Red Hat Enterprise Linux(RHEL)のシステム管理やネットワーク設定、セキュリティ管理などのスキルを証明する資格 です。
Red Hat社が提供する認定資格の中でも、特に実務レベルのスキルが求められる中級〜上級者向けの資格です。
RHCEは、Red Hat認定システム管理者(RHCSA: Red Hat Certified System Administrator) を取得した後に受験できる資格で、Linuxエンジニアとしてのスキルアップやキャリアアップに有利です。
■主催
レッドハット(株)
受験資格と難易度
受験資格
RHCEを受験するには、事前に「RHCSA(Red Hat Certified System Administrator)」を取得していることが必須条件 です。
資格名 | 受験資格 | 必要なスキルレベル |
---|---|---|
RHCSA(Red Hat Certified System Administrator) | 誰でも受験可能 | Linuxの基本操作、ユーザー管理、ファイルシステム、ネットワーク設定 |
RHCE(Red Hat Certified Engineer) | RHCSA取得が必須 | システム自動化(Ansible)、ネットワーク設定、セキュリティ管理、システム監視 |
RHCSAを取得していれば、RHCEの受験には年齢や学歴、職業などの制限はありません。
RHCEの難易度
RHCEは、RHCSAよりもさらに高度なLinuxシステム管理スキルが求められます。特にAnsibleを活用したシステムの自動化や、ネットワーク・セキュリティの管理能力が必要です。
資格名 | 難易度 | 必要なスキル | 推奨勉強時間 |
---|---|---|---|
RHCSA | ★★★☆☆(中級) | Linux基本操作、ユーザー管理、ファイル管理、パッケージ管理、ネットワーク設定 | 50~100時間 |
RHCE | ★★★★☆(上級) | システム自動化(Ansible)、ネットワーク管理、ファイアウォール、ストレージ管理 | 100~150時間 |
RHCEの試験は、選択問題ではなく、実際にLinux環境でコマンドを実行するハンズオン形式 です。そのため、実務経験がない人にとっては難易度が高め になります。
試験内容
試験は実技(ハンズオン)形式で行われ、実際のLinux環境でサーバー構築や管理、システムの自動化を行うスキルが求められます。
ここでは、RHCE試験(EX294) の試験内容について詳しく解説します。
1. システムの自動化と管理(Ansibleの活用)
RHCE試験の最大の特徴は、Ansibleを活用したシステム管理の自動化が中心となっていることです。
Ansibleの基本操作
- Ansibleのインストールと設定
- インベントリ(Inventory)の管理
- Ansibleモジュールの利用(ファイル管理、ユーザー管理、パッケージ管理)
Ansible Playbook の作成と実行
- YAML形式のAnsible Playbookの記述
- 変数、テンプレート(Jinja2)を活用した設定
- Playbookで複数のタスクを自動実行
Ansibleでのシステム管理
- ユーザー・グループの管理
- ファイルとディレクトリの管理(権限・所有権の設定)
- サービスの管理(systemdの制御、起動・停止・有効化)
- パッケージの管理(dnf/yumでのインストール・更新)
Ansibleでのネットワーク設定
- SSHの設定と管理
- ファイアウォール(firewalld)の設定
- SELinuxの有効化・無効化
- ネットワークインターフェースの設定(IPアドレスの割り当て)
2. ユーザーとグループの管理
RHCE試験では、システムのユーザー管理やアクセス制御のスキルも重要です。
ユーザー管理
- ユーザーアカウントの作成・削除・変更
- グループ管理(プライマリ・セカンダリグループの設定)
- sudo権限の設定(visudoによる編集)
認証とセキュリティ
- パスワードポリシーの設定(最小長、期限)
- SSHの設定(公開鍵認証、ポート変更)
3. ネットワークとセキュリティ管理
ネットワーク設定
- 静的IPアドレスの設定
- ネットワークインターフェースの管理(ブリッジ、ボンディング)
- DNSの設定
ファイアウォール管理(firewalld)
- ファイアウォールのゾーン設定
- ポートの開放・閉鎖
- 永続的なルールの追加
SELinuxの管理
- SELinuxの動作モード(Enforcing / Permissive)の切り替え
- semanage を使用したポリシー変更
- restoreconを利用したコンテキストの修正
4. ストレージ管理
LVM(Logical Volume Manager)の操作
- 物理ボリューム(PV)の作成
- ボリュームグループ(VG)の作成
- 論理ボリューム(LV)の作成・拡張・削除
ファイルシステムの管理
- XFS / EXT4 のフォーマット・マウント
- fstabを編集して永続的なマウント設定
- NFS / Samba の共有設定
5. システムの監視とトラブルシューティング
ログ管理
- journalctlを使用したログの解析
- rsyslogの設定
プロセス管理とパフォーマンス監視
- systemctlを利用したサービスの制御
- vmstat / iostat / sarでのリソース監視
試験形式と合格基準
項目 | 詳細 |
---|---|
試験形式 | 実技試験(ハンズオン) |
試験時間 | 4時間 |
問題数 | 10~15問程度(複数のタスクを組み合わせた問題) |
合格基準 | 1000点満点中、約700点以上 |
受験方法 | Red Hat認定試験センターまたはオンライン試験 |
受験費用 | 約55,000円(税込) |
RHCE試験は、マークシート式の筆記試験ではなく、実際にLinux環境でコマンドを実行して設定・管理を行う試験 です。
特に、Ansibleの知識が問われるため、手動で設定するのではなく、自動化するスキルが求められます。
試験対策
1. Ansibleのスキルを優先的に強化する
RHCE試験の約60%は Ansibleを使ったシステム管理の自動化 に関する問題です。
試験では、手動で設定を行うのではなく、Ansible Playbookを作成し、複数のタスクを自動実行するスキル が求められます。
Ansibleの基礎を学ぶ
- Ansibleのインストールと設定
- インベントリの管理
- Ansible モジュールの活用
Ansible Playbookの作成・実行を練習
- YAML形式のAnsible Playbookの記述
- 変数、条件分岐、ループを使用したPlaybookの作成
- ユーザー管理、パッケージ管理、サービス管理をAnsibleで自動化
Ansibleによるリモート管理の練習
- SSH鍵認証を利用してリモートホストを管理
- Playbookで複数のリモートサーバーを設定
実際の試験を意識した演習
試験では、手動でコマンドを実行するのではなく、すべてAnsibleで設定を行う 必要があります。
- 試験範囲のすべてのタスクをPlaybookで実装できるようにする
- Ansibleを使ってfirewalld、SELinux、ストレージ管理などを設定する練習を行う
2. ネットワークとセキュリティ管理の強化
RHCE試験では、ネットワークとセキュリティの設定スキルも問われます。
特に、firewalld や SELinux の管理、SSHの設定 について重点的に学習しましょう。
firewalld(ファイアウォール)の設定
- firewall-cmd –zone=public –add-port=80/tcp –permanent(ポート開放)
- firewall-cmd –reload(設定の適用)
- firewalldのゾーンの概念を理解し、適切な設定を行う
SELinuxの管理
- SELinuxの有効化・無効化
- semanage を使用したポリシーの変更
- restorecon を使用したSELinuxコンテキストのリセット
SSHの設定
- SSHポートの変更
- パスワード認証の無効化と公開鍵認証の設定
試験対策ポイント
- firewalldのゾーン設定とポート管理をAnsibleで自動化する練習を行う
- SELinuxの設定を手動ではなくAnsibleで管理できるようにする
3. ユーザー・グループの管理を強化する
RHCEでは、ユーザーとグループの管理も出題されます。
Ansibleを使用して、以下のタスクを自動化できるようにしましょう。
ユーザー管理
- ユーザーの作成・削除
- グループ管理
- パスワードの設定と期限の管理
sudoの設定
- visudo を使用したsudo権限の設定
- 特定のコマンドだけを実行できるように制限
試験対策ポイント
- Ansible Playbookでユーザー作成やパスワード管理を自動化する練習を行う
4. ストレージ管理の強化
RHCEでは、LVMやファイルシステムの管理に関する問題も出題されます。
手動での管理だけでなく、Ansibleを使用してストレージを管理できるようにしましょう。
LVM(論理ボリュームマネージャー)の操作
- 物理ボリューム(PV)の作成
- ボリュームグループ(VG)の作成
- 論理ボリューム(LV)の作成・拡張
ファイルシステムの管理
- mkfs.xfs /dev/my_vg/my_lvでファイルシステムを作成
- mountコマンドでマウント設定
- /etc/fstabを編集して永続的なマウント設定
試験対策ポイント
- Ansible PlaybookでLVMの作成・拡張・削除を自動化できるようにする
取得後に出来ること
1. Linuxシステムの運用・管理を任される
RHCE取得者は、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)を中心としたLinux環境の運用・管理スキルを持つエンジニア として評価されます。
サーバー管理ができる
- RHELを用いた企業向けサーバーの構築・管理
- ユーザー管理(アカウント作成、グループ管理、sudo設定)
- ネットワーク設定(IPアドレス設定、DNS管理)
- ストレージ管理(LVM、RAID、NFS、Samba)
システムのトラブルシューティングができる
- システムのログ解析(journalctl、rsyslog)
- プロセスの監視と最適化(top、htop、vmstat)
- ネットワーク障害の診断(ping、traceroute、netstat)
活躍できる業界
- データセンター運営企業
- 金融・保険・通信業界のITインフラ部門
- クラウドサービスを提供する企業
2. ITインフラの自動化ができる(Ansible)
RHCEの最大の特徴は、Ansibleを活用したシステム管理の自動化スキルを証明できること です。
Ansibleを活用した自動化ができる
- Ansible Playbookを作成し、サーバー設定を自動化
- SSHを使ったリモートホストの一括管理
- ユーザー作成、ファイル管理、ネットワーク設定を自動化
- パッチ適用やセキュリティ更新の自動化
Ansibleスキルが評価される職種
- DevOpsエンジニア(インフラの自動化を担当)
- クラウドエンジニア(AWS・Azure・GCPの自動デプロイ)
- システム管理者(サーバー設定の自動化・運用)
RHCE取得者におすすめのキャリアアップ
- AWS Certified DevOps Engineer(AWS環境での自動化)
- Kubernetes認定資格(CKA)(コンテナ環境の自動化)
3. セキュリティ管理ができる
RHCE取得後は、Linuxサーバーのセキュリティ強化やポリシー設定 を担当することが可能です。
セキュリティ対策ができる
- ファイアウォール管理(firewalld)
- firewall-cmdを使用したポート制御・ゾーン管理
- SELinuxの設定
- semanageを用いたアクセス制御ポリシーの管理
- SSHのセキュリティ強化
- 公開鍵認証の設定、ポート変更、パスワード認証の無効化
セキュリティ関連の職種・キャリアパス
- セキュリティエンジニア(SOC・CSIRT)
- Red Hat Certified Security Specialist(RHCSS)への挑戦
- CISSP(Certified Information Systems Security Professional)取得
4. クラウド・コンテナ環境で活躍できる
RHCE取得後は、クラウド環境でのLinux運用やコンテナ技術の管理 も可能になります。
クラウド運用スキルが身につく
- AWS / Azure / GCP でのLinuxインスタンス管理
- Red Hat OpenShift(Kubernetesベースのコンテナプラットフォーム)の運用
- Terraform / Ansibleを使ったInfrastructure as Code(IaC)の実装
クラウド関連のキャリアアップ
- AWS Certified Solutions Architect(クラウド設計スキル)
- Google Cloud Professional DevOps Engineer(クラウド環境の自動化)
5. ITエンジニアとしての市場価値が向上し、キャリアアップにつながる
RHCEは、Linuxエンジニアのスキル証明として世界的に認められている資格 です。
取得することで、就職・転職・昇進の際に大きなアドバンテージ となります。
RHCE取得者の平均年収(目安)
職種 | 年収(日本) | 年収(海外) |
---|---|---|
システム管理者 | 500万~700万円 | 60,000~90,000 USD |
DevOpsエンジニア | 700万~1000万円 | 80,000~120,000 USD |
クラウドエンジニア | 800万~1200万円 | 90,000~150,000 USD |
RHCE取得後のキャリアパス
キャリアステップ | 取得すべき資格 |
---|---|
インフラエンジニア | LPIC-3、CCNP、AWS SAA |
クラウドエンジニア | RHCA(Red Hat Certified Architect)、AWS DevOps |
セキュリティエンジニア | CISSP、OSCP、RHCSS |
6. RHCE取得後の具体的な活用シナリオ
IT企業でのLinuxサーバー運用
- 企業のオンプレミス環境でLinuxサーバーを管理
- Ansibleを使ったサーバー設定の自動化
クラウド環境でのシステム管理
- AWSやAzureのLinuxインスタンス管理
- OpenShift(Kubernetes)を活用したコンテナ運用
DevOpsチームでの自動化
- CI/CDパイプラインの構築
- インフラ自動化(Terraform、Ansible、Jenkinsの活用)
コンピューター系資格一覧
応用情報技術者試験
基本情報技術者
エンベデッドシステムスペシャリスト試験
ITストラテジスト試験
システムアーキテクト試験
システム監査技術者
ITサービスマネージャ試験
ITパスポート試験
ネットワークスペシャリスト試験
プロジェクトマネージャ
情報処理安全確保支援士試験(RISS)
データベーススペシャリスト試験
Accessビジネスデータベース技能認定試験
Excel表計算処理技能認定試験
Word文書処理技能認定試験
PowerPointプレゼンテーション技能認定試験
Javaプログラミング能力認定試験
COBOLプログラミング能力認定試験
パソコン検定(P検)
C言語プログラミング能力認定試験
情報処理技術者能力認定試験
VisualBasicプログラミング能力認定試験
マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
VBAエキスパート
IC3
ワードプロセッサ技能認定試験
パソコン技能検定Ⅱ種試験
EC(電子商取引)実践能力検定
OracleApplication認定コンサルタント
CAD利用技術者試験
ORACLE MASTER(オラクルマスター)
会計ソフト実務能力試験
Server+
A+
コンピュータサービス技能評価試験
J検(情報検定)
Linux+
Network+
UBA能力検定
マイクロソフト認定トレーナー(MCT)
マイクロソフト認定資格プログラム
Linux技術者認定試験
情報セキュリティ検定試験
UMLモデリング技能認定試験
Oracle Certified Java Programmer(OCJP)
CGエンジニア検定
画像処理エンジニア検定
シスコ技術者認定
インターネット検定 .com Master
Cisco技術者認定資格(CCIE)
Turbo-CE/Pro/CI
CIW
RHCE(Red Hat認定エンジニア)
Oracle Solaris 11 System Administrator
PostgreSQL CE
情報ネットワーク施工プロフェッショナル(INIP)
Zend PHP 5 Certification
商PC検定試験