセイ問題)
- スコア範囲: 0~6点(0.5点刻み)
- 試験内容: 与えられた「議論(Argument)」を分析し、論理的に批評するエッセイを書く。
統合推論(IR: Integrated Reasoning)
概要
- 試験時間: 30分
- 問題数: 12問
- スコア範囲: 1~8点(整数刻み)
- 試験内容: グラフ・表・数値データを分析し、論理的に意思決定する能力を測る。
問題形式
タイプ | 説明 |
---|---|
グラフ解釈(Graphics Interpretation) | グラフやチャートを読み取り、情報を分析する |
2つの部分分析(Two-Part Analysis) | 2つの要素を比較・判断し、最適な答えを選ぶ |
表データ解析(Table Analysis) | 表データから関連情報を抽出し、正誤を判断する |
複数情報の統合(Multi-Source Reasoning) | 複数の情報ソースを組み合わせて回答する |
定量(Quantitative)
概要
- 試験時間: 62分
- 問題数: 31問
- スコア範囲: 6~51点
- 試験内容: 数学的な問題解決能力を測る。電卓使用不可。
問題形式
タイプ | 説明 |
---|---|
問題解決(Problem Solving) | 四則演算・代数・確率・統計・幾何などの計算問題 |
データ十分性(Data Sufficiency) | 2つの条件を使って、問題が解けるかどうかを判断する |
具体的な出題範囲
項目 | 内容 |
---|---|
算数 | 割合、比率、平均、数列、集合問題 |
代数 | 1次方程式・2次方程式、不等式、指数、ルート |
幾何 | 三角形、円、面積・体積計算 |
確率・統計 | 確率、中央値、最頻値、標準偏差 |
言語(Verbal)
概要
- 試験時間: 65分
- 問題数: 36問
- スコア範囲: 6~51点
- 試験内容: 英語の読解力・論理的思考力・文法力を測る。
問題形式
タイプ | 説明 |
---|---|
読解(Reading Comprehension) | 長文を読み、要点や論理展開を理解する |
批判的思考(Critical Reasoning) | 議論の正しさを評価し、論理的な判断を下す |
文の訂正(Sentence Correction) | 文法・構文の誤りを修正する |
GMATのスコア計算
セクション | スコア範囲 |
---|---|
AWA | 0~6点 |
IR | 1~8点 |
Quant | 6~51点 |
Verbal | 6~51点 |
総合スコア(Quant + Verbal) | 200~800点 |
試験対策
GMATの全体的な勉強計画
1. 目標スコアを設定する
- トップMBA(ハーバード、スタンフォード) → 700点以上
- 上位MBA(INSEAD、LBS) → 650~700点
- 一般的なMBA(アジア・欧州のスクール) → 600点前後
2. 必要な勉強時間の目安
目標スコア | 必要な勉強時間(目安) |
---|---|
700点以上 | 250~300時間 |
650~700点 | 200~250時間 |
600~650点 | 150~200時間 |
- 1日 2~3時間 × 3~6ヶ月 の勉強が理想
- 「数学が得意 or 英語が得意」なら、苦手な分野に重点を置く
3. 公式問題集 & 模試を活用
教材名 | 特徴 |
---|---|
GMAT Official Guide (OG) | 公式問題集(必須) |
GMAT Prep(公式模試) | 本番と同じ形式で受験できる |
Manhattan GMAT | Verbal(英語)対策におすすめ |
Target Test Prep (TTP) | Quant(数学)対策に特化 |
各セクションの勉強法
1. 分析ライティング(AWA)の対策
-
テンプレートを覚える
例)AWAの基本構成- 序論(Introduction): 議論の主張を紹介し、問題点を指摘
- 本論(Body): 2~3個の論理的な弱点を説明
- 結論(Conclusion): 議論を改善するための提案
-
論理的な誤り(Assumption Errors)を理解する
- 例:因果関係の誤り、サンプルサイズの偏り、他の要因を考慮していない など
-
GMAT Write(公式エッセイ採点ツール)で練習
統合推論(IR)の対策
- 公式問題集のIRセクションを解く
- 表・グラフの素早い読み取り練習をする
- 複雑な問題は「不要な情報」を切り捨てる訓練をする
- データサイエンス的な思考(平均値・中央値・比率)を鍛える
3. 定量(Quant: 数学)の対策
-
中学・高校レベルの数学を復習する
- 特に重要な分野:
- 算数(割合、比率、平均、速さの問題)
- 代数(方程式、不等式、指数、ルート)
- 幾何(三角形、円、面積・体積)
- 確率・統計(中央値、標準偏差、確率計算)
- 特に重要な分野:
-
「Data Sufficiency(DS)」に特化した練習をする
- 「問題が解けるか?」を判断する問題形式(実際に解く必要はない)
- コツ: 「不要な情報を見抜く力」をつける
-
時間管理を意識する
- 1問 2分以内 で解けるように練習
-
Target Test Prep(TTP)やManhattan GMATで追加演習
4. 言語(Verbal)の対策
-
読解(Reading Comprehension)
- The Economist, New York Times などで速読練習
- トピック別に重要ポイントを素早く把握する
-
批判的思考(Critical Reasoning)
- 「論理の弱点」を見抜く問題(例:「前提の誤り」)
- Powerscore GMAT CR Bible を使うと効果的
-
文の訂正(Sentence Correction)
- GMATでよく出る文法ルールを暗記(時制・代名詞の一致・修飾語の位置)
- Manhattan GMATのSCガイドを活用
実践練習 & 時間管理
1. 本番と同じ条件で模試を受ける
模試の種類 | 特徴 |
---|---|
GMAT Prep(公式模試) | 本番と同じアルゴリズム(無料2回) |
Manhattan GMAT模試 | 解説が充実 |
Veritas Prep模試 | 難易度が高め |
- 目安として 「本番1ヶ月前」から週1回は模試を受ける
- 模試の結果から 弱点を特定し、重点的に復習する
2. 時間配分を意識する
- Quant(数学): 1問あたり2分以内
- Verbal(英語): 長文読解に時間をかけすぎない(1問1.5分程度)
- AWA & IR: 余裕を持って取り組む
取得後に出来ること
MBA(経営学修士)への進学
GMATの主な用途は、MBA(Master of Business Administration) プログラムへの出願です。
1. 世界トップクラスのMBAに出願
GMATのスコアが高いほど、ハーバード・ビジネススクール(HBS)、スタンフォード、ウォートン、INSEAD、ロンドン・ビジネススクール(LBS) などのトップMBAに出願できる可能性が高まります。
2. フルタイムMBA・パートタイムMBA・オンラインMBAの選択
- フルタイムMBA(1~2年): 仕事を辞めて留学する形式。キャリアチェンジに最適。
- パートタイムMBA(夜間・週末): 働きながら学べる。
- オンラインMBA: 地理的な制約なく受講できる(例:IE Business School, Kelley Direct)。
3. 海外MBA進学で得られるメリット
- 国際的なネットワークを構築(同級生・教授・卒業生)
- キャリアの選択肢が広がる(特に外資系企業やコンサル業界)
- 給与の向上(MBA取得後の平均給与は大幅に上昇)
ビジネススクール(非MBA)の修士課程
MBA以外のビジネス関連の修士課程にもGMATスコアを利用できます。
1. MFin(Master in Finance)
- 金融業界を目指す人向けの修士プログラム。
- ロンドン・ビジネススクール(LBS)、MITスローン、HBSなどが有名。
- 投資銀行・資産運用・ヘッジファンドへの就職に有利。
2. MiM(Master in Management)
- 若手向けの経営学修士(MBAほどの職務経験が不要)。
- 欧州のビジネススクール(HEC Paris, LBS, ESADEなど)で人気。
3. MSc in Business Analytics
- データサイエンスとビジネスを融合した修士課程。
- AIやビッグデータを活用する企業でのキャリアに有利。
外資系企業・コンサルティング業界でのキャリアアップ
GMATスコアは、MBA進学だけでなく、外資系企業やコンサルティングファームへの転職にも活用できます。
1. 戦略コンサルティング(McKinsey, BCG, Bain)
- GMAT 700点以上 を持っていると、特に未経験者の転職において有利。
- 論理的思考力・問題解決能力の証明になる。
- MBAなしでもGMATスコアを評価する企業もある。
2. 投資銀行・PEファンド
- ゴールドマン・サックス、JPモルガン、モルガン・スタンレーなどでは、GMAT高得点者を評価する傾向がある。
- M&Aやファイナンス分野の業務に強みを持つ人材にとって有利。
3. テック企業(GAFA・ユニコーン企業)
- Amazon, Google, Meta, Microsoft などの**プロダクトマネージャー(PM)**職では、MBAホルダーが多い。
- GMATスコアが高いと、MBA取得の資質があると見なされることもある。
奨学金の獲得
GMATの高スコアを持っていると、MBAやビジネススクールでの奨学金獲得に有利になります。
1. 学校が提供する奨学金
- GMAT 700点以上であれば、多くのビジネススクールで授業料の一部免除や奨学金の対象になる。
- 例: INSEADの「Merit-based Scholarship」、LBSの「Global Masters Scholarships」。
2. 外部機関の奨学金
- 日本国内の奨学金(例:伊藤国際教育交流財団、フルブライト奨学金)でも、GMATスコアを評価する場合がある。
日本国内MBA・経営学研究科への進学
GMATは、日本国内の一部MBAプログラムでも活用可能です。
1. 日本のトップMBAプログラム
- 一橋ICS(国際企業戦略専攻)
- 早稲田大学ビジネススクール
- 慶應義塾大学経営管理研究科
特に、英語で授業を行うMBAでは、GMATスコアの提出を求める場合が多い。
キャリアの選択肢を広げる
1. キャリアチェンジ
- エンジニア → コンサル
- 営業職 → 投資銀行
- マーケティング → データアナリスト
MBA進学やGMATスコアを活かすことで、異業種への転職がしやすくなる。
2. 海外就職のチャンス
- GMATスコアを持ち、MBAを取得すると、シンガポール・ロンドン・ニューヨークなどでの就職が可能。
- 日本企業よりも給与が高く、キャリアの成長が期待できる。
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