英語を母国語としない人向けの英語能力試験で、特にアメリカ・カナダ・ヨーロッパ・アジアなどの英語圏の大学・大学院留学や就職・移民申請で広く利用されています。
受験資格と難易度
受験資格
TOEFLには特別な受験資格の制限はなく、誰でも受験可能です。年齢・学歴・国籍に関係なく申し込めますが、主に以下の目的で受験する人が多いです。
TOEFLの主な受験者
- 海外の大学・大学院に留学を希望する人(英語圏の大学では出願時にTOEFLスコアが必要)
- 海外就職を目指す人(一部の企業では英語能力の証明として求められる)
- 移民申請を考えている人(カナダ・オーストラリアなどでは英語力証明として利用可能)
- 日本国内の大学・大学院の英語プログラムを受験する人
難易度
TOEFLはアカデミックな英語力を測る試験であり、英検やTOEICよりも難易度が高いとされています。特に、日本人受験者にとってはスピーキングとライティングが難関です。
TOEFLの難易度(セクション別)
1. リーディング(Reading)
- 難易度: 中~高
- 特徴:
- 文章は大学レベルの学術的な内容(心理学、生物学、歴史など)
- 専門用語や難解な構文が頻出
- 時間内に速読し、正確に回答するスキルが必要
2. リスニング(Listening)
- 難易度: 高
- 特徴:
- 大学の講義や会話の音声を聞いて答える(一部はメモを取る必要あり)
- ネイティブスピーカーの自然な話し方・スピードに対応する必要がある
- アクセントの違い(アメリカ英語・イギリス英語など)も出題される
3. スピーキング(Speaking)
- 難易度: 非常に高(日本人にとって最難関)
- 特徴:
- 独自の意見を英語で流暢に話す能力が求められる
- 大学の授業を想定したタスク(意見の要約・比較など)
- 制限時間内にスムーズに話す必要がある(準備時間15秒、本番30秒など)
4. ライティング(Writing)
- 難易度: 高
- 特徴:
- エッセイの論理構成力が問われる(導入・本論・結論を明確に)
- 「読んだ内容+聞いた内容を組み合わせて書く」問題がある
- 文法・表現ミスがあると大幅に減点される
TOEFLのスコア分布と難易度の目安
1. スコア分布
スコア | 難易度 | 受験者の順位(%) | 目指せる大学のレベル |
---|---|---|---|
110~120点 | 非常に難しい | 上位5% | ハーバード、MIT、スタンフォードなど |
100~109点 | 難しい | 上位10% | UCバークレー、カーネギーメロン大学など |
90~99点 | やや難しい | 上位25% | 一般的な英語圏の大学 |
80~89点 | 普通 | 上位50% | カナダ・オーストラリアの大学、州立大学 |
70~79点 | やや簡単 | 下位50% | 一部の大学・私立大学 |
トップ大学(ハーバード・MIT)を目指す場合は110点以上が必要。
一般的なアメリカ・カナダの大学では80点~100点が目安。
試験内容
「リーディング(Reading)」「リスニング(Listening)」「スピーキング(Speaking)」「ライティング(Writing)」**の4つのセクションから構成されています。
- 試験時間: 約2時間
- 試験形式: インターネットベース(TOEFL iBT)
- スコア範囲: 各セクション30点満点、合計0~120点
- 試験実施頻度: 年50回以上
それぞれのセクションについて、詳細に解説します。
リーディング(Reading)
概要
- 試験時間: 約35分
- 問題数: 20問
- 内容: 学術的な文章を読んで、内容理解や要点の把握を問う
出題内容
出題タイプ | 説明 |
---|---|
要点理解(Main Idea) | 文章の主旨を特定する |
詳細理解(Detail Questions) | 具体的な情報を見つける |
語彙推測(Vocabulary Questions) | 文脈から単語の意味を推測 |
推論(Inference Questions) | 文章の内容をもとに推論する |
文の挿入(Sentence Insertion) | 文章の適切な位置を選ぶ |
リスニング(Listening)
概要
- 試験時間: 約36分
- 問題数: 28問
- 内容: 大学の講義や会話を聞き、要点を理解する
出題内容
出題タイプ | 説明 |
---|---|
会話(Conversations) | 学生と教授、学生同士の会話を聞く |
講義(Lectures) | 大学の授業のような講義を聞く |
スピーキング(Speaking)
概要
- 試験時間: 約16分
- 問題数: 4問
- 内容: 自分の意見を述べたり、聞いた内容を要約する
出題内容
問題タイプ | 内容 |
---|---|
Independent Task | 自分の意見を述べる |
Integrated Task | 読んだ内容や聞いた内容をもとに話す |
ライティング(Writing)
概要
- 試験時間: 約29分
- 問題数: 2問
- 内容: エッセイを書く
出題内容
問題タイプ | 内容 |
---|---|
Integrated Writing Task | 読んだ内容と聞いた内容を要約し、意見を書く(20分) |
Independent Writing Task | あるテーマについて自分の意見を述べる(10分) |
TOEFLの試験構成と配点
セクション | 時間 | 問題数 | スコア範囲 |
---|---|---|---|
リーディング | 約35分 | 20問 | 0~30点 |
リスニング | 約36分 | 28問 | 0~30点 |
スピーキング | 約16分 | 4問 | 0~30点 |
ライティング | 約29分 | 2問 | 0~30点 |
合計 | 約2時間 | – | 0~120点 |
試験対策
全体的な勉強計画
1. 目標スコアを設定する
目標スコア | 難易度 | 目指せる大学・用途 |
---|---|---|
110~120点 | 非常に難しい | ハーバード、MIT、スタンフォードなどのトップ大学 |
100~109点 | 難しい | UCバークレー、カーネギーメロン、オックスフォード |
90~99点 | やや難しい | ミシガン大学、NYUなどの上位大学 |
80~89点 | 普通 | カナダ・オーストラリアの大学、一般的な州立大学 |
70~79点 | やや簡単 | 一部の私立大学、コミュニティカレッジ |
2. 必要な勉強時間の目安
目標スコア | 必要な勉強時間(目安) |
---|---|
110~120点 | 250~300時間 |
100~109点 | 200~250時間 |
90~99点 | 150~200時間 |
80~89点 | 100~150時間 |
1日2~3時間の学習を3~6ヶ月継続するのが理想。
3. 公式問題集 & 模試を活用
教材名 | 特徴 |
---|---|
Official TOEFL iBT Tests | 公式問題集(必須) |
The Complete Guide to the TOEFL Test | 詳細な解説と演習問題 |
Barron’s TOEFL iBT | 分野別の対策ができる |
TOEFL Practice Online(TPO) | 本番と同じ形式で模試を受験可能 |
各セクションの対策
1. リーディング(Reading)の対策
-
速読力を鍛える
- 毎日英語の記事を読む(The Economist, National Geographic)
- スキミング(要点を素早く把握する)とスキャニング(特定情報を探す)を練習
-
語彙力を増やす
- TOEFL頻出単語を覚える(Barron’s 1100 Words You Need to Know など)
-
過去問を解く
- 本番と同じ形式で練習し、時間内に解く訓練をする
2. リスニング(Listening)の対策
-
ノートテイキング(メモ取り)を徹底
- 重要なポイントを**「Who, What, When, Why, How」の形式で整理**
- キーワードのみを素早くメモする練習をする
-
英語のニュース・ポッドキャストを活用
- TED Talks, BBC News, NPR(National Public Radio) で日常的にリスニング練習
- 1.25倍速で聞くことで、耳を慣らす
-
過去問を繰り返し解く
- TOEFL公式模試(TPO)を使い、本番形式で練習
3. スピーキング(Speaking)の対策
-
テンプレートを活用
- よく使うフレーズを事前に準備する(例: “In my opinion, …”, “The reason I believe this is …”, “To summarize, …”)
-
毎日1分間スピーチを録音し、発音や流暢さを確認
- シャドーイング練習(音声を聞いて即座にマネする)
-
オンライン英会話を活用
- Cambly, iTalki, Preply などでネイティブと練習
4. ライティング(Writing)の対策
-
エッセイのテンプレートを活用
- 序論(Introduction): 主張を述べる
- 本論(Body): 理由を2~3つ示す
- 結論(Conclusion): 要約し、意見を強調
-
時間内に書く練習
- 20分で250語以上、10分で150語以上を書けるようにする
-
Grammarlyなどのツールを使って文法ミスを減らす
実践練習 & 時間管理
1. 本番と同じ条件で模試を受ける
模試の種類 | 特徴 |
---|---|
TOEFL Practice Online(TPO) | 本番と同じ形式で受験できる |
Kaplan TOEFL模試 | 解説が充実 |
- 目安として「本番1ヶ月前」から週1回は模試を受ける
- 模試の結果から弱点を特定し、重点的に復習
2. セクション別の時間管理
セクション | 1問あたりの時間 |
---|---|
リーディング | 90秒 |
リスニング | 聞きながらメモを取る |
スピーキング | 15秒準備 + 30秒回答 |
ライティング | 20分で250語以上、10分で150語以上 |
取得後に出来ること
海外の大学・大学院への進学
1. アメリカの大学進学
TOEFLスコアは、アメリカの11,000以上の大学・教育機関で認められており、多くの大学の出願要件になっています。
スコア別の目標大学
スコア | 目指せる大学・レベル |
---|---|
110~120点 | ハーバード、MIT、スタンフォード、プリンストン |
100~109点 | UCバークレー、カーネギーメロン、コロンビア、シカゴ大学 |
90~99点 | ミシガン大学、NYU、ペンシルベニア州立大学 |
80~89点 | 一般的な州立大学(オレゴン大学、アリゾナ州立大学など) |
70~79点 | コミュニティカレッジ、私立大学の一部 |
トップ校を狙うなら100点以上、一般的な大学は80点が基準。
2. カナダ・オーストラリア・イギリスなどの大学進学
TOEFLは、アメリカ以外の国でも英語力証明として利用できます。
各国の大学の基準
国 | 大学名 | 必要スコア(目安) |
---|---|---|
カナダ | トロント大学、UBC、マギル大学 | 80~100点 |
オーストラリア | シドニー大学、メルボルン大学 | 80~100点 |
イギリス | オックスフォード、ケンブリッジ、UCL | 100~110点 |
シンガポール | シンガポール国立大学(NUS) | 90~100点 |
イギリスの大学では、IELTSの方が主流ですが、TOEFLスコアも受け入れている学校が多いです。
日本国内の大学・大学院入試で活用
近年、日本の大学でもTOEFLスコアを入試の英語試験として認めるケースが増えています。
TOEFLスコアを活用できる日本の大学
- 東京大学(英語コース・大学院)
- 京都大学(国際高等教育院・大学院)
- 早稲田大学(国際教養学部・政治経済学部PEARL)
- 慶應義塾大学(SFC・PEARLプログラム)
- 上智大学(国際教養学部)
- 国際基督教大学(ICU)
TOEFL 80点以上が求められることが多いので、しっかり対策が必要。
海外留学・交換留学の条件を満たす
1. 大学の交換留学プログラム
多くの日本の大学では、海外留学プログラムの応募条件としてTOEFL80点以上を設定しています。
大学名 | 交換留学プログラム(TOEFLスコア目安) |
---|---|
東京大学 | 90~100点(英語圏の大学) |
京都大学 | 80~100点 |
早稲田大学 | 80~100点 |
慶應義塾大学 | 80~100点 |
2. フルブライト奨学金(アメリカ留学)
アメリカのフルブライト奨学金(政府支援の留学奨学金)では、TOEFL100点以上が推奨されています。
外資系企業・海外就職での活用
1. 外資系企業へのアピール
TOEFLのスコアは、特に英語力を求められる職種(コンサルティング・IT・金融)で有利に働きます。
TOEFLが役立つ業界
業界 | 企業例 | 求められる英語レベル |
---|---|---|
コンサルティング | McKinsey, BCG, Bain | TOEFL100点以上 |
投資銀行・金融 | Goldman Sachs, JP Morgan | TOEFL90~100点 |
IT・テック企業 | Google, Amazon, Microsoft | TOEFL90~110点 |
製薬・医療 | Pfizer, Roche | TOEFL80~100点 |
特に、英語でのコミュニケーションが必要な職場では、TOEFLスコアが評価されることがあります。
2. 海外就職
TOEFLスコアは、アメリカ・カナダ・オーストラリアなどでの就職時に英語力の証明として使われることがあります。
特に、カナダやオーストラリアの移民プログラムでは、英語力証明としてTOEFLが使える場合があります。
永住権・移民申請(カナダ・オーストラリア)
カナダ・オーストラリアの永住権・移民申請では、英語能力証明としてTOEFLスコアが利用できます。
国 | プログラム | 必要スコア |
---|---|---|
カナダ | Express Entry(移民選考制度) | 80~100点 |
オーストラリア | Skilled Migration Program | 85点以上 |
IELTSが主流ですが、TOEFLも一部の申請で認められています。
MBA(経営学修士)進学の準備
TOEFLのスコアは、海外のMBAプログラムへの出願時に必要になることがあります。
特に、GMAT(Graduate Management Admission Test)と併用して、英語力証明として活用できます。
TOEFLスコアが必要なMBAプログラム
大学 | 必要スコア(目安) |
---|---|
ハーバード・ビジネススクール(HBS) | 109点以上 |
スタンフォードMBA | 100~110点 |
ロンドン・ビジネススクール(LBS) | 100点以上 |
INSEAD(フランス) | 105点以上 |
MBAを目指すなら、TOEFL100点以上が必須レベルになります。
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中国語検定
ビジネス中国語検定
スコア式ビジネス中国語検定試験
新HSK(漢語水平考試)
世界韓国語認証試験(KLPT)
インドネシア語技能検定試験
タイ語検定試験(TAEC)
ハングル能力検定
実用タイ語検定試験
実用イタリア語検定
スペイン語技能検定
DELE(スペイン文部省認定証)
ドイツ語技能検定試験
フランス語能力認定試験(TEF)
実用フランス語技能検定
ロシア語能力検定
観光英語検定試験